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編物handmade azur ~手編み三昧の日々です

父に編んだ最後の品

こんばんは。
明日はカレーを作ると約束させられたazurです。

夕食はインスタント焼きそば。
食後、夫はとっても静穏にキレました。
「明日は美味しいもの食べよな」(にこーっと微笑む)

え?
UFO美味しいやん。


……そうじゃなくて。 (_ _;)

昼はシリアル、夜はカップ麺(焼きそばだけど)、
一体どういう食生活だよ。 (ーー;)
って話ですね。ハイ。


さすがに反省。
明日はチキンカレーを作ります。


✻ ー ✻ ー ✻ ー ✻


実父が肺癌と診断されたのは10月でした。
治療の過程で頭髪が抜けてしまうかもと聞いて、寒がりの彼は帽子を欲しがりました。
「編んでくれ」と頼まれ、大急ぎで編んだのが


この帽子です。

2目ゴム編みからの縄編み、連続模様っぽく仕上げています。
大急ぎとはいっても、メリヤス編みだけとかゴム編みだけとか、そんなのは耐えられない。
でもあまりゴチャゴチャしすぎると父が嫌がったので、オーソドックスな雰囲気の模様にしてみました。

もう少し縄編みを減らしても良かったかな。
と、編んでる途中で(めんどいなコレ(ーー;))ちょっとだけ思いました。


自宅ではご注文品を編み、病院では(入院していた父の付き添い時間)この帽子を編みました。



このときには帽子用のトルソーはまだなかったので、これは中に何か詰めて撮ったんだと思います。


糸はダイヤゴールドのベージュ2本取りで、針は……忘れましたが、棒針6号か7号だったと思います。
ちょうどこの糸が家にあったので。

1本取りなら棒針2号で編む糸ですが、それだと時間がかかりすぎる。
真冬に使うとのことだったし、ある程度厚地の方がいいだろうと思い、2本取りにしました。



結局その冬、この帽子はほとんど使わなかったようです。
治療で頭髪が抜けなかったこと、病院は空調がしっかりしてることもあり、さほど寒くなかったんでしょうね。

1月末に退院して家に戻ってからはときどきかぶっていたみたいです。


4月に転移がわかり、脳への放射線治療を受けました。
頭髪が抜けたのは、この治療の後でした。

もう春爛漫の季節でしたから薄地の帽子が良かったようです。
綿素材のニット帽を2枚買い、いつも代わる代わるにかぶっていました。

7月に再(再)入院したときにもかぶってたな。
院内はエアコンが効いて寒かったんだと思います。彼は冷房が嫌いでした。


手編みの帽子は、また真冬になったら使うつもりだったのかもしれません。



お盆過ぎの再々々入院以降、どの帽子も使うことはありませんでした。
日に1度のリハビリの数分間以外は寝たきりになりましたから、もう必要なかったのでしょう。

そして冬を待たず、晩秋に逝きました。
1年とひと月の闘病でした。


この帽子を棺に入れたかったのですが、どこに仕舞い込んだのかわからず、果たせませんでした。
事前に探しておけば良かったんですけど…。
亡くなるまではそんなことは思いつきもしなかったし、直後はドタバタしていて大掛かりに探す余裕などありませんでした。

まあ、髪も生えそろってきてたしな。
寒がってなけりゃいいんですけどね。



今秋、3回忌なのですが
新型ウイルスのことがあるので、法要は行わないかもしれませんね。
だいぶん落ち着いてきましたから、このままで秋を迎えれば大丈夫かも…。
でも、寒くなってくるとまたどうなるかわかりませんし…。

妻(母)と子供と孫の計7人は何とか集まれればと願っています。



では、今回はこの辺で失礼します。
またお会いできますように。

どうぞよろしくお願いいたします。

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