ふきの指定席

帰りたくない

 


帰りたくないと ただをこね
空き家物件を真剣に見入る
古民家であること
我が実家のように
一世紀 以上経っている物件は皆無
当地の冬は厳しく
私には無理と 諦めつつ
生活の変化を切望している

日本を旅していて いつも思うことがある
日本人がごっそり消えている気がする
有名な観光地は別として
どこに行ってもあまり人がいないのだ
恐いほどの人口減少を実感する
今回も色々心に思うことがある旅だったが
スマホからではもう限界
書けない

帰ったら現実の中にもんだし
生きて行くことの責任にあぐらをかき
大きく溜息をつくだろう
そして
健気に頑張るしかない自分を叱咤しながら
また次の旅に思いを馳せるだろう

確かな老いを感じながら
それは父ちゃんも同じであろうが
共に生きてきた長き月日が愛おしく
胸に迫ってくる

人生の旅はまだ終わらない



 
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