何時まで続くの?
昨年は食の偽造が大きく取上げられ、世相を反映して「偽」の一字、
清水寺の管長様の嘆きが記憶に新しい所です。
それが今年になってからは、エコ偽装にまで波及しています。
大手から中堅会社まで製紙業界全体が偽物のエコ紙を作っていたのです。
これも性質が悪いです。止まらない「偽」の蔓延です。
日本人の実直さは一体どうしたのでしょうか?
技術者としての誇りをなくしモラルの低下にあきれませんか?
如何してこの様な時代になったのか?
私の独断ですが、全てがお金(拝金主義)と考える個人や企業が増えたからではないでしょうか?
そして今日のグローバル化が企業の利益最優先主義に走らせ、それに伴う
コストダウンに取り組む姿勢の何かが間違っている様に思います。
価格破壊し業績を伸ばす経営者があたかも勝者の様に扱うのも日本の良さを失わしている様に思えてなりません。
従業員を人として扱わない経営姿勢が問題に成っています。
ある大手紳士服業界の店長やコンビニの店長やファーストフーズの店長が
体調を崩し、かつ給料の不満で訴訟を起したとTVで報道していましたが、これも一例でしょう。
企業は努力してコストダウンをする必要は有ります。
しかし大切な社員に適切な対価を支払わないで、健康を損ねる程仕事を
要求し、会社だけが大きな利益をあげるのはおかしな話です。
住宅業界でも言えます。ハウスメーカーやローコスト系の大手が
大きな利益をあげています。これも下請け会社を泣かす(建物で言えば職人の単価をトコトン切り詰める)それが限度をこし粗悪品(偽造)が増えた為、瑕疵補償制度や性能表示制度が出来、そして今日では建築基準法の規制が多くなり現場が混乱しています。
ある住宅アドバイザーが、住宅は戦後最大の欠陥商品で、
そして安くて悪いはあたり前、高くても悪いのが多い言い切っています。
だから何時までたっても、見かけばかりの薄っぺらな住まいがTVで宣伝され、クレームのなくならない住まい、画一的な企画住宅が建築されています。
賢い皆様はこの事を既に気付いています。そして、近くでまじめな住い造りに取り組む工務店を探している事でしょう。
住まいは大切な家族を慈しみ育てる場所です。
だから余計に自然素材を用いて自然―エネルギーを利用し「より安全・
快適・省エネでしかも耐久性」が有って、次の世代に引き継げる住まいで
なければならないと私は考えます。
それには適正価格が必要では有りませんか。
住まいは家族が幸せになる為に建築するのが目的であって、建築するのが目的ではないのです。
早く「偽」から脱却した社会になる事を願っています。
まじめな社長のまじめな住まい造り実践会 代表 米田正憲