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オリボ・バルニエリ-映像2- site specific_MODENA 08

2010年02月18日 | 日記
Olivo Barbieri - site specific_MODENA 08

先程の追加映像としてアップしておきます。しょっぱなの映像からオリボ氏のアーチストの側面が見てとれます。窓辺で佇んだり、空虚な表情で外を見ている姿は、エドワード・ホッパーを想起せざるをえません。またそれを狙ってもいるはずです。オリボ氏にはものすごく引いた地点から、逆アオリ状態で、何か気になったものにフォーカスする欲動がはたらくようです。ティルト・シフト・レンズを用いるようになったのも、そうした心理的欲望がまずあったはずです。同時にアーバン・ランドスケイプへの知的関心です。この内的/外的(内と外/光と影)への関心がアーチストなり写真家になってゆく原動力の一つとなります。オリボ氏のミニチュア化テクニックは、物体の「影」をどのように思考するか、フィルム面にどう捉えるか、といった経緯からきていて(さすがにダヴィンチを生んだイタリアの人です)、最初からなにやら面白いジオラマ風景を撮ってみようとあれこれ実験していたわけではないからです(多分)。そしてそのテクニックが自家薬籠中のものとなれあ、もともとの内面の心理劇が浮上してくるというわけで、冒頭の話にかえっていくわけです。