ポロンアルマジロ

フェアリーサイズのポロンアルマジロが見つける幸せのカタチ!?

ポロンのでんでんマイマイ (連載14日目)

2013年03月22日 15時36分46秒 | 童話『ポロンのでんでんマイマイ』
ぐったりするでんマイを、ぼくは咄嗟に背中へのせると
いつもでんマイが這っているのと同じようにジブンの
カラダを動かした。
動けないでんマイを小さくするには、代わりにぼくが
動けばきっといつもの大きさに戻せるよ。
背中から転げ落ちないように、すべての神経を甲冑に
集中させてカラダを動かす。

太陽の光が巣穴へと差し込んできた。
眩しさから顔を背けた時、カラダにしっかりとしがみ
つくでんマイをぼくは感じた。
それは言葉では表せないほど安堵したのかな、腰が
抜けたように地面にへたりこんでしまったよ。
そして頬には、大粒の涙がぽろぽろとこぼれおちてた。

 シシは泣きじゃくっていた。
いつもならしゃんと整った羽がひどく乱れ、ケガをした
あの日のようだった。
でんマイを喜ばせるはずが、とんでもいことになって
しまったとジブンを責めている。
 「もうダイジョウブなんだし、シシは知らなかったんだから。
気にしなくて良いんだよ。」
でんマイは誰よりもオトナだった。
シシはその言葉に救われたのかな、ぼさぼさになって
いた羽が少しずつカラダの中に収まっていく。


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