投資家の目線

投資家の目線285(空売り規制)

 24日に東京証券取引所が空売り規制の検討を発表した。11月20日時事通信社の記事では、東京証券取引所と金融庁が公募増資発表後についても空売り規制も行うとされていた。
 ペッキング・オーダー理論では、情報の非対称性の観点から経営に関する情報を持っている経営者は、割安と考える株価で増資を行うことを嫌がるとされている。そのため経営者ほど情報を持っていない外部の投資家は、増資で資金調達を行うのは経営者が市場で適正以上の株価になっていると考えている場合だと判断する。このとき投資家は良くて適正価格、悪ければ割高な価格で株式を取得することになるので増資の発表により株価が下がることになるが、今回の規制検討では、ファイナンス理論は考慮されるのだろうか?
 またこのように増資する場合、市場で資金調達が妥当な価格でできるかどうかわからないので、内部に余裕資金を持っておいたほうがよいとされる(ただし、ジェンセンのフリーキャッシュフロー仮説では余裕資金が多いと価値創造にならない投資にも資金が使われるので好ましくないとされる)。


 2006年7月、増資発表後に日本航空の株価が大幅下落したのは、空売りにより妥当な株価に収斂した動きだと考える。適切な空売りができなければ、逆に株価形成を歪めてしまうことになるだろう。

投資家の目線58(日本航空増資の一考察)
http://blue.ap.teacup.com/finance/60.html

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・22日の報道によれば、大韓民国の国会で戦術核の導入が議論されたという。射程1,500kmの巡航ミサイルに搭載できれば、中華人民共和国にとって(日本にも)軍事的脅威と捉えられるだろう。哨戒艇沈没など朝鮮半島での緊張が高まるたびに、極東地域に持ち込まれる武器が強力になっているのは事実だ。
 2010/11/26の朝鮮新報に「南による西海での北側領海砲撃 北 相次ぎ立場を表明」という記事があった。砲撃事件に関しては双方の言い分を聞いておいたほうがよいだろう。
 なお、ランベルト正積方位図法の地図で見ると朝鮮半島から北米大陸へ行くにはロシアから北極海上空を通る。朝鮮半島から米国へのミサイルが日本上空を通るならば回り道することになる。

マイケル・グリーン氏が、
「現在の菅直人首相は非常に実務的な政治家で、鳩山前首相の失敗から、日本の選択肢は多くないということを学んだ。彼らは中国のことも考慮し、日米の同盟関係をより慎重に考えるだろう」
(2010/11/18 朝鮮日報「米戦略国際問題研究所の専門家4人に聞く」)
と述べている(ほめている?)。米戦略国際問題研究所は、このままならば民主党政権が継続してもよいと考えているようだ。

・以下の記事を見ると、沖縄は核攻撃の前線基地になるのではないかと思う。

核基地維持 日本側も望む 沖縄返還交渉 米に迎合 外交文書公開で判明 しんぶん赤旗 2010/11/27

沖縄核配備、非公表求めた政府…外交文書公開 読売新聞 2010/11/27

・22日、群馬県警の裏金事件を告発した大河原氏が阿久根市の総務課長に就任したという。何にせよ行政機関の裏金問題が話題になることは良いことだ。

・25日の共同通信の記事に、「渡辺恒雄会長を元部下が提訴」とあった。また先週は、週刊新潮に元日本テレビ政治部長が渡辺恒雄、氏家斎一郎両氏の批判記事が掲載されていた。時期が集中するなあ。
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