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鼻糞売りがのさばりやがって

2013-09-27 13:48:13 | 日記
食わない。
「鼻糞売りがのさばりやがって」
 と、敵愾心すら抱き始めている。
「大石殿の妹殿はお美しいですねえ。私はあそこまでお美しいとは思いもしませんでした。殿がご執心される気持ちもわかりますねえ、はい」
「なんだよ、お前。あーやは初めてじゃねえだろ。堺に来たことあんだろ。格さん助さんを手下にしたときよ」
「いえ、それはそうですが、そのとき殿は彩殿を一人占めしていたため、私はお顔を見かけられませんでした」
「一人占めってなんなんだっ! 人聞きの悪いこと言ってんじゃねえっ!」
 湯のみを手にしたまま惚けている利兵衛の頭を牛太郎は八つ当たりも兼ねて叩いた。
 弥八郎はカステラを恐る恐るちぎっている。
 風呂を浴びて旅の垢を落とした牛太郎は、客間に通され、そこで梓の小袖をかぶりながら、うたた寝をして四郎次郎の帰りを待った。
 お帰りなさいませ、という大合唱が聞こえてきて、牛太郎は跳ね起きた。ばちん、と、戸を叩き開け、小袖を引っ掛けたままなりふり構わず飛び出ていこうとしたが、弥八郎に手を掴まれてしまう。http://www.watchsremain.com

「簗田殿。中島殿にも考えがあるのでしょうから、あまり、大事にしないほうが」
 利兵衛がこそこそと近づいてきて、牛太郎の肩から小袖を取り除く。そして、丁寧に折り畳み、桐の箱に戻す。
「むう。それはそうかもしれませんが」
 弥八郎の言うことにはわりかし従う牛太郎は、不満そうながらも戸を閉め直し、むすっと腰を下ろした。
 しばらくすると、閉めた戸がわずかだけ開いた。隙間から何者かが覗き込んでくる。
「テッメー」
「い、いや、だ、旦那様。じ、実は、旦那様専用の部屋もこしらえているんで、そ、そっちのほうで、お話を。新三殿と弥八殿はちょっとばかり待ってもらって」
「話だとお」
 牛太郎専用の部屋というのは、いぐさの匂いこうばしい畳敷きの一室で、屋敷の奥にあった。壁を円に繰り抜いて格子で仕切られた窓からは、夕差し染まるひっそりとした裏庭が覗き込められる。床の間には掛け軸が垂らされており、牛太郎が高槻の地で叫んだ曹松の詩、
 沢国江山入戦図 生民何計楽樵蘇 憑君莫話封侯事 一将功成万骨枯
 が、掲げられている。
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 牛太郎はこれに機嫌を良くした。どうやら、専用の部屋というのは四郎次郎の出まかせではなかったらしい。
 主人が口許を緩めたものだから、いっそう肥え太った四郎次郎も手を揉みほぐす。
「あっしの物は旦那様の物。ここは旦那様のお屋敷でございます。お気に入りになるかどうか、少々不安でございましたが」
「まあ、気に入らないところはあるが、いいんじゃないのかな、シロジロ君」
「こちらの部屋も旦那様がいつでもお訪ねできるように毎朝掃除をさせております。あっしは旦那様がいつ堺に来てくれるか、今か今かと待ちわびていました」
「人をおだてるのもなかなか上手くなったようだね、シロジロ君」
「い、いやっ、滅相もないッス。旦那様をおだてるだなんて。あっしは本当に旦那様を待ちわびていたんスから」
 四郎次郎は床の間に寄せてあった肘掛けの脇息を牛太郎の足元に滑り寄せ、牛太郎がそこに腰を下ろすと、今度は煙草盆を手元に押し出し、牛太郎が蓮絵巻の煙管に眺め入る間、戸の向こうに手を打って女中を招き入れ、牛太郎の膝元に煎茶を差し出した。
 顎をそそり出しながら、ぷかぷかと煙をくゆらせる牛太郎に、四郎次郎は無言のまま扇子を渡す。ぱちっと開いてみると、山水の風景が水墨で描かれた、いかにも牛太郎が好む扇子であった。
「すべて旦那様のお品物ッス」
「さすがはシロジロだ」
 と、扇子を動かしながら、すっかり上機嫌、大名気分であった。
「ただ、旦那様。ここの者はあっしが旦

1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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めぐみです! (めぐみ)
2013-10-01 10:36:40
このあいだコメントしためぐみです!覚えてますか?覚えていてくれた嬉しいですw(^▽^)/せっかくなのでメールできませんか?私ブログとかやってないのでお話がしたいです、アドは makorakopuあっとyahoo.co.jpです、待ってますね!(*´ェ`*)ポッ
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