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筋書きのないドラマ、筋書きのあるドラマ

ロッテ戦を中心に、野球を好き勝手な視点から見るブログ

何も考えずに笑う映画「鴨川ホルモー」

2009-04-28 17:42:47 | 映画ア~サ行

京大に2浪して合格した安倍は、一目惚れした女の子目当てに怪しいサークル「青竜会」に入会。そこは一人当たり小オニ100匹を操り、ホルモーという競技を行う歴史あるサークルだった……

熱血オバカ青春コメディ……? とでも言えばいいのかな。ぶっ飛んでいると言えばぶっ飛んでいるし、何だったの、と言えば何だったのという感じ

でも、「小オニの言葉を勉強し操って対戦を繰り広げる」というところを別のものに置き換えれば、「サークルに熱中する学生」という懐かしい世界 

特徴は珍妙なかけ声とポーズ。そのバカバカしくも大まじめで真剣な闘いが笑いを誘う。つまりこれは、何も考えずに笑うという種類の映画なんだろう。

これを観た後まず第一に思ったのは、「京都に行きたくなっちゃった」ということ。やっぱり古都の街、風情があっていいな~。いろんな大学の建物も趣があって巡る価値ありそう。

舞台が京都のせいか、途中まで20年くらい前の時代設定だと思っていた。主人公の下宿や京大の学生寮なんか汚くてごちゃついていて半分ぶっ壊れてるんじゃないかというレトロさ。レナウン娘のくだりも、当時に耳にした覚えもあって(^^;) 携帯電話が出てくるので現代だとわかったけど、昔の設定でも良かった気がする。ちなみにあの寮は、今現在の本物の学生寮だというからオドロキ

山田孝之目当てに観に行ったけど、山田君の役はあまり魅力的な人物ではなく……、フラれた彼女に「いい人だけど退屈」と言われた通りの感じで。栗山千明がこの男のどこに惹かれたんだか今ひとつわからん。むしろ、強くてプライドが高くて傲慢なライバルの石田卓也がいい

山田君は「クローズZEROⅡ」のために体を作りすぎたのか、妙にマッチョな感じが違和感で……(^^;) でも「WB」の頃からこういうコメディはお得意。相変わらず達者。

栗山千明は苦手だったけど、こういう役をやらせたら面白い人だと思った。

CGの小オニ達がプリティでした


何度でも観たい映画3 「ショーシャンクの空に」

2009-04-10 17:42:38 | 映画ア~サ行

私の中の、「名作」の基準。それは何度でも観たくなるものかどうか。「ショーシャンクの空に」は、私的には初見以来未だにベスト1の、大好きな名作です。

1994年のスティーブン・キング原作のアメリカ映画。あまりに有名で、今更私が名作に挙げるまでもないけど、何かをやりかけとか他にやらなくちゃいけないことがあるときは観始めない方が良い。そのくらい食い入るように観てしまう。

最初は、暴力や理不尽がまかり通っている刑務所で、銀行家あがりのインテリなアンディがどうやって生き抜いていくかというところが見所。

それが、長い刑務所生活では「ヒマを潰す」=生き甲斐を次々見つけていかなくてはやっていけないという人間誰しも抱えているテーマに変わり、そして「自由」には不安と希望が共存しているという両面が明暗くっきり現され、最後にはその希望を勝ち取っていく姿が力強く描かれる。

小物の使い方も絶妙 ロックハンマー、女優のポスター、石、ロープ、聖書 同じショーウィンドウに並んでいる拳銃と方位磁石。ちょっとズレれば絶望にも希望にもなり得る、といったことを象徴的に表しているようにも見えるし、また伏線としても抜群。

絶望とあきらめしかない暗い刑務所の中での、冷えたビール 美しい音楽 そして、主人公ならではの方法での勧善懲悪になっているのもいい。

所長に抵抗して音楽を消さないアンディ=ティム・ロビンスの挑戦的な表情や、刑務所の外へ出た時のレッド=モーガン・フリーマンの、不安と希望を行ったり来たりしているような笑顔もとても印象的

きっちり時間が取れる時にじっくり観たい、骨太な見応えあるヒューマン映画だと思います


インファナル・アフェア1・2・3 BSにて

2009-04-01 21:54:41 | 映画ア~サ行

「冬ソナ」が、肌に合わなかった。その後遺症で、アジアのドラマ・映画をすっかり敬遠するようになってしまっていた

でも、この作品はあちこちでいい評判を聞く。思い切って苦手意識を越えて見てみた。

――はい。食わず嫌いでした。なるほど。かなり面白いです

 

特に1(2002年)。マフィアに潜入する警官と、警察に潜入するマフィア。そのあれやこれやの駆け引きが、息も付かせない緊迫感で、ものすごい見応え

中でもトニー・レオンがいい! 疎い私でもさすがに名前は知っていた大スター。存在感と悲壮感が抜群。そしてめちゃめちゃカッコイイ

……ただ、所々石田純一に見えちゃって仕方なかったのには参ったけど(トニーファンの方、ごめんなさい) 他にも香川照之だったり佐野史郎だったりさだまさしだったり松下奈緒だったりが……(誰が誰とは言いませんが)。

ハリウッドでリメイクされた、レオナルド・ディカプリオとマット・デイモンの「ディパーテッド」(2006年)も未見なので、見よう、と決めました(^O^)/

 

2(2003年)は、若かりし頃の二人のお話。青年役のお二人、共に超イケメン過ぎて、途中までどっちがどっちかわからなかったわ(*_*)

でも、後にマフィアのボスになるサムの、怖さとおちゃめが混ざり合ったようなキャラの俳優さん、よかったな~ エリック・ツァンという方、有名なんでしょうか。

 

3(2003年)は、警官に成り切ろうとした潜入マフィアの悲しい結末。1での出来事や裏側が、回想で今と繋がってくる凝った構成。これがかなり入り組んでいて、ちょっとわかりづらかったけど

殺伐とした中で、ヤンと精神科の先生とのやり合いが、ほほえましくてホッとできる トニーと張り合うアンディ・ラウも、渇いた悲しさみたいな渋さがよかった

 

BSで3夜連続で放映された3部作。おかげでアジアものに対する苦手意識が一気に払拭

今後もそういう作品に出会えるよう、BSに期待、です。


期待以上だった「ジェネラル・ルージュの凱旋」

2009-03-12 17:27:28 | 映画ア~サ行

前作「チーム・バチスタの栄光」が、面白かったけれども後味がものすごく悪かったので、正直あまり期待していなかった。だから、今回は期待以上ということで、かなり満足

病院内の倫理委員会委員長に祭り上げられた田口に、救命救急センター長の速水と医療メーカーが癒着しているという告発文が届く。同様の告発文を受け取った厚生労働省の白鳥が現れ、二人は再びコンビを組んで調査することに……

何が面白かったかというと、伏線があちこちに上手く張られていて、それぞれが最後に全部うまく生きる仕掛け これも、あれも、そ~んなものまで。へえ~~~、とクスリと笑いながら納得

ジェネラル・ルージュというニックネームも、「血まみれ将軍」という怖いものだと思わせておいて、実はそうだったのか~、となる。

テレビで流れるCMなどを観ていると、堺雅人のジェネラル・ルージュは、とてもクセがあって悪徳医師なのだろうという先入観があった いえいえ、タイトルに「凱旋」とあるだけあって、なるほど。ものすごくいい役。主役と言っていいんじゃないかな。

阿部ちゃんが前作に比べ、ちょっと影が薄い。貫地谷しほりちゃんも何かありそうで何にもなかったという、ちょっともったいない感じ。佐野史郎とたまてつはサービス出演ですね。

笑えたのが、どっかで見たことあるけど誰だっけ、と気になった救命の下っ端の医師。ほとんどセリフもないのでエンドロールを見るまでわからなかったけど、五代くんじゃないですか (注:ドラマ「めぞん一刻」のオーディションで合格した方)

救命救急の問題点を叫びつつ、ラストに温情もオマケの大団円もあって、今回は後味良し ということで楽しめた映画でした


何度でも観たい映画その2 「ザ・ロック」

2009-02-23 18:07:59 | 映画ア~サ行

私の中の基準=「名作とは筋書きがわかっていても何度見ても面白いもの」。映画、小説、マンガ、ドラマ、それにスポーツの試合でもそう。

結果がわかっていてもそこに至るまでの過程だとか、キャラクターの面白さだとか、名ゼリフ、名シーン……何度でも楽しめるもの。

 

日曜にテレ朝でやっていた「ザ・ロック」(1996)も私的に名作な、大好きな映画

正直、最近はアクション物は食傷気味なのだけど。そしてニコラス・ケイジって、実はあの濃さが生理的に苦手な部類に入るはずなのだけど。

確かにこの映画はアクションも売り物。軍隊と政治が絡み、壮絶な撃ち合いだったり戦闘機だったり殴り合いだったりがある。

でも物語の面白さはそこじゃない アルカトラズの観光客を人質にサンフランシスコに強烈な毒ガスを撒こうとする元海兵隊は、指揮官にれっきとした言い分と信念がある。そして対抗するのが軍事訓練を受けていない化学兵器の専門学者と元アルカトラズの囚人。

で、ニコラスには何か愛嬌がある。だから苦手なタイプなのに、彼の映画は観ちゃうんだなあ。

この映画でも、軍事訓練は受けていない、アクションは管轄外の「くすりや」なのだけど、唯一アルカトラズの内情に詳しい元囚人で元イギリスの諜報部員であるショーン・コネリーの心をほぐす 最後には最も信頼される男として大切な物の在りかを教えてもらえる。

そしてショーン・コネリーがもう格好いいんだ あんなじいさんなのに、頼りがいがあって力強くて男っぽくて…… そして深刻な中にもニコラスとの軽妙な会話が粋。こういう軽口は行きすぎるとウンザリするけど、その辺の按配がとてもいい

忘れちゃいけないのがエド・ハリス。「アポロ13」のときも指揮官がピタッとはまってたけど、またも部下思いの優秀な指揮官という役柄がとってもクールでステキ

一番好きなのが、クライマックスにニコラスがグリーンの発煙筒を掲げるシーン。あそこだけは絶対見逃せないわ~

しかし……昨日のテレ朝さんのカットはひどかった 時間制限があるのでわからなくはないけど、だからちょこちょこ途中が抜けていたのも仕方ないと思ったけど……ラストのシーンを省くのはどうかと思います 映画は映画館かDVDで観ろ、ということでしょうか。