【2012 夏の香港傑作映画まつり】の大阪会場(シネマート心斎橋)で観賞した
イー・トンシン製作(『新宿インシデント』など)、
アラン・マック、フェリックス・チョン監督&脚本(『インファナル・アフェア』シリーズ)、
ラウ・チンワン、ルイス・クー、ダニエル・ウー主演の『盗聴犯』シリーズ2本です。
①『盗聴犯 死のインサイダー取引』
おめでとう
ヨン〔ルイス・クー〕がインサーダー取引で株式につぎ込んでしまった金額を
最初はマックス〔ダニエル・ウー〕がなんとかするって言っていたのに、
中盤、ヨンはジョン〔ラウ・チンワン〕に膝まついてお金を懇願していたのがよくわからなかったな・・・。
切実な事情を抱える3人の刑事が不正取引に手を出してしまった事で辿る地獄絵図・・・。
お金に目がくらんだ銀行員が横領してしまうのと同じ原理で
お金に困っていると理性を見失ってしまうものなのかしらね?
ハナから3人が同調して共謀していたわけではなく、
2人は不正取引をしようとして1人は説得しようとしたけど、
結局、2人のうちの1人が決行してしまい、
どうしようもなくなってしまうやりとりがリアルでした。
②『盗聴犯 狙われたブローカー』
サムライ
製作・監督・主演の3人・題材の株式・盗聴はキープし、
役名・設定は変えて作り替えていた。
(役の職業はルイス・クーだけは①と同じ刑事役だったけど、
役名も設定も異なり別人の役だったし。)
続編でもなくリメイクでもなく、なんか不思議な感じだったな。
香港の人ってアラン・ドロンがお好きな人が多いのかしら?
(ジョニー・トー監督の『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』の主演も
最初はアラン・ドロンにオファーがあったらしいし。)
妻へのやるせない愛や母への無償の愛など、
家族の愛情をクローズアップしていたのは印象的だったけど、
上映121分で①(上映時間100分)よりも長かったからか、
中盤は少し間延びしていてだるかったです。。。
①のほうがコンパクトにまとまっていてハラハラドキドキ感があり面白かったかな。
P.S.
ダニエル・ウーは『新宿インシデント』以降は悲壮な汚れ役が多そうな感じだけど、
コミカルな役や普通の役も見たいな。
屋上の場面は『インファナル・アフェア』の監督ならではの演出ですよね。^^
車が衝突したり、車が海に飛び込んだり、
カー・アクションはいかにも香港映画だったな。。。
とは言え、シナリオを度外視して現場で瞬発的に撮る監督が多いらしい?香港映画で
キチンとリサーチして脚本を書き演出してきたイー・トンシンが製作に携わっているので、
娯楽性もありながら社会性もある作品に仕上がっていたのが良かったと思いましたよ。
東京は週に1本ごとに上映しているみたいですね。
大阪は一気に3本かかっているんですけど、
土日と平日では上映時刻が違っていたりして変則的なので
ウッカリしていると観逃しそうだったから
公開初週に2本観れて良かったです。
イー・トンシンは車がお好きなのですね。
そう言えば、車をクラッシュさせたりはしていたけど、
車を燃やさなかったのは車への愛情が深いからなのかもしれないですね。
もう2本とも見られたんですね。私はまだブローカーの方だけです。
六本木では、インサイダー取引は来週からなので。。
イー・トンシンはかなりの車好きで、アンディ・ラウの『フルスロットル 烈火戦車』なども監督してます。
カーチェイスの場面は、完全にイー・トンシンが趣味に走っているな、と思いました。フェラーリまで出てくるし。