Beat PCOS~PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)なんかに負けるな!~

私自身の経験談やPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)についての色々な情報を書いていきたいと思います。

お尻か腕か、、、

2006-01-29 | 不妊治療
これまでに何度も何度もホルモン注射を受けているのだが、私が通う病院では、『(注射は)お尻にしますか?腕にしますか?』と毎回選択肢をくれる。
私は毎回きまって『腕にお願いします。』と言うが、偶に『お尻にお願いします。』と言ってみようかな、、という気になったりもする。
注射を受ける日には、待合室でボーッと座りながら「お尻がいいか、腕がいいか、、、。」なんて考えたり、この前は、看護婦さんに『お尻と腕、どっちが人気ですかね?』なんてことまで訊いたりもした。(結局、『いやー、どっちなんでしょう、、、;』で誤魔化されてしまったのだが、、、。)
何日も連続で注射を打たれないといけない時は、左腕、右腕、また左腕、また右腕と交互に打ってもらうのだが、腕が痛みでもう耐え切れなくなる事もある。
そんな時は特に、お尻に打ってもらおうかなどとふと考えるものだ。

私の主人によれば、お尻に打ってもらった方がより痛みはないのだそうで、その理由は、立っていても、歩いていても、座っていても、幾分お尻の筋肉は使われるからなのだそう、、、。
確かに、筋肉注射を受けた時には、しこりが出来ないように良く揉んだり、筋肉を出来るだけ動かした方がいいと聞く。
そういう意味でも、お尻に受けても悪くなさそうだと思うのだが、注射の慣れていない部位なだけにやはり躊躇してしまうのだ。

『お尻か腕か、、、。』
今日もそう考えながら、結局、『腕にして下さい。』と頼んだのは言うまでもない、、、。


腹腔鏡下手術検査の可能性

2006-01-21 | 不妊治療
生理5日後の昨日はお決まりの通院日だったのだが、基礎体温表を持参するのをすっかり忘れてしまった。
その為か、看護婦さんは『どうですか、、、?』と自身のお腹のあたりをさすりながら、いつものように気を遣いつつ質問してきた。
昨日は丁度、もし妊娠していたら妊娠がちゃんと確認出来る日でもあったので、妊娠した可能性があるのか、それとも生理が来たのか、基礎体温表なしでは看護婦さんも戸惑ったのだろう。
私は『今日は生理5日目です。基礎体温表は次回持ってきますね。すみません』と告げ、案内された通りに不妊科の先生の居る診察室に入っていった。


昨日は私がその日最後の患者だったらしく、先生はいつもよりゆっくり時間をかけて喋って下さったような気がする。
今回もまたクロミッドを服用し、卵胞の様子を超音波で観察した上でHMG注射を何度か打ち、HCG注射で排卵させるという方法なのだが、先生からは『今はタイミング法の段階だけれども、この前も話したように人工授精の段階に移る可能性もあります。その前に、腹腔鏡下手術検査をした方がより効果的なので、そのことも考えておいて下さいね。』と話してくれた。
多嚢胞性卵巣症候群における腹腔鏡下手術検査とは、腹腔鏡と呼ばれるいわゆる内視鏡でお腹を観察しながら卵巣の表面に穴をあけ、自然排卵をしやすくする手術だそうで、妊娠率も上がるのだそうだ。

私の先生の説明によると、、、

・卵巣表面にレーザーで穴を開けて、自然排卵をしやすくする。
・へそあたりに5ミリ~1センチ程度の小さい穴を3箇所開ける。
・全身麻酔下で手術は行われる。
・最低でも一泊入院が必要である。
・腹腔鏡下手術検査により発見されることも多い。〔ピックアップ障害(排卵しても、卵管采が癒着を起こしている為に卵胞を子宮内にうまくとりこめないという障害)や、他の器官の癒着の発見、子宮内膜症など。〕
・開腹手術に比べ、術後の痛みが少なく、また術後の腹腔内癒着も起こりにくい。




、、、とのことだが、正直、全身麻酔手術自体が怖い。
しかしながら、インターネットで調べてみたところ、
・妊娠率は、術後約半年~1年の間は約40~50%に上がるとされている。
・術後の自然排卵率は、約80%に上がるとされている。
・ホルモンなどの内分泌異常が改善され、多嚢胞性卵巣症候群に多いと言われている流産率が下がるとされている。
、、、ことが分かったので、今のところ、腹腔鏡下手術検査をやってみようかなという気にはなっている。
麻酔のリスクや手術のリスクも十分考慮した上で、腹腔鏡下手術検査をするかしないか決めていこうと思っているが、今度の診察で色々詳しく先生に訊いてみようと思う。



今日の英語、、、腹腔鏡下手術(laparoscopic surgery)。腹腔鏡手術のことを通称・ラパロといいますが、ラパロはこのlaparoscopicという言葉から来ています。また、腹腔鏡でお腹を観察しながら卵巣の表面に穴をあけ、自然排卵をしやすくする手術をLaparoscopic ovarian drilling 、もしくはOvarian diathermyと言います。

何気ない傷つく言葉

2006-01-16 | 不妊と精神的な負担
不妊症になってから学んだ事は多いが、中でも「何気ない言葉なのに人を傷つける言葉」については今でも時々考えさせられる。

『子どもはいつ作るの?』
『子どもはまだなの?』

結婚して間もない頃から、周囲の人達は自動的に『子どもは?』と訊いてくることもしばしばであった。
会う度に例の質問を繰り返す人達に対しては、その無神経さに腹が立ったものだが、良く考えてみると、実際に不妊症になるまでは私自身あれが普通の質問と思っていたのだ。
「結婚すれば子どもを産むのが自然」というのが常識とさえ思っていた事だってある。
だから私も以前は、友人や知り合いが結婚すれば、『子どもは?』などとまるで決まり文句のように軽々しく訊いていたのだが、訊いた私からすれば、悪意なんてこれっぽっちも無かった。
しかし、悪意あるなしに関わらず、『子どもは?』などという質問ほどプライベートな質問はないのである。
今では、結婚しても子どもをわざと作らないカップルだって当たり前のように居るし、人が子どもを作るかどうかを気にかけるなんて、本当に余計なお世話だと思うのだ。
私はこういう事にさえ気づくのも遅かったが、言葉を言い換えれば、私自身が不妊症にならなかったら、または不妊症の誰かと知り合わなかったら、気付かなかったことなのかもしれない。

「何気ない言葉だから人を傷つける」と言った方がより正しいだろうか、、、。
特に人のプライベートに関わることについては、何気なく訊くものではない。
例え自分に子どもが出来たとしても、この心構えは決して忘れないでいようと思う。と同時に、例え自分に子どもが出来たとしても、『子どもは?』と訊かれた時の辛さや悔しさも覚えておこうと思う。

妊娠を待ちわびて

2006-01-16 | 不妊と精神的な負担
不妊治療を受ける時に怖いのは、自分自身の期待に治療の結果が伴わない時である。今回の治療は、クロミッド(経口薬)、HMG(ホルモン注射)、HCG(ホルモン注射)を使ったタイミング法であるが、先生からは『今から2週間後に生理が来なかったら、妊娠の可能性が強いですから、その時にまた来て下さい。生理が来た時には、生理開始5日目に来て下さい。』と言われている。

今日は、生理が遅れてから丁度2日目で、基礎体温も高温のままだ。
「まだまだ期待してはいけない。期待を裏切られたらどうするの?」などと自分に言い聞かせつつも、やっぱりちょっと期待しまう。
ところが、ついさっき生理らしき出血があったのだ。
その時のショックは言葉ではうまく表現出来ないが、期待を裏切られるのに幾分慣れていてもやはりきついものがある。
「ああ、またか、、、。」という残念な思い、「自分は努力が足りないのだろうか、、、。」、「何でこんな当たり前のことが出来ないんだろう、、、。」という自責感、「一体いつ妊娠出来るんだろう、、、?」という不安感が頭の中を駆け巡り、頭の中が一杯一杯になる。
私には、度重なる注射の痛さなどの身体的苦痛よりも、この精神的な痛みの方がよりきつく感じるくらいだ。
「早く解放されたい。」、、、これが今の正直な気持ちである。

それでも、生理5日目にはまた病院へ足を運ぶ予定でいるから、自分自身不思議に思うのだが、赤ちゃんを欲しいという気持ちが私の背中を押してくれているのは確かだ。
また期待を裏切られるのは怖いが、あきらめない限り、私にも妊娠の可能性はあると信じている。

私と多毛

2006-01-08 | 私とPCOS
多嚢胞性卵巣症候群と診察される前に、医者に『毛が増えた、または生えるべきではないところに毛が生えてきたといったようなことはありますか?』と聞かれたことがある。
毛が増えたり、毛が生えるべきではないところに生えてきたりする症状は、多嚢胞性卵巣症候群の症状の一つであるとされているが、さすがに毛について訊かれた時には、予想外の質問に少し驚いてしまった。
そう言われてみれば、『そういえば、、、』と思う節も実はあったのだが、それがいつからだったのかはっきりとは覚えていない。
気がつけば、今まで毛が見られなかった場所に毛が生えてくるようになり、あごや乳首の周りに毛が生えるようになったという具合だ。
毛が増えたり、毛が本来生えていなかった場所にまで生えてきたりするのは、卵巣や副腎から過剰の男性ホルモンが分泌されるという多嚢胞性卵巣症候群の症状の影響からだという、、、。
勿論、多嚢胞性卵巣症候群にかかったからといって、必ず多毛になる訳ではないが、あるリサーチにおいては、多嚢胞性卵巣症候群患者の約70パーセントが多毛に悩まされているのだそうだ。
毛が生えてくるようになる代表的な場所としては、あご、唇の上、胸、乳首の周り、太もも(主に内側や後ろ部分)、お腹(へそのすぐ下の部分)などが挙げられる。
私の場合は、他の様々な症状と伴い、多毛という症状まで出てしまったのだが、今では、毛抜きを何本も持っており、あごや乳首の周りに定期的に生えてくるようになった醜い毛を抜くのが習慣とならざる終えなくなったほどである。

そもそも多毛という現象は、実際に毛の数が増えるということではなく、薄く軟らかい毛(軟毛)が硬い毛(硬毛)に変化することだそうだ。
硬い毛といえば、髪の毛、まつげ、まゆげ、陰毛、男性のひげなどであるが、そういった毛があごなどに生えてきたりするのである。
女性にとってこれほど不愉快なことは殆どないだろう。
私なんて、抜いても抜いてもどんどん太い毛があごから突き出てくるのを鏡で見ては、がっかりすると同時に、夫の電動ひげ剃りについつい手が伸びてしまったこともしばしばであった。
出掛け先で自分のあごに太い毛の感触を感じた時にはもう最悪である。
男性の「ひげを剃り忘れた」という現象とはまた違い、女性にひげなんてあってはならないからだ。
その時は、相手に見られないようにあごを少しひきながら話したりと、何とか「あごひげ」を見られないように工夫をしたのだが、以来、毛抜きは出かける時もなるべく持ち運ぶようにしている。
正直、男性ホルモンがここまで影響するとは思いもしなかったが、自分の中の「男性らしさ」が表に出てしまわないようにと、今日も必死にあごの毛と格闘しているのである、、、。



☆メモ、、、多毛の処理方法には、毛抜きで抜く、ひげ剃りで剃る、ワックスや脱毛クリームを塗る、レーザーで処理するなどの様々な方法があるが、それぞれの欠点なども考慮しながら、安全でかつ自分に合う方法を選んだ方が良いだろう。

上の写真は、私の太ももの付け根の写真。部分的に毛が濃く生えている。


今日の英単語、、、hirsutism(多毛)

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と診断された時

2006-01-06 | 多嚢胞性卵巣症候群
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と診断されたのは彼是5年も前のことある。
当時はアメリカに住んでいたので、医者からは『Polycystic Ovarian Syndrome』という英語の病名とその略語である『PCOS』という4文字のアルファベットを告げられたのだが、色々調べるうちに、日本語で「多嚢胞性卵巣症候群」と呼ばれているということを知った。


-症候群とは-
多嚢胞性卵巣症候群に関してまず気になったのは、なぜSyndrome(症候群)と名づけられたのかということだ。
「燃え尽き症候群」、「ピーターパン症候群」などの精神症状、「ダウン症候群」などの先天性疾患、そして、「額関節症候群」などの身体症状など、多岐にわたって症候群という言葉が使われているが、症候群とは、『ある特定の疾患もしくは病的変化を基盤として出現する一群の身体・精神症状。原因の異なる疾患が同一の症候群を現すことがある。(goo辞書より)』という意味なのだそうだ。
多嚢胞性卵巣症候群も例に漏れず、この定義に当てはまるようだが、多嚢胞性症候群とは一体どういう病気なのかということを以下に簡単に書いてみたい。


-多嚢胞性卵巣症候群とは-
『特定の疾患もしくは病的変化を基盤として出現する一群の身体症状』としては、男性ホルモン(テストステロン)が多い、未成熟な卵胞が卵巣にとどまる、排卵が起こりにくい、月経不順もしくは無月経などの異常月経、太りやすい、多毛になりやすい、にきびなどの吹き出物が出やすいなどが挙げられる。
多嚢胞性卵巣症候群の原因としては、未だに明らかになっていないとはいえ、過度のストレス、食生活の乱れ、遺伝などの異なる原因が説として挙げられている。

多嚢胞性卵巣症候群は約70年前に発見されたそうだが、未だに原因不明の病気だとされており、今の所、治らない病気とされているのだそうだ。
多嚢胞性卵巣症候群が良性の疾患とは言え、この事を知った時には本当にショックだったが、医学の発達をこれからも期待すると同時に、いかにうまく多嚢胞性卵巣症候群とつきあっていくかを考えていきたいと思う。
そして、経験から学んだ事、リサーチを通じて知った事などをこのブログでどんどん紹介していけたら、とも思っている。


☆メモ、、、多嚢胞性卵巣症候群は、「Stein-Leventhal(スタイン・レーベンタール)症候群」とも呼ばれ、時には「高アンドロゲン慢性無排卵症」とも呼ばれている。

医療情報に関する注意事項~当ブログを読む前に~

2006-01-05 | 当ブログを読む前に~注意事項~
当ブログには、多嚢胞性卵巣症候群について私が個人的に集めた情報や個人的に体験した事などが記載されていますが、多嚢胞性卵巣症候群という同名の病気を持つからというだけで、治療方法、薬(ビタミン類なども含む)などが全ての方々一様に効果があるまたは適応される訳ではありません。
また、当ブログに記載されている情報は、必ずしも確実性・有効性が保証されているものでもありません。
ご自身の症状に関しては、必ず担当医または専門の医療機関にご相談して下さい。
尚、当ブログで提供する情報もしくは経験談に基づいて被ったいかなる損害については、当ブログの管理人は一切の責任を負いかねます。


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