いつからだって演劇三昧

50歳で早期退職して演劇生活を始めてしまいました。

サンチャゴに降る雨

2008-05-16 10:44:37 | Weblog
これも次回公演の参考資料として読みました。

この前の記事
で書いた「戒厳令の夜」は

〈サンチャゴに雨が降っています〉
というラジオのアナウンサーの声がラストになっていますが、
この本はそこから始まっています。

これは1973年9月11日晴天の朝に南米・チリで流れた
クーデター勃発を知らせる暗号のアナウンスです。
この朝からすべての人の人生が狂い、
運命が変わっていく・・・
女も男も
そして幼なじみの二人は宿命の対決へ
独裁と自由と
テロと暗殺と戦闘と
裏の力を持つ日本人の秘密
否応なく巻き込まれ闘う日本人ジャーナリスト
絡み合う人間関係
サスペンスとアクションとロマンと心理劇

これも一気に読ませます。


この内乱のチリが舞台の次回公演(9月)
どうなるのかドキドキです。

それにしてもこのごろまたDobさん調子がよくないですね。


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わが魂は輝く水なり源平北越流誌

2008-05-16 01:25:33 | Weblog
今日はレッスンのあとコクーンへ。

作 清水邦夫
演出 蜷川幸雄

源平合戦(平安末期)の時代、源氏と平家の間で勇猛果敢に生きた武将斎藤実盛(1111年1183年)の姿を描いています。
80年に劇団民藝書き下ろした戯曲で初演では宇野重吉さんが主演だったというのはちょっとびっくりしました。
この戯曲、木曽義仲軍を連合赤軍とのダブルイメージとも、新劇と小劇場との関係とも捉える解釈があるそうですが、当時の時代性としてはありそうです。
連合赤軍の事件は衝撃的でした。

それはともかく、
よかったですよ。
野村萬斎さんが老人役?と思ったのですが、違和感なく演じてらっしゃるのはさすがです。
息子の亡霊役の尾上菊之助さんはオープニングの長台詞で一瞬のうちにその世界へ誘ってくれます。美しい方ですね。
この父子のかけ合いが時にユーモラスに、時に単刀直入に互いに切り込み、細かな情愛がにじみます。
秋山菜津子さんは新感線の舞台でいい女優さんだなぁと思ったのですが、今回も狂気と正気、現実と幻想の間を往き来する難しい役どころを魅力的に演じています。声の切り替えがすごい。
ちょっとユニークな役どころの長谷川博己さんがよかったなぁ。お気に入りの役者さんになりそう。

舞台装置の切り替えも多くて一瞬のうちに森に、水辺に、戦場に、崖にと替わるのは例によってすごいのですが、崖の後ろに人影がかなりはっきり見えてしまったのは、あれれ?と思いました。珍しいよね。

パンフレットの蜷川さんと岩松了さんとの対談もおもしろかったな。


去年ご一緒した役者さんと久しぶりに楽屋でお会いできたのもよかった。



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「最後の1フィート」

2008-05-16 00:31:38 | Weblog
まぁ、それはともかく。
その後しっかり公演も観せていただいて、
ドアの陰で声だけ聞いていたのとはまたまったく違う迫力。
劇団6番シード「最後の1フィート」中日。
私が立ち合ったのは声だけを含めてこれが4回目だけど、
みなさん疲れもみせず、ノッテました。
お客さんのノリもよかったように思います。
このスピード感とアップテンポがこの劇団のチャームポイントですね。
しっかり笑わせ、ニヤリとさせ、もちろん泣かせて、しみじみさせる、
というツボを押さえた舞台です。
18日までやってます。
詳しくはこちら

続くイベントまでスタッフを装い(いえ、そういうわけでは・・・)
ちゃっかりいちゃって、
映画の話コーナーには思わず参加しそうになって自制。



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なんで下北でも会うかな?!

2008-05-16 00:26:27 | DIARY
昨日は更新できませんでしたねぇ。

昨日もも午後は公演のお手伝いでした。

で、ちょっとしたおつかいを頼まれて下北沢の街をうろつきました。
ものの10分。
で、その雑踏の中でなぜか段ボールと持ったおニイさんに声をかけられ、
ふと顔を上げたら、

な、なんであんたがここにいる?!

「おねえさん、みかんいらない?」

って、つい数週間前にウチの近所で、
それも人通りのない道ばたで声をかけてきた
八百屋のおニイさん!
向こうも
「あぁ、あのときのおねえさん。」

こんな偶然ってあるものなのねぇ。
なんか、おかしい。

その時の日記はこちら




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「戒厳令の夜」

2008-05-13 00:35:35 | Weblog
新潮文庫

五木寛之の本はあまり読んだことがありませんでした。
「ベストセラー」とつくとすぐには手を出さないひねくれものだったので。

次回公演の参考資料として読んだのですが、
おもしろかった。
美術研究生くずれのジャーナリストが
出張先の福岡でふと見かけた1枚の絵から
日本を敵に回し、
クーデター前夜のチリに逃亡。
その間にはさまざまな現実ばなれした人々との出会いや
とんでもない冒険や事件や別れや、
なんとも壮大な物語です。

登場する人物たちがとても魅力的です。
それも一癖も二癖もある強者ばかり。

私はチリのクーデターについて知りたかったのですが、
冒頭の4人の同名の芸術家の死が
ラストに結びつきます。

ナチス時代に密かに日本に持ち込まれた絵画、
それをひた隠す日本の政治家たち
暴こうとする主人公たちと
軍部との戦い、
危機一髪の逃亡。
アクションあり、古代ロマンあり、ミステリーありで
飽きずに一気に読まされます。

1980年に映画化もされたようなので観てみたいのですが、
amazonにはなかったなぁ。DVDにもなっていないみたいだし。
鶴田浩二とか樋口可南子が出てるみたいなんだけど。


今日も下北

2008-05-12 00:11:14 | Weblog
今日は2公演でした。

雨もあがってよかった。
今日は下北沢をのんびり歩くことはできなかったけど、
おもしろい街ですよね。
次は水曜日のマチネに行きます。

楽しくて、見終わってしみじみして、
元気がわいてくるお芝居です。
役者のみなさんもノッてます。
是非おはこびください。

ちょこっとお手伝いしているだけですが、久々の劇場スタッフ。
やっぱり現場は素敵。あの緊張感と高揚感がたまりません。



劇団6番シード
「最後の1フィート一遍の映画を巡る3つの物語」
◆日程
2008年5月10日ー(土)18日(日)

◆場所
下北沢 小劇場楽園

詳しくは
劇団サイトへ

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初日 お手伝い

2008-05-11 00:02:59 | DRAMA
今年参加しているスタジオの講師のみなさんの所属する劇団に
今月から7月まで3ヶ月連続公演というすさまじい企画がありまして、
本日がその初日でした。
私も会場案内のお手伝いなどさせていただきました。
あいにくのお天気でしたが、たくさんのご来場ありがとうございました。

「最後の1フィート一遍の映画を巡る3つの物語」
◆日程
2008年5月10日(土)18日(日)
5/10(土)18時
5/11(日)13時、18時
5/12(月)19時
5/13(火)19時
5/14(水)14時、19時
5/15(木)19時
5/16(金)19時
5/17(土)13時、18時
5/18(日)14時

◆場所
下北沢 小劇場楽園

◆あらすじ
「だからずっと見つめ続けるんだ・・・最後の1フィートまで」
一篇の映画を宣伝するために走り回った人々
一篇の映画で問題が発生した人々
一篇の映画で何かを思い出した人々
小さな小さな一篇の映画を巡る、小さな小さな3つの奇跡の物語。

3つの短編からなる一本のお芝居。
物語は、とある映画を巡って様々な人々が交差する人間模様を描きます。
映画というフィルターを通して、登場人物達は一体、何を語ってくれるのでしょう。
そして、"最後の1フィート"が意味するものとは・・・?




楽園は小さな劇場ですが、その空間を生かしたあったかな舞台です。
当日券もあるようですので、是非いらしてください。




詳しくは公式サイトへ



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始まるなぁ。

2008-05-10 01:10:14 | DRAMA
9月の公演は
去年の7月にも参加した演劇集団で文学座の役者さんたちが中心になって
1年に1回メンバーを募って上演しています。
去年の厳しい稽古を思い出します。

稽古日程について言い渡し(?!)があり、
日程が微妙な日もあったのですが、
NGは論外、って感じです。


今年の夏も熱そうです。



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4月の観劇・映画・DVDメモ

2008-05-05 22:43:35 | DRAMA
4月はあまり出かけられなかったので、DVDを見ました。
なるべく今まであまり見なかったような作品にチャレンジしてみました。日本の古い映画の良さを再発見できたのがよかったです。

「ラ・マンチャの男」ミュージカル
「MISHIMAワークショッププロジェクト」流山児事務所
「東京俳優市場」
映画「ダージリン急行」
以下DVD
「D.ミリガンの客」劇団6番シード公演DVD
「理由」
「時効警察」(テレビドラマ)
「ライムライト」
「眠狂四郎悪女狩り」
「砂の器」
「阿修羅城の瞳」
「夫婦善哉」
「北京ヴァイオリン」
「小さな中国のお針子」
「クワイエットルームにようこそ」


9月の公演の代表から連絡があり、来月顔合わせがありそうです。
あきゃぁー!

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楽塾

2008-05-02 00:51:07 | Weblog
レッスンのあと
夜は早稲田で「楽塾」の公演を観劇。
「ぜんぶ書きかえたロール・プレイン・ザ・バグ」
45歳以上の女性ばかりの中高年劇団で今年が11年目とか。
北村想さんが去年の公演を観て書き下ろしてくださったとのこと。
主宰の流山児祥さん自らご出演。
歌あり踊りあり、パワーあふれる楽しい舞台でした。
意外とシュールでうけた。
くわしくはこちら
6日までやってるようです。

この劇団、ここ数年気になっていました。
今日は初めて観たのですが、みなさんいい顔していました。
「演劇を楽しもう!」という姿勢がいいなぁ。
もちろん楽しさの裏側には厳しさ苦しさもたくさんあるんだろうけどね。

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勇気と想像力と・・・少しのお金

2008-05-01 01:31:57 | Weblog
数日前にチャップリンの「ライムライト」のことを書いたのですが、
この台詞は人生に必要なものは・・・に続いているのですが、
これ演劇にも通じるなぁとふと思いました。


想像力って大切だと思います。
生きる上にもね、もちろん。
だってちょっと想像力を働かせたら
そのへんにゴミのポイ捨てなんてできないし、
他人を突き落としたり、ましていきなり刺したり殴ったりなんてできない、
大きくは戦争だって起きないはず。

想像力も磨かないと錆びるのかもしれません。

芝居でもキャラクターをふくらませるのは想像力。
この頃突然その手の想像がわいてカフェのテーブルでいきなり書き始めて勝手に涙ぐんだりするときがある。(←やばい)

でも、想像するだけじゃぁできない。
当たり前だけど技術が必要。訓練も必要。
ちょこっとずつ錆びかけた想像力にアブラをさし、
地道に訓練するしかありません。


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