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RDI®認定コンサルタント・臨床心理士のブログです。
たまにしか書きませんが、どうぞよろしく。

お久しぶりです

2015-02-14 15:25:45 | RDI
本当に久しぶりに書きました。

ずっと発達障害関連の情報を発信していないのですが、

最近は、Regulation Disorderの視点が面白いと感じています。

自閉症だのASDやADHDという診断名にとらわれずに、子ども(特に乳幼児期)の
様々な領域とレベルでのregulation 調整(調節)の問題(機能不全・障害)という観点から
とらえなおそうというものです。

代表的な問題の領域としては、
感覚(反応)、運動(反応)、感情(情動)調整・調節、注意の著性・調節、行動の調整・調節、
それに消化器系等の機能や、自律神経系の働き、睡眠と覚醒という面での問題が
取り上げられることもあるようです。

つまり、上記の様々な領域での調節・調整がうまく機能せず、状態が両端に傾いたり、
すぐに大きくぶれたり、適度なバランスが取れずに絶えず不安定な状態に陥っている子供たちが
いるということです。

そういった、様々な領域での(身体、注意、感情、認知、行動)アンバランスさ、不安的さ、
調整の難しさを持っている子どもたちは、当然の結果として、いろいろな問題を示し、
多様な発達の課題、問題を抱えることになるということです。

診断名にこだわるよりも、それぞれの子どもたちが抱えている、調整・調節の問題を明らかにし、
それへの対応や支援、緩和や改善の工夫をすることによって、子供たちの症状と発達の課題を
大幅に改善できる可能性がある、という考え方です。

RDIで言えば、こういった調整・調節障害を持っている子どもたちは、大人とのガイド関係の形成や
経験共有がより一層難しくなるので、関わりの工夫だけでなく、
環境の調整や食事や睡眠、健康管理といった生活面での様々な工夫が必要となってくるようです。

参考文献
Understanding Regulation Disorders of Sensory Processing in Children:
ManegementStrategies for Parents and Professionals.
Pratibha Reebye and Alieen Stalker. Jessica Kingsley Pub. (2008)



慢性疲労症候群

2011-03-28 12:44:06 | RDI
最近慢性疲労症候群の勉強にはまっています。

まだ出たばかりの、 Michael J. Goldberg の "The Myth of autism" Skyhouse publishing を読んでからです。

アメリカの感染症、免疫疾患に詳しい小児科医が書いた、かなり挑発的な本です。

彼は、NIDS(Neuro Immune Dysfunction syndromes 神経免疫機能不全症候群とでも訳すのでしょうか)という概念を提唱して、自閉症、ADHD、繊維筋痛症、慢性疲労症候群などが、その症状、病態として現れる、なんてことを言っているのです。

おおざっぱに言えば、自閉症と慢性疲労症候群には共通した要素があり、NIDSが乳児期に発症すれば自閉症の症状に、思春期(一部は小学生高学年)以降に発症すれば、慢性疲労症候群の症状になる、ということらしいのです。

彼の主張は、療育や教育の前に、まず医学的疾患のケア、つまり病気の治療をするべきだというものです。まだ、怪しい部分も多いので何とも言えないのですが、刺激的な考えであることには違いありません。

私は免疫系や、慢性疲労症候群に関してはほとんど何も知らなかったので、慌てて関連の本を読み漁っているところです。それで、読めば読むほど、調べれば調べるほど、自閉症と慢性疲労症候群の共通点が目につくようになってしまいました。

これまでは、自閉症の特徴や問題を考えるときに、背景としての情報処理の問題、認知機能や対人関係に焦点が向けられていましたが、慢性疲労症候群にみられるような、(身体、感覚的な?)苦痛、不快感、疲労感、集中できなさ、敏感さ、いらいらというような、もっと直接的な症状の存在を考えるべきなのかもしれないと、思うようになりました。
つまり、自閉症の子供たちが、人を避けたり、こだわったり、一方的で不機嫌・不安定になるのは、頭痛、ぼんやり霧がかかった感じ、わけのわからない不快感、全身の倦怠感やピリピリ感に苛まれて、それどころ(社会的交流をするどころ)ではないからかもしれない、という見方です。
ちなみに、慢性疲労症候群の症状はインフルエンザに罹った時に近い(それが何か月も何年も続く)というよなことも、どこかに書いてありました。

これまで自閉症に関しては、脳の機能や情報処理過程、神経ネットワーク、神経伝達物質、ミラーニューロン、表情認知、遺伝子的な素因との関連といったことが注目されていました。

でも、改めて考えてみると我々の精神活動(発達)には、神経系、免疫系、内分泌系が相互に関連し、協調的にバランスを取って活動していることが重要であり、このどれかの具合が悪くなる、あるいは相互の連携やバランスが崩れたりすると、その機能(発達)に障害が出るというのは、非常にもっともな発想なのだと思います。

でも、まだ療育の専門家の間では、慢性疲労症候群のことなど見向きもされていないようだし、慢性疲労症候群の専門家(医)は自閉症や発達障害には関心がなさそうだし…、という感じです。

どなたか、関心がある方は連絡ください。




早咲きの桜

2010-03-16 12:23:09 | 独り言
オフィスから歩いて10分ほどの所なのですが、もう桜が満開です。
今日、昼食のついでにちょっと遠回りして見てきました。

東区の高岳郵便局(すみませんローカルで)から北に向かう、3ブロックほどの並木道で桜が満開です。この通りは、地元では桜が3月中旬に咲くことで有名なのです。(もちろん気象庁の開花宣言では、全く無視されていますが。)

緋寒桜もありますが、どう見ても八重桜が満開で、いっぱいにピンクの花を咲かせ、風に吹かれて花吹雪も舞わせていました。

どういうわけか、この並木道は毎年季節がちょっと早めにやってくるようなのです。

ついでに、東西の広い通りでは白木蓮がこぶしほどの花を一杯に咲かせていますよ。

山形に行ってきました

2009-12-14 14:32:49 | RDI
先週、山形までいってRDIの話をしてきました。
総合療育訓練センターというところで、発達障がいの支援にかかわる先生方向けの講座でした。
定員を大幅に超えてずいぶんたくさんの方々が集まってくださいました。

RDIのことをご存じない方が大部分だったのですが、「目からうろこ」というような驚きと、実際にそんなことができるのだろうか、という戸惑いを交えながらも、興味を持って聞いていただけました。

会が終わってからの関係者だけの懇親会で、山形の日本酒をいただきながら、また続きをいろいろと話し合っているうちに、午前様になってしまいました。

山形の先生方がやたらとお酒が強かったのと、日本酒がとてもおいしかったことが、なぜか印象に残っています。

ベジタリアン・メニュー

2009-11-11 16:42:06 | グルメ
先週の土日に、Andrew TurnellとSonja ParkerのSigins of Safty のワークショップに参加しました。
日曜日にワークショップが終わってから、内輪で彼らと夕食をすることになったのですが、Sonia が菜食主義(肉、魚は一切食べない)ということだったので、事前にお店に頼んでおいて、特別にベジタリアン・メニューを追加してもらいました。

汲み上げ湯葉、特性がんもどき、豆腐の田楽、野菜鍋、などいろいろ出てきましたが、特にSonja が「これは最高!」と言ってくれたのは、なんとユリ根でした。

ちなみにAndrewと私たちは、鯛の塩焼きや、仔牛のチーズ焼きなどもちゃんとたべましたが・・・。