Bits'nBites

その時自分が見たり感じり考えたりしていること
自分の足あととこれから歩いていく道

kabuki night

2011-09-05 23:23:39 | culture
台風も去り、今日から週休日変更による敬老の日の振替えと合わせて3連休です。

鳴く虫が秋への移り変わりを告げているような朝です。

そして私の芸術の秋の序章は大阪松竹座九月大歌舞伎で始まりました。

猿之助版西遊記を意味する”華果西遊記”、華果は猿之助の俳名だそうで、悟空の生まれた華果山にも由来していると言います。途中で悟空の小さな分身を扮する子供たちが10人くらい出てきて、如意棒を回しながらピタリと息の合った舞をお披露目するシーンがあるのですが、まだ小学校にあがってないような年の子もいて、この時期からこの子達は歌舞伎役者になる定めにあるんだなぁ、と伝統芸能の未来の担い手が頼もしく見えました。

次は代々團十郎から引き継がれる成田屋のお家芸である”勧進帳”、弁慶は復帰した海老蔵が演じます。色んなスキャンダルはありましたが、海老蔵の迫力と存在感はもはや、お父さんの團十郎を超えています。今日の出演者の中で体も声も表情の豊かさも演技の美しさも一回り二回り卓越していました。何を言われようとプロはその道で成果を上げていればいいと思います。海老蔵あっての成田屋であり、歌舞伎人気だと彼の演技を見てつくづく感じました。

最後は”幸助餅”、元々は松竹新喜劇に書き下ろした傑作の歌舞伎版です。新喜劇がもとだったこともあって今日の演目の中では1番言葉が現代風で分かりやすい内容でした。
こういう演目をいれていく事で、若い人にも歌舞伎を近い存在にして行く目論見もあるんでしょう。

歌舞伎をみにきている人を観察するのも結構面白い、芸妓さんがいたり宝塚ファンみたいな格好をしている人がいたり、普段はお目にかかれない人種がいました。
こういう伝統芸能を楽しめる層が増えて、世界に誇る文化を長く存続していけることを願います。

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