囲碁日記:明日への一打

囲碁上達を夢見る一アマチュアの日記です。

1月18日(月):最新囲碁AI講座(第2回)

2021年01月18日 23時52分41秒 | 棋譜(プロ)
大橋拓文六段の「ライバルに一歩リードする!最新囲碁AI講座!」の第2回を受講した。

今日のテーマは、秀策流のコスミ。
内容は盛りだくさんだった。
①秀策が打ったコスミと現代流のコスミの解説
②秀策と幻庵因碩の耳赤の一局のKataGoを使いながらの解説
③大橋拓文六段と武宮正樹九段の棋譜解説

秀策のコスミは、コミ碁の登場によって長らく堅実過ぎてコミが出せないという評価だったが、AIがよく打つので再評価されたとのこと。
黒7が現代のコスミ。位を高く保ち、白からカケられるのを防いでいる。

黒から挟む手が見られなくなったのは、白8にカケて白が戦えるという評価になったとのこと。白16と打つのがAI流だが、黒からAやBに打つ手があり難しいとの説明があった。
以前週刊碁に掲載されていた芝野虎丸九段の連載記事でも、挟まれたらカケれば良いと書かれていた。それを見て以来、私はケケを打ち続けているが、あまり良い結果が得られないのは、よくある話。

耳赤の一局の解説は、私もKataGoで並べながら聞いていたが、私のPCのKataGoの候補手の検索回数は大橋六段が使っているPCとは楽に3ケタくらい違っていた。性能の違いを感じたが、それでも結構同じ候補手が表示されていた気がするので、使う意味はありそうだ。

また、大橋六段と受講者の質疑応答も勉強になることが多い。

「白からのカケは薄いようだが」との質問には、白は軽く捌けるという説明があった。
例えば黒が2、4と薄みを突こうとしても、黒5がAIの良い手で、黒8には白9にアテて2子を捨てれば白が良いらしい。白13までとなれば、黒はAに飛び出すことはできないし、白がBにツケればこちらも止まっている。

ダイレクト三々が減った理由を問われて、「皆飽きちゃったたからではないでしょうか」とのお答え。
飽きたというのは半分本当で半分冗談らしいが、「三々に入らなくても囲碁が打てることが段々分かってきた」「ダイレクト三々で100手ぐらいの難解な定石があり、それは皆やりたくないのだと思います」「定石だけで囲碁が終わるのは嫌なんですよね」とのこと。
「100手研究して30手ぐらいで相手に回避されたら涙目ですよね」とも仰っていた。

これがその難解な変化の始まり。「洪道場のAI定石辞典」でもかなりのページ数が割かれている。
大橋六段によればAIも間違えるぐらい難解らしい。

白8に黒9とツケられたら、白10にヒクのがお勧めとのことだった。
難しい変化を追うのは辛い歳になったので、こういう簡明な変化は助かる。

この他、印象に残ったのは、「囲碁が強くなるには」という質問に対するお答え。
「地道に1日一局棋譜並べをして、その中の1手に感動するのがお勧め」とのことだった。
棋譜並べに限らず、詰碁の1題でも、1日1手、感動するのが良いとのこと。

AIの活用法についての質問には、「布石でAIの第1候補は誰もが知っている状態なので、青く光る手(AIの推奨手)以外に良い手がないかを探す状態」と答えられたのを聞き、なるほどと思った。

また、囲碁ソフトについて、天頂の囲碁のZENは、人間の棋譜を沢山学習したAIであり、人間が見て無理のない手を打って強いので、布石の練習にかなりお勧めできるとのことだった。
最近のAIはあまり人間の棋譜を学習しておらず、びっくりすることが多く、新しい発想を得られるという良い所もあるが、深く研究しないとその手の良さが分からないとのことだった。
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