【キャスト】
浅野忠信 石田えり 宮崎あおい 板谷由夏 中村嘉葎雄 オダギリジョー 光石研 斉藤陽一郎 高良健吾
【ストーリー】
舞台は若戸大橋のたもとの小さな会社、間宮運送。社長の間宮(中村嘉葎雄)は、かつてバスジャック事件の被害にあった梢(宮崎あおい)、借金取りに追われる後藤(オダギリ ジョー)をはじめ、資格を剥奪された医師やヤクザから身を隠して暮らす流れ者たちに職と住み処を与えていた。
一方密航の手引きをしていた健次(浅野忠信)は、追っ手から逃れるために運転代行へと職を変え、間宮と出会う。そこで健次は、玄関先に出てきた間宮の妻」(石田えり)の姿を見て驚愕する。千代子は、かつて健次を捨てて出て行った母に違いなかった。母への復讐を胸に秘めともに暮らし始めた健次の前に、偉大なる母性が立ちはだかる・・・・・。
物語は複雑に絡み合い、予想を裏切る展開の中で、運命に翻弄される男たちと、すべてを包み込みながら美しく生きる“ゆるぎない女たち”。
やさしく、したたかな女たちの笑顔が、男たちを未来へと導く・・・・・。
「『Helpless』『EUREKA ユリイカ』に連なる、青山真治監督の「北九州3部作」完結編。」なんだそうで、私は前作2つを見ていないので、なんとも、なのですが・・・
「やさしく、したたかな女たちの笑顔が、男たちを未来へと導く・・・・・。 」って・・・。
「未来」も「救い」もどこにもなさそうですが・・・。
全編通して暗い映像で台詞も聞き取りにくくストーリーも前作とのつながりがわからないといまひとつわかりにくいのですが、登場人物たちのだれもが曰くありげで重い過去を抱えているらしく他者との関わりを怖れているような風情が興味をひきます。
淡々とストーリーが進むようで、間違いなく悲劇的なラストに向かっているのを感じさせます。
石田ゆり演じる母親のすべてをあきらめているような、病的にしたたかなような、不思議な微笑が怖い。
多分自分からは見る機会のなかった種類のDVDだと思いますが、出演者のみなさんはとてもよかったですし、こんなふうにひょんなことで出合う映画も悪くないですね。
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