誰が袖 

藤間亜寿賀の ~毎日が日本舞踊~

初めて泣けました

2010-07-01 | 師匠
昨日、T大病院から電話がありました。


師匠は、献体のお仕事を全て終えたそうです。



去年、
「ありがとうございました」と頭を深々と下げ、
それと同時に「先生が望んでいたお仕事に行ってらっしゃい」と別れてから、
11ヶ月が経ちました。


師匠は、20年以上前からT大病院に献体の約束をしていました。


私はあの日、師匠を稽古場に連れて帰りたかったけれど、
師匠が一番望んでいるのは医学に貢献することだから…と、、、、、とても早い別れをしました。



師匠の長年の希望通りのお仕事をしているのだなぁ~と感じて過ごした11ヶ月・・・・
師匠は、生き生きと、この世に存在していました。

だから、戒名を頂いても、お仏壇に向かっても・・・、
なんだか不思議で不思議で、実感がありませんでした。




昨日の電話で、、、、、、

初めて、師匠が仏さまになったと感じました。


電話は、稽古中に頂きました。
こみ上げてくる想いを押さえられず、チョッとの間、階下に行かせてもらいました。

初めて、泣いたように思います。



トボトボと階段を上がり、お稽古に戻り・・・・
今目の前で稽古している人たちは、師匠を知らない事に気付きました。



そうだ・・・・
時は止まっていないんだ・・・・・

ハッとしました。

私の11ヶ月は、ずっと止まったままでしたから。







ズッコケながらも、歩いて行くのですょね・・・。

時は、、、動いているのですね。