鳥獣被害対策奮闘記

鳥獣被害を検討始めて5年。イノシシ、サル、ハクビシン、カラス、カワウ、鹿、熊対策の実地検証が実を結び確実な効果を立証。

サル対策は、サルが近づかないようにするには・・・

2008-06-15 18:28:29 | Weblog
サル対策。
本当に難しい。
一番良いのは、日光で行っている対策、
サルに発信器を付けて人間の領域に近づいてきたら、追っ払い隊がパチンコ等で追い払う事でサルに危険な場所と教え込むことですね!!

しかし、昼間常時監視しないとならない、この方法でも夜間は難しい、

どうしてサルが増えたのか?
研究者では無いのでよくわかりませんが、温暖化?、サルが人間になれてきた?
おいしい餌の味を覚えた?

やはり良いのはサルに人間は危険だ、ここは危険だ!!と教えることですが、難しい
常時サルの行動を見張っているのも出来ない。

農作物をサルから守るには
サルは、知恵が有るから網で農作物を囲っても網を破り入ってくる・・・
根比べです。負けずに追い払う。
全体を太い網で囲うことです。この方法で成功している方も居ます。
一番難しいサル・・・・

電気柵
地上から入ってくるサルには効果がありますが、木を伝わって入ってくる場合
かなり高い柵が必要になります。


実験当初、サルを探し求めて1ヶ月あまり碓氷峠を何度も往復してやっとサルと遭遇
食パンを与えてサルを集める
イノシシ対策用超音波装置で実験開始
ボスサル?以外は林の中に一目散で逃げて行きましたが1匹だけ(ボスサル?)逃げずに座って動かない・・・
このサルは耳が悪いのかな?? 効果が無いのかな??確信が持てない。

去年3月、イノシシ対策で設置していた場所の近くにサルが出没するようになったので超音波発生装置をサル用(人間にも聞こえる音まで出すように)に設定して野菜、トウモロコシ畑に向けて設置
去年9月まで設置しましたが、サルが出たとの話は無かった(見張って居たわけではない、作物が取られなかっただけのこと)
まだ、確信が持てない。

サルに対する結果がわからない状態で、3-4年前からサル被害でお客が減って困っていた貸し農園に去年9月から超音波発生装置を設置し実験
設置後2-3日からサルが現れなくなったとの管理責任者からの話
現在もサルは現れていないとの事。
効果が確信出来た!!

沼田のシカ牧場で、シカが1ヶ所に集まっている??
いつもなら私が来るとシカが私の所に寄ってくるのに?
カラスの鳴き声がいつもより煩い・・・
なぜ??
山の方を見るとサルが・・・
早速超音波装置を取り出し音波発生開始
サルまでの距離が50mでしたがサルがゆっくりと逃げていく
まだカラスは騒いでいる
サルの鳴き声が山向こうに遠ざかってカラスの鳴き声が普通の状態に、
シカも通常の行動に・・・
サルに対する効果を自分の目で再確認!!

柵、電気柵、網が無くともサルを追い払う事が出来る事を確認
超音波の届く範囲では、サルも耳が痛くなり危険を感じるようだ!!
この超音波装置でサルに対してここは危険な場所と教える事で寄ってこなくなります。
すでウルトラソニックはサル対策として稼働しています。

農園、果樹園などに最適かも!!

今度は、サルで困っている軽井沢に挑戦(相手が設置に了解して貰えれば)・・・


イノシシ対策、何故イノシシが増えたか・イノシシが近づかないようにするには・・

2008-06-08 07:23:04 | Weblog
山間部の農家を尋ねたところ、畑は掘り返されイノシシに荒らされていました。
酷い惨状です。
60代の夫婦の農家です。
これじゃ、畑を耕す気持になれません。

他の所では、電気柵を設置していましたが壊されたまま、壊れたまま・・・
トタン塀、柵、網での防護でも荒らされているところが有りました。
壊れた防護柵、電気柵はそのまま放置されていました。

キツネが病気で激減してからイノシシが増えてきたと初老の農家の人に聞いて始めて解りました。
天敵が居なくなる・・・自然が破壊されて・・・

イノシシは、一度に多くの子供を産むので駆除してもなかなか減るものではないようです。
天敵が居れば一番良いのですが、天敵が居なくなった現在は餌が採れなくて自然淘汰され減少するのが一番望ましい方向です。
しかし、餌があれば防護柵等有ってもイノシシ自身が危険な場所と認識しないので防護柵、電気柵等を越えて餌を取りに来ます。
働き盛りの人なら壊れても直ぐに修復出来ますが、年を重ねると体を動かすの億劫になり・・・

ある大学の教授に超音波装置の実験をカラス以外でと希望したら
基礎データが無いから・・・と、一般的な大学教授の考え方?
有る本にカラスが嫌う音の周波数が書かれていたので作ってみたが・・・

県の職員に実験場所を紹介して欲しいとお願いしたら
効果が判らない物の実験場所を紹介できない・・・

一度大学での鳥獣対策のパネルディスカッションに参加して感じたことは
鳥獣の研究をしている農学部の教授が、イノシシの習性イノシシ被害の現状と対策を講演
イノシシの生態と行動
対策は、餌となる物を置かない・・・これは無理でしょう!
従来の柵、電気柵の設置方法でした。
参加されている方からの発言は
どの様な被害があったか、どうしたらよいか、一度状況を見に来て欲しい・・・
町長、市長、県長代理等の発言でした。

私の聞きたかった事は、新しい対策方法・・・
新しい発見は有りませんでした。

守りの防御
柵で近づかなくするには、1.5m以上の柵で土の下50cm以上まで柵を埋める。
電気柵の場合、ワイヤーの太さを3mm程にして支柱を人間がけっ飛ばしても倒れない物にする、下草を常に刈る。
このようにすればイノシシは侵入してこないと思います。
これだけのことをすればかなりの費用が掛かりますね!
下草を刈る・・・結構手間です。
電気部分が壊れたらすぐに修理する・・・予備の高圧発生装置を備える。
守るにはやむを得ないでしょう。
網、結構イノシシが破って入ってきます。
網の修復もこまめに行わないと意味が無くなります。

攻撃的防御(イノシシに此処は危険と認知させる)
足かけ3年のフィールド実験で判ったこと
超音波装置の実験開始当初は、どうしてイノシシが逃げていくか理由に気が付きませんでした。
現在は理解出来ました。
超音波装置の超音波でイノシシの鼓膜を刺激してイノシシ自身に危険を感じさせる事で近づけなくしています。
その音も夜間だけで良いのです。イノシシは夜間餌を取りに来るからです。
当然殺す事では無いので、普及すればイノシシは餌が減り自然淘汰されていきます。

人間が聞こえる音域まで音を出すと鼓膜がズッキンズッキンして長時間聞いていると多少気持ち悪くなります。
しかし、超音波領域に限定すると人間には影響有りません。
この為、20KHz以上の超音波を発生させています。

超音波発生装置設置方法は、
イノシシの侵入経路に向ける。
柵と同方向に向ける。
餌となる場所に向ける。
のいずれかです。
一番良い設置方法は、イノシシの侵入経路に向けることです。
イノシシに対しては設置後直ぐに効果が現れます。
2ヶ月設置後装置を撤去しても3ヶ月イノシシは現れませんでした。

この超音波装置にも欠点は有ります。
スピーカーを鳴らすので100V電力が必要です。
人間に聞こえる音も多少発生する。
価格が多少高いです。

現在 3−4時間の発電機とバッテリーで1日保つような物を考案中です。

利点は
設置、移動が簡単です。
下草刈りの手間が掛からない。
環境汚染がない。
電気代は、イノシシ用で1日10−20円程度
モグラも出なくなるかも?
販売しながらもまだまだ、実験と評価、再認識そして進化して・・・・

超音波装置の詳しい事は
http://www9.wind.ne.jp/meisan-d/