~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

『短編作品集』、『悪の華』、『遭難者(仮)』/『女っ気なし(仮)』

2013-07-01 00:19:47 | 映画【フランス】


『短編作品集』

  上映作品:『フランス映画祭2013』

マチュー・アマルリックなど、日本でも知られているベテラン映画人の作品から
国際映画祭でその才能を認められた期待の若手監督の作品まで、集めた8作品。

社会性のある重いテーマを扱った作品が多かったので
会社帰りに観るのはキツかった・・・。
1本ぐらい明るい作品も欲しいな。
数分~30分の時間数は様々。
CGも使ってはいるだろうけどCG効果を強調せず、
ハンドメイド感のあるアニメ・人形劇?のディテールは素晴らしく、クォリティは高かった。

『オマール海老の叫び』(画像)はスリラーでしたね。

善悪の見分けがつきにくい青年と少女の言動を観ていると徐々に鳥肌が立ってきそうな感じ・・・。

静かなる緊張感を帯びていて印象深かった。


『悪の華』(トップ画像左、画像)

 悪の華(2003): Movie Walker

上流階級に生きる、名家の人々が、
一枚の中傷ビラによって彼らが隠していた過去、
そして優雅な姿の裏側に隠されていた退廃的な素顔が浮き彫りになっていく様を描く。

ブルジョワ階級へのアイロニー、
家族の積年にわたる心境が渦巻く様は韓流ドラマや日本の昼メロを想起させるけど、
それをあからさまにせずに、心の奥に押し込んでいた感情がはずみに表れてしまって
輝かしい栄華から一転、退廃を予期させるのがフランス映画らしい。
観た直後よりも少し経ってからの方がゾクッとさせられる作品。

この当時のブノワ・マジメルは髪型もラフな感じで垢抜けていなかったね。
ブノワ・マジメルはクロード・シャブロル監督の晩年の作品3本
(『悪の華』『石の微笑』『引き裂かれた女』)に出ていたのね。
私は3本のうち『引き裂かれた女』だけ劇場公開時に観逃してしまい未見。
夏に日本公開の『最後のマイ・ウェイ』楽しみです☆


『遭難者(仮)』画像)『女っ気なし(仮)』(トップ画像右)

  遭難者(仮)/女っ気なし(仮):『フランス映画祭2013』

シルヴァンという男性を巡る物語でありながらも対を成す短編と中編。
フランスの注目される若手ギヨーム・ブラック監督のデビュー作。

シルヴァンは『遭難者』では若い青年見えて、
『女っ気なし(仮)』では中年に見えたので
同じ人が演じている?ようには見えなかった。。。

前半のバカンスに来た母の「自分を犠牲にしてと言われても子供が欲しくなる。」
という旨の台詞が印象深かったんだけど、
結局はその母の娘とシルヴァンがああなるとはね~。

確かに、エリック・ロメールやジェック・ロジエを彷彿させる空気感だったけど、
ロジエはもっとまぶしい印象なのでロメールのほうが近い雰囲気でした。


【フランス映画祭2013(東京)】【フランス映画祭2013 in 関西】【フランス映画祭 2013 in 福岡】
 


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