投資家の目線

投資家の目線570(オールドネイビー日本撤退と日米同盟)

 5月20日の日本経済新聞夕刊に、米衣料品大手のギャップの低価格ブランド「オールドネイビー」が日本市場からの撤退を発表が報じられた。中国やメキシコに注力するという。2月の終わりにはスポーツウエア発売を発表したばかりなのに、あっという間の撤退発表である。日本の消費者に受け入れられなかったということもあろうが、米国の企業経営者は、日本は腰を据えて食い込むだけの価値がある市場とは思ってないように見える。

 今年は年初から、フォードモーターが日本からの撤退を発表し、マクドナルドは日本子会社の株式の大部分を売却しようとし、米航空会社は日本便を減らして中国便を増やそうとしている。また、スターバックスのCEOはチャイニーズドリームを口にする。よく中華人民共和国から日本を守るために日米同盟が必要だと説かれるが、日中が対立したら米国は中華人民共和国側につくのではなかろうか?なぜなら、米国の企業経営者が日本市場より中国市場の方が儲かると考えているからである。儲からない方より儲かる方をビジネスパートナーに選ぶのは当然だろう。


 なお5月23日の日本経済新聞夕刊には、ハンバーガーチェーンのウェンディーズによるファーストキッチン買収が報じられた。しかし、日本法人のウェンディーズ・ジャパンは食品卸のヒガ・インターナショナルの出資比率が51%と過半数を超えているので、米国側よりも日本側が主導した買収と思われる。

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