
本当に速読術を見に付けたいと心から願う毎日です。それくらい僕は小説を読むのが遅くて、そんな自分にじれったさを覚えてます。
さて、今回の伊坂特集第2弾!(第3弾はまた間空くと思いますが……)
『陽気なギャングの日常と襲撃』
<(感情移入込み)感想>
ご存知、『陽気なギャングが地球を回す』の続編ですが、当初は8編ほどの短編集を出す予定だったのらしいですけど、伊坂さんが「それじゃあ彼らの良さが出ないんじゃないか」と急遽短編を4話で打ち切り、改めて長編の1章として大幅に書き直し、2章から4章はオール書き下ろしという贅沢っぷり。と同時に伊坂さんのこだわりっぷりが窺えます。
今作は、久々に伊坂作品の初期に見られたスタイルで読ませてもらいました。巧妙な伏線、テンポのいい展開、そしてどんでん返しに大オチ。それに何と言ってもあのギャングたちにまた会えたという感激が大きかった。
1章のスピンオフ作品もそれぞれの特性を生かした話で楽しめたんですが、やっぱ彼ら4人が揃うと全然違いますね。彼らの会話を聞いてるだけで、楽しくて「あぁ奴らが帰ってきたよー」って感じで嬉しくなる。
郷野の演説も久々に聞くと、「そうそう、そんな感じだった」と胸がざわつくし、久遠の少年っぽさもすごく出ててよかった。成瀬と雪子は相変わらずクールで安心する。
ただ、『陽気なギャングが地球を回す』を初めて読んだ時のような驚きと感動と胸の高鳴りはなかった。
たしかに、構成も上手いし、全ての話を一つにリンクしているのはすごいと思ったが、今回の彼らの行動の動機も少しリアリティに欠けるところがあるし、オチや伏線の着地点も何個かは読めてしまったのが残念だった。田中に頼り過ぎかなというところも引っ掛かりましたしね。
でも、やっぱキャラで持ってるところは大きいですね。そういうところをキャラでカバーできてるんで、全然気にはなりません。面白いは面白いですし、おすすめです。ただ、伊坂さんもあとがきで言っているように、前作を読んでからこちらを読んだ方がより楽しめるというのも一理ありますんで、初めての方はぜひ前作を。今、文庫版が出てるので、手に取り易いと思うしね。
ファンとしては、ぜひ陽気なギャング第三弾を期待したいところです。おそらく『陽気なギャングの日常と襲撃』も映画化するでしょう。
さて、今回の伊坂特集第2弾!(第3弾はまた間空くと思いますが……)
『陽気なギャングの日常と襲撃』
<(感情移入込み)感想>
ご存知、『陽気なギャングが地球を回す』の続編ですが、当初は8編ほどの短編集を出す予定だったのらしいですけど、伊坂さんが「それじゃあ彼らの良さが出ないんじゃないか」と急遽短編を4話で打ち切り、改めて長編の1章として大幅に書き直し、2章から4章はオール書き下ろしという贅沢っぷり。と同時に伊坂さんのこだわりっぷりが窺えます。
今作は、久々に伊坂作品の初期に見られたスタイルで読ませてもらいました。巧妙な伏線、テンポのいい展開、そしてどんでん返しに大オチ。それに何と言ってもあのギャングたちにまた会えたという感激が大きかった。
1章のスピンオフ作品もそれぞれの特性を生かした話で楽しめたんですが、やっぱ彼ら4人が揃うと全然違いますね。彼らの会話を聞いてるだけで、楽しくて「あぁ奴らが帰ってきたよー」って感じで嬉しくなる。
郷野の演説も久々に聞くと、「そうそう、そんな感じだった」と胸がざわつくし、久遠の少年っぽさもすごく出ててよかった。成瀬と雪子は相変わらずクールで安心する。
ただ、『陽気なギャングが地球を回す』を初めて読んだ時のような驚きと感動と胸の高鳴りはなかった。
たしかに、構成も上手いし、全ての話を一つにリンクしているのはすごいと思ったが、今回の彼らの行動の動機も少しリアリティに欠けるところがあるし、オチや伏線の着地点も何個かは読めてしまったのが残念だった。田中に頼り過ぎかなというところも引っ掛かりましたしね。
でも、やっぱキャラで持ってるところは大きいですね。そういうところをキャラでカバーできてるんで、全然気にはなりません。面白いは面白いですし、おすすめです。ただ、伊坂さんもあとがきで言っているように、前作を読んでからこちらを読んだ方がより楽しめるというのも一理ありますんで、初めての方はぜひ前作を。今、文庫版が出てるので、手に取り易いと思うしね。
ファンとしては、ぜひ陽気なギャング第三弾を期待したいところです。おそらく『陽気なギャングの日常と襲撃』も映画化するでしょう。