定年後のパソコン生活

ボケ防止もかねて新たなパソコン活用にチャレンジ中。パソコンで実際に体験したことを主体に記述。

ウィルス感染した格安PCを販売

2008-10-23 11:01:01 | PC活用
 台湾のPCメーカ「ASUSTeK Computer(アスーステック コンピュータ)」が最近発売(日本国内は10月)したミニデスクトップPC(Eee Box)に、出荷前からコンピューター・ウィルスが混入していたという。

 ミニデスクトップPC 「Eee Box」は、1年で400万台販売したミニノートPC 「Eee PC」のデスクトップ版で、本体価格4万4800円、モニター込みで6万4800円と格安PC。この種のPCは非Intel CPU、Linaxや独自OSの採用でコストダウンしていたが、Eee PCはPC/AT互換アーキテクチャでWindows XPを搭載している点が特徴。なお、日本以外はLinuxを搭載していたが、噂では日本向けにXPを格安で入手して搭載したという。


 この「Eee PC」のデスクトップ版「Eee Box」で、発売直後に購入者から「画面で文字化けが起こる」との問合せがあった。調査したところ、出荷前の製品のHDDからウィルスが検出された。このウィルスは、PCにHDDやUSBメモリーを接続すると乗り移り、他のPCにも感染する。PCの動作が遅くなりったり、ネットから有害なプログラムをダウンロードする可能性がある。

 今年8月、中国広東省の工場で、日本向けの製品に組み込むソフトを検査する際、検査用に挿入したファイルがウィルスに感染していた。検査用ファイルは事前にウィルスチェックしたが、検出できなかったという。

 検査ファイルを移し変える際に使ったUSBメモリーが感染源。検査ファイルは日本語版専用で、感染したのは日本向けのPCだけとのこと。 

 PC製造工場内の検査工程でウィルスに感染したわけだが、工場の責任者としては最も神経を使うところで問題が起きてしまったようだ。PC、サーバーそのもの、更にはこれらを組み込んだ製品の生産では検査プログラムを組み込んで検査する。また、出荷直前にOSなどをインストールすることもあるが、その際にマスター媒体をHDDに直接コピーすることが多い。

 この検査プログラムやマスター媒体がウィルス感染していると、全ての製品がウィルス感染したまま出荷されてしまう。このような事が起きないよう工場責任者は厳重なウィルス対策を盛り込んだ作業手順を定める。ところが、誤った手順をとったりすると、ウィルスに感染してしまう恐れがある。

 ASUSTeKがどのようなウィルス対策をとっていたか不明。しかし、あきらかに対策が不完全ということではないだろう。ウィルスチェックを過信して対策に盲点があったのではないか。いずれにしても、世界が注目している小型PCが、出荷開始直後に問題を出してしまったことは残念なこと。


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