~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

『ツォツィ』... ※ネタバレ有

2007-04-29 21:55:15 | 映画【オーストラリア・その他諸国】
「 ~ 言葉は違っても、人間の心を描くコトに違いはありません。 ~ 」
2006年アカデミー賞外国語映画賞を受賞時の『ツォツィ』の監督&脚本:ギャヴィン・フッドのコメントに
素直に感動した私はこの映画の日本公開(そして大阪公開)を
ずっと待ち続けていたので早速観に行きました。



  ツォツィ〔プレスリー・チュエニヤハエ〕が赤ん坊と共に盗んだ車はBMW
  物乞いの男の車椅子の後部にもBMWのマーク
物乞いの男は鉱山事故によって体が不自由になり、不遇の人生を過ごしていても
心底廃れてはいない男のミエ(一流のプライド)は保とうとしているのでしょうね。



子供は生みの親(家庭環境)を選ぶ事は出来ない。
両親と暮らしているのであれば、
両親の愛情を存分に受けて時に厳しく育てられてこそ強くなり
自立した大人になり、人を愛する事が出来るようになる・・・。
ツォツィはエイズの母親に触れる事も出来ず、
父親は酒浸りで乱暴かつ冷酷!
両親(家族)のぬくもりを知らない・・・。
そして、誰も何も教えてくれなかった・・・。
善を知らず悪の限界もわからないまま手探りで過ごしてきた。



どんな状況でもミルクを求め、オムツを取り換えなければならない、大きな泣き声で生きている赤ん坊。
夫を突然亡くした哀しみを乗り越え強く生きているシングルマザー:ミリアム〔テリー・ペート〕
の母性を感じとったツォツィは
生まれて初めて人間のぬくもり(家族愛)と涙(人間らしい感情)を知ったのでしょうね。


P.S.
ツォツィ役のプレスリー・チュエニヤハエって、
偽造運転免許の所持で有罪になってしまったのですね。。。
あーあ、なんだかなぁ~。(^-^;

4 コメント

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TBありがとうございます。 (ぺろんぱ)
2007-04-30 15:04:03
BCさん、はじめまして。

そうですね、ミリアムの存在が凄く大きかったですね、この映画。
私は観てよかったとしみじみ思える作品でしたが、最後のgooニュース・・・ちょっと残念ですね。

またお邪魔致します。
返信する
これからもヨロシクです♪ (BC)
2007-05-02 01:18:17
ぺろんぱさん、はじめまして☆
コメントありがとうございます。(*^-^*

慈愛に満ちた眼差しで見つめてくれた母親に触れる事も出来ず、
愛犬を救う事も出来なかった幼い頃のツォツィ(デビッド)は愛情の感触を得る事は出来なかったけど、
どんな時でも生きようとしている赤ん坊と接し、
包容力のある母性的なミリアムと出会った事で人間の尊厳を取り戻し、心の再生が出来たのでしょうね。(*^-^*


P.S.
このgooニュースは残念でしたよね・・・。
これからは公人としての責任感を持った良識のある俳優として頑張ってほしいですね。
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TB有難うございます (YOSHIYU機)
2007-12-27 23:37:02
ミリアムに母の姿を重ね、赤ちゃんの名前を聞かれて
自分の本名を告げるツォツィが印象的でしたね。
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人間としての品格・・・ (BC)
2007-12-28 00:41:25
YOSHIYU機さん、こんばんは☆
トラックバック&コメントありがとうです。(*^-^*

ミリアムに母の面影を重ね、
そして、どんな時でも生きようとしている赤ちゃんに接し、自分を重ね合わせる事により、
ツォツィは人間らしい心を取り戻し、人間としての品格を得たのでしょうね。(*^-^*
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