東日本大地震。福島在中の作家たち。

東日本大地震から3日目の今日、福島県久ノ浜の海の目の前に住んでいる安藤栄作さんから電話があった。
久ノ浜は美しい海岸線の街で、安藤さんのアトリエ兼ご自宅は海から徒歩1分もかからない海辺だった。地震と津波の直後「安藤さんは絶対大丈夫。本能で逃げ切ることのできる人だ」とすぐに思ったが、被害の大きさが報道で伝えられる度に心配になった。
昨日12日に東京の安藤さんの実家の電話番号を手帳に見つけお電話した。お母様が「友人のお宅に身を寄せているというところまで確認したけど、その後また連絡がつかなくなってしまった」とのこと。一先ず、あの揺れと津波を逃れたと聞いて、ほっ！そして、今日直接声が聞けて、本当に安心した。
安藤さんの声は元気で、今は奥様で同じく彫刻家の長谷川浩子さんの新潟の実家に身を寄せているとのこと。地震のときはたまたま家族でスーパーに買い物に来ていて、車は無事だったようだ。
「作品も道具ももう駄目でしょう。でも、今日、斧とノミを買ってね。ぼっとしててもしょうがないですからね。新しい作品ができるのが楽しみです。」
という言葉に、人として、作家としての力強さに心打たれた。

いわき市に住んでいる吉田重信さんとも昨日メールで連絡がついて、元気そうだった。
原発もまだまだ予断を許さない状況ではあるが、怪我もなく生き延びていてくれて本当に嬉しい。

安藤栄作さん、吉田重信さんの安否を心配しているみなさん、お二人は無事です！