Der König Hat Eselsohren

Eschwege その3

バックステージに戻ると、スタッフの何人かが座って喋ってるのが見えるが、3人はもちろん、Marcの姿も見えない。
どのコンテナのドアも閉まっている。
まだ戻ってきてないのかも。

ちょっと汗もかいたし、ここらでシャワーでも浴びておくか。
でも、表示に従って歩いて行ってもよくわからないので、近くにいる会場スタッフに、
「シャワーはどこ?」
と聞いてみると、近くにいた男の子がわざわざ連れて行ってくれた。
途中ステージ脇も通ったので、今回、どこをどう通ったら観客席に出られるのかも判明。

シャワーの建物は、更衣室2つと、男女それぞれのトイレ、男子用のシャワーのほか、女子用のシャワーだけは別室の中にシャワーブースが設えてあった。
入り口に、使い終わったタオル入れがあったのだけれど、未使用のタオルを置いてある場所が見つからない。
ということは、きっと、男子用シャワーの中にあるんだろう。
ならば、自分のタオルを持ってくるのが無難。

で、バスに戻って、猪木タオルと着替えをバイエルン・ファンショップの袋に入れ、再びシャワーへ。
もう、ホントに面倒なんで、ざっと汗を流すだけ。
ドライヤーがないから、髪も極力濡らさないようにしなきゃならないし。

それでも、汗を流したらさっぱりした!
そして、普段はタオルなんて旅行に持ってこないけど、シャワー共同のところだから、と思って持ってきて正解。
しかもスポーツタオルサイズは、まさにこういうときにはもってこいだ!
イノキ、ブンバイエ!
つーか、これで満足できるんだから、人間の適応力ってすごいね♪

バスに戻って、化粧もマスカラ以外をいったん落として、最初から塗り直す。
このままだと、絶対に日に焼けるからね(笑)
すでに汗でハゲハゲだし。

バスの中では、寝ているスタッフもいる様子。
まぁ、この時間、ホントにすることがないからね。
バンドが有名になればなるほど、スタッフの待ち時間も長くなる。

顔を作り直して(笑)外に出ると、MarcがTシャツの入った段ボールをチェックしているところだった。
つーか、そのTシャツ、かっこいいぞ。
「かっこいいTシャツ!」
と言うと、Marcは、うれしいような、どう反応していいか、わからない感じだ(笑)
大丈夫。あとで買うから♪

それこそ、時間がなさ過ぎて、直前になるまでSamerbergのライブの日程を知る暇がなかったくらいだ。
最近のグッズがどんなものになってるかなんて、全然見ていない。
それに、初めてライブを見に行ったときに買ったTシャツは気に入って時々着ているが、それ以外はいつも、デザインがいまいち…f(^_^;
なので、さっき見たのは久々のヒット!
しかも日本で着ていたら、絶対に何のTシャツだかわからない(笑)

ということで、バックステージでオフィシャルサイトの物販のページを開いてみると、1枚20Euroだ。
うん、いいじゃん。
つーか、さっき見た黒いTシャツ以外のも、今回は結構いい。
全部買って帰っちゃおうかな?
で、なんなら最後、着て帰っちゃおうかな?(笑)


Marcの姿は見たけれど、3人の姿は見えないので、今度は客席の方に行ってみることにする。
や、「席」じゃないけどね(笑)

脇には主に飲食系の出店が並び、出入り口に向かうあたりには物販店。
でもアーティストグッズの店じゃないな。
入り口のところでぐるっと左に旋回すると、こういう馬鹿な連中が…(笑)



そこからさらに少し行った先が、Freibühneだ。
ま、早く言えば、今回のサブステージ。
そこのすぐ近くが、アーティストグッズのブースだった。

Sportfreundeのグッズはまだ売ってないんだな~、と思って眺めていると、手前で段ボール箱の中のTシャツの数を数えてるのはMarcだった(笑)
ま、今は財布を持ってきてないんで、後でね♪

メインステージでは結構若い感じのバンドが演奏中。



PAのタワーあたりでは適当に見ている人が多いが、ステージに近いあたりではかなり盛り上がっている。
ふと、Sportfreundeの昔のDVDを思い出した。
映像としては10年以上も前のものだ。
どこかオーストリアの方の野外フェスでの映像。
そういえばあれって、まだ周りが明るかった。
ちょっと人気は出てきたけれど、まだまだ、という頃だったんだなぁ、と実感する。
逆に、映像が夜だったら、それはほぼメイン扱い、と言っていい。
特にドイツの夏は日が長くて、9時頃でもまだ明るいから、完全に暗くなってからの登場って、それだけですごいことだ。

メインステージの演奏が終わって、遠くサブの方が始まったので、財布をとりにバスに戻る。
昨日、ミュンヘンからSamerbergまでの交通費、Samerbergでの昼食、今日のカフェでのビール、これしかお金を使っていない。
トータルで35Euroくらい?
昨日も今日も、本当なら宿泊費がそれぞれ35Euro掛かるはずだった(笑)
ついでに言うと、SamerbergからEschwegeまでの交通費は100Euro以上。
Eschwegeからミュンヘンに戻るにも100Euro近く掛かるはずだった。

入場料がタダなだけじゃなく、移動も食事も全部世話になってるんだから、たまにはグッズにお金を落とすくらいのことをしてもいいだろう。
ま、移動はともかく、食事は主催もちだが(笑)

グッズ売り場に舞い戻ると、Sportfreundeのグッズもすでに並び、壁にサンプルまで掛かっていた。
どうやらTシャツが3種類と布バッグがあるらしい。
どれもデザイン的に悪くない。
どうせなら全部買っちゃえ!(笑)

「SportfreundeのTシャツ全種類、一番小さいサイズください」
ブースの中のおじさんが、この大きさでいいか?と見せてくれる。
「OK!あとバッグも!」
Tシャツ3枚をバッグの中に入れて渡してくれる。
遠くで見てる分にはわからなかったが、バッグにはちゃんとマチがついている上に、内ポケットもある。
これは使いやすそう!

これだけ買ったら、全部で100Euro近くになるかな?
計算していたおじさんが、「50Euro」

へ?!

そんなに安くていいのか?
でも50Euro紙幣を出したら、それでおしまい。

ま、向こうがいいって言うんだから、いいことにしよう。


メインステージの方に歩いて行くと、ちょうど、BOSSEとかいうバンドが演奏を始めたところだった。
Sportfreundeまで、あと2つくらいあるなぁ(笑)
BOSSEは、まぁ、悪くないけれど、ボーカルがちょい太りのおっさんくさいやつで、それが残念なところ(笑)
コーラスの女の子は、きれいだけどいまいち歌が下手だし…f(^_^;
微妙に残念感をたたえつつも、結構売れてるのか、一緒になって歌って踊っている人多し!
う~ん、その前にやってたバンドも結構ウケてたし、私が思う以上に、売れてる人を集めてるのかも…。

BOSSEの出番が終わる位を見計らって、バックステージに戻るも、相変わらず、どのコンテナも閉まっている。
と言うか、しばらく見ていたら、3人の楽屋コンテナのドアノブをMarcががちゃがちゃやってて、鍵が閉まっているのを確認している。
ってことは、3人はまだ戻ってきていない???
それとも、戻ってきたけど、他のところに行ってる???

やることがないなぁ、と思いつつ、バックステージに備え付けられている液晶TVでステージの様子を眺める。
つーか、やるならこれしかないでしょ!(笑)
今はサブステージのライブを映し出している。
ちょうどこの反対側には、ブラウン管TVと昔のファミコンが設置してあって(笑)、どうもマリオカートか何かを、代わる代わるみんなでやってるらしい。

Marcが昨夜というか今朝の男の子たちと喋っている。
彼らもパスを下げているが、別のバンド名のようだ。
別段、こっちのスタッフとして入っているわけではないらしい。
何者だろう?
事務所所属の若手?
あり得るよね、Sportfreundeと抱き合わせで、出させてもらうとか。
早い時間帯にでも出ていたのかもしれない。

ケータリングからビールを持ってきて飲む。
このイベントのスポンサーがBECK'Sなので、BECK'Sしかない。
つまらん。
でも、ビールの入った冷蔵庫のドアの取っ手に、ちゃんと栓抜きが下がっているのがありがたい。

…当たり前か!(笑)
栓抜きのない世界が当たり前だと思いそうになっている…f(^_^;

で、ビール片手にライブを見て。

見て。

さらに見て。

その間、3人の楽屋コンテナが見える位置に座っていたのだけれど、誰も出入りする様子なし。
そうこうするうちに始まった、次のメインステージ。
Frogging Mollyとかいう、おっさんのバンドなんですが。
めちゃめちゃカントリー調。
で、次々演奏される曲が、全部おんなじような感じf(^_^;
なのに客席が結構盛り上がってる?!
みんなでぐるぐると走り回ってる!

しかも、曲の初めには、いちいちわ~っと歓声が上がる。
ファンにはちゃんと、それぞれの曲が聞き分けられるようです(笑)
でも、私には無理f(^_^;
ほかのバンドは見続けられるけれど、これだけはもう飽きた。

もう19時だし、ちょうどお腹も空いたので夕飯にしよう。
昨日に比べると、ちょっと見劣りする。
味も下がるか(笑)
でもしょうがないよねぇ。
昼の12時からずっと、食事を出し続けてるんだし。
それに品数は結構多い。

食事が終わっても、まだFrogging Mollyのライブが続いてる。
すでにビールを3本飲んでいたこともあって、いったんバスに退散。
自分のベッドにいても、まっとうに座っていられないほどなので、寝っ転がるしかない。
で、気づけば30分ほどうたた寝。
でも、ちょっとすっきりしたかも。

で、バックステージに戻って見るも、3人がいるのかどうかはよくわからない。
一切出入りしない、ってことはないと思うんだけどなぁ。
よくよく考えてみると、5年前、初めてバックステージにやってきたときには、Roman Fischerが相手をしてくれたり、Bela様と出会ったり。
その後、Unpluggedから昨年までは、Luciana姐さんやらJuliaやら、バックステージには沢山人がいた。
だからそれなりに過ごせたんだなぁ、としみじみ思う。
で、とうとう今回、そういう人たちが誰もいない中、自分で何とか過ごすしかない、と。
ある意味、この5年間で、それに耐えられるだけ、バックステージってもんに慣れたのかもしれない。

いつもバックステージで遊んでま~す、というと羨ましがられるし、確かに、普通に考えたら羨むような状況ではある。
でも、下へも置かないような客人、というわけじゃない。
それよりも、みんな仕事で来ている中をぷらぷらしてるんだから、彼らの邪魔にならないように行動することが第一。
で、そのために、全体の流れがどうなっているのか、これが5年間ですっかりわかった、と言っていいのかもしれない。

つか、十分にドイツ語が話せないから、というのが大きな理由だけど、そうやって行動しているから、こうして受け入れてもらってるのかな?
だって、考え方が、いかにも日本人っぽい(笑)


とりあえず、ずーっとライブの様子をTVで眺めていると、Sportfreundeの前のバンドの演奏が始まった。
なんか、メンバーの多くが上半身裸で、タトゥーだらけだ(笑)

と、Rüdeの姿を発見!
「Hallo!」とハイタッチ。
「何か飲まないの?」
「もうビール沢山飲んだから…f(^_^;」
や、マジ、BECK'Sは飲み飽きた。
立て続けに3本飲んだら、さすがにもういい。

程なくして、Rüdeは呼ばれて行ってしまった。


すでに9時近く。
日が落ちて結構寒くなってきたので、バスに革ジャケを取りに行く。
つーか、なんでみんな、半袖でいられるの?!f(^_^;

バックステージに戻る途中、裏の入り口から、このロックフェスには不釣り合いな、民族色満載の団体が入ってきた(笑)



なんなんだ~っ?!

バックステージに戻って、まだ続いている前のバンドのライブを見ていると、「このバンドはなんていうの?」と聞かれた。
うぅ~ん、何だっけ?
ロンドンから来たバンドだよ、とRüdeから聞いてはいたけれど、なんて名前だったか覚えてない。
パスの裏側をさして、「これ」というのが精一杯だf(^_^;

そうこうするうち、22時近くなって、その名前のよくわからないロンドンのバンドの演奏が終わった。
これまでだと、メインステージが終わったら、すぐさまサブステージに切り替えられるのだけれど、さっき見た民族色満載のマーチングバンドの演奏が始まったらしく、映像はストップ。

まさにすることが何もないが、楽屋のドアも閉まったままだ。

いや、もう、この時間だったら、練習してるでしょ?
思い切って楽屋にGO!

と突入したら、案の定、本番前の練習中だった♪
奥の方では、Floが今日のセットリストを書いている。
つーか、今日Floを見たのは、これが最初かも(笑)

そこへ、Nicoが「あと10分」と言いに来た。
あと10分でセットリストを書き上げろ、ってことなんだろう。

「何か飲む?ビールに、ワインに、水に…」
「ワイン!」
「そっちの冷蔵庫には、コーラに…」
「だからワイン!(笑)」
遊ばれてるなぁ…f(^_^;

外の寒さから一転、室内は暑いくらいだ。
ま、この狭っ苦しいところに、3人も詰め込まれてるんだからf(^_^;
Floが一瞬窓を開けるが、窓の向こうではマーチングバンドが演奏しながら行進していて、うるさい。
あっという間に窓が閉められる(笑)

今日のライブでは、昨日やらなかった"Ein Kleiner Schritt"もやるらしい。
書き上がったセットリストをNicoが持って行く。
が、しばらくして戻ってきて、
「今日の演奏時間じゃ、これは長すぎ。最後のほう削って」
とか何とか言っている(笑)

いつもと同じく、何となく一緒に歌っていると、"Wieder Kein Hit"の間奏部分の「da da da..」にさしかかったとたん、「Aiko!」と声がかかる。
ここ歌え、ってかf(^_^;
ま、きっちり歌詞があるところでは無理だけど、ここはメロディーラインだけわかれば歌えるからね。
と、思いっきり歌うと、Peterは満足げだ。

ふん。
いつか「コーラスやってくれ」と言わせてやる!(野望)

ばらばらとみんな外へ行ってしまったので、ここにいても仕方がない。
いったん客席の方を見に行ってみる。



…スゲーいっぱい集まってるんですけど。f(^_^;
ここに潜り込むのは至難の業だな。
ついでに、昨年と違って、空は晴れているが、何よりも昨年のことがあるだけに、屋根のないところは怖い(笑)
ステージには黒い幕が下がっていて、内部のセッティングがどうなってるのかは見えない。
が、その様子はきっと、BertilがまたFacebookなんかで少しはアップするだろう。
今回は袖で見せてもらおうかな。



ステージの脇では、すでに着替えたRüdeが電話を掛けていた。




いつの間にか、ビールを片手にPeterが出てきていた。
こっちに向かって左腕を広げると、肩を組め、の合図だ(笑)
肩を組んで、きゅ~っ、すりすりすり~♪
で、顔を見合わせて笑う。
いつの間にか、これがおなじみになった。
言葉はいらない、ってか?(笑)
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