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夢路

自由奔放な物書きサイト

「約束」

2012年09月17日 | 
 いつの時代だったか
君と僕は約束をしたのかもしれない
離れてみると
何か大切な忘れ物をしたようで
また近づいては
それがなんだったか考える
約束を確認するには
タイムマシーンでもなければ
きっと無理だろうけど
過去に戻れるなら
約束するより前の
何もなかった時代に二人で行ってみたい
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夢路
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「ときに言葉よりも」

2012年09月08日 | 
 星の数ほど語られた愛を
いまさら下手な僕の言葉で語る必要もなく
 クリスマスが近い街なかへ行けば
店のイルミネーションと共に心地よく耳をくすぐる
 たくさんの愛のうた
 たくさんの人たちが行き交うアーケードのなか、
手を繋いで歩く恋人たちの間には言葉はなく
 ときどき見つめ合う二人の耳に届く愛のうた
僕も出来ることなら君とそうして毎日を送りたいけれど
僕にはまだそんなちからがなくて
 毎年、指折りの数しか会えない君を想いながら
僕の耳にも聞こえてくる愛のうた
 今度逢うときもまた、約束の言葉を贈れないかもしれないけれど
・・・いつかかならず言うから
 だから、今はまだ君と逢うときは
口を閉ざして君を抱きしめていたい。

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作者:夢路
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「瞳をそらさずに」

2012年09月06日 | 
 どんなに礼儀正しい人でも
その人を前にすると
瞳をあわせずに、できれば通り過ぎたいとおもう

 いつかその人と
手をつないで歩いていかなければならないこと
誰もが知っているはずなのに
準備が整っていないからと
できるかぎりの時間稼ぎをする

 おおくのひとがそうするなかで
一握りの人が、その人を前にしても
瞳をそらさずに、ちゃんと挨拶をして
その人と、後ろで見守ってくれた人たちに
最期に笑顔をみせて、ゆっくりと歩いていくのです
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夢路
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「札幌の雪」

2012年09月01日 | 
 君といるときに
被っていた仮面が
君がいなくなっても
離れようとしない

 この仮面がある限り
私は君を思い出してしまうから
何度も外そうとしたのに
仮面を両手で触れると
まるで素肌のようで

 馴染んだばかりの肌は
まだ冬を迎えたことがないから
張り詰める北国の寒さや
街中の雪景色を知らない
 これから迎える冬を
無事越えられるだろうか
私の心と寄り添って

君との恋は
札幌の雪のようでした

想いは降り積もって
このまま解けることのない
運命のように感じたけれど
季節には逆らえず
流れていく雪
雪跡から
お揃いのペンダントと
“ありがとう”の言葉が出てきて
私はそれを大切に握り締めています

 本当の雪はこれから
君と一緒に手を繋いで歩いた
円山公園や動物園
夜景がきれいな
藻岩山の展望台
そして
私の頬にも積もるでしょう

 ときに溢れる感情は
素肌には厳しすぎるので
誰にも悟られないように
私は別の仮面を被り
大切なものは
コートのポケットにいれて
君を思い出しながら
札幌の街を歩きます
きっと
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作者:夢路

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「娘の折り紙」

2012年08月28日 | 
生まれてからの一年間
一緒に過ごしてきて
君にはまだ折り目が見当たらない

お腹がすくと泣いて
満腹になると笑って

構って欲しいと泣いて
抱っこすると笑って

いつも無邪気に泣いたり 笑ったり
あとは寝顔しか見たことがない
そんな日々が
いつから君に折り目をつけるのだろう

 ちゃんと歩けるようになったときかな
ちゃんと喋れるようになったときかな
好きな男の子ができたときかな
わからないけど

どんな折り紙でも
君のなりたいものになれば良い

 それで君が幸せなら
私も妻も満足だから

どんな折り紙でも
君のなりたいものになれば良い
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作者:夢路
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