Der König Hat Eselsohren

Quedlinburg~Wernigerode

8月17日(月)

HotSpotの残り時間を使ってメールチェック等々をする。
ただ、どうしてもブログの更新をするまでには至らない。
今、私がどこにいるのか、誰もわからないわけだ(笑)

朝のMorgenmagazinでNPDのポスターの問題を取り上げていた。
今回来てから、NPDの問題をTVで見る機会が多い。
この間は、CDUやSPDの支持率が下がっているのと対照的に、NPDの支持率が上がっている、と報じていたけれど、今日は具体的にNPDが貼りだしているポスター等の内容について。
「ドイツ人に仕事を」「外国人観光客は歓迎、でも労働者は出ていけ」等々はっきりと外国人排斥を打ち出していることに対して、ドレスデンで移民の人たちへのインタビューを中心に報じている。

NPDのポスターに関しては、反ネオナチの人たちが、さらに張り紙をくっつけて「私たちは沢山の人を殺しました」なんぞというポスターに変えてしまう活動をしているのをネットで見たけれど、ベルリンでは実物のNPDポスターを見なかったし、Quedlinburgでは選挙のポスター自体見かけないので、今日のTVまで、どれほど社会が危機感を持っているのかということについてぴんとこなかった。
同じ旧東独地域でも、やはり地域差が大きいようだ。

翻って、日本はどうか、と考えてしまう。
一政党の主張として、外国人労働者排斥をうたうというとか、それで支持率が上がっちゃうなんてことはあまり考えられないけれど、現実には、現に今の政府自体が外国人排斥をしているに過ぎないじゃないか。

東南アジアからの看護師や介護士を受け入れるのに、日本語能力試験に一発勝負で受からなければ送還するとか、難民申請をしてもなかなか認められず、しかも今年からは難民申請中の人たちに給付される手当の支給対象が変わってしまったので、全くもらえなくて困っている人がいるとか。

右とか左とかではなく、はっきりとした差別意識というのでもなく、各省庁とか官僚とかの利権やら何やらのせいで、日本は外国人が入ってくることに対して、おそろしく高いハードルをもうけている。

これ、民主党政権に変わったところで、改善されるの?
残念ながら、今、日本の選挙関係のニュースになかなか触れられなくて、各党のマニフェストも見られないけれど、こういうことについてちゃんと言ってる政党あったっけ?
あったところで、選挙する日本国民にとっては他人事だし。

そんなことを考えると、果たして日本人がドイツを批判できるんだろうか、と思ってしまうし、選挙で投票することによってすら何も影響を与えられないのなら、どんなに問題意識を持っていても何も出来ない。
かといって、全ての活動に自分が参加できるのか、と言ったらそれも不可能だし。
八方ふさがりだなぁ。
それこそが、私が日本に幻滅して、よそへ行ってしまいたいと思う原因のひとつであるのだけれど。


そんなこんなで10時。
Fachwerkmuseum(木組みの家博物館)に行ってみる。



いきなり前庭に、作り方の実演展示(笑)


博物館自体が、Quedlinburgに現存する最古の木組みの家ですよ。
しかもここには1965年まで、ちゃんと普通に人が住んでいたというのだからびっくり。

特に何も表示が出ていないので、中で写真を撮ってもいいか訊くと、いいという。
ので撮るには撮るけれど、何しろ床が水平になっていないので、特に2階は怖い。
床も壁も天井も、何もかもがゆがんでいるので、なんだかめまいがする。
階段のそばにいると、間違って転げ落ちてしまいそうだ。
こんな中で生活するなんて、気持ち悪いよ。





説明書きを全部読んでいるのが面倒なので、ほぼとばし読みというか、ほとんど読んでいないけれど、木組みの家の歴史的変遷がわかるのはなかなか面白い。
各地域ごとの特徴から始まって、この辺りでも時代を追うごとに特徴があるので、昨日、説明で聞いたことがより一層よくわかる。
さらに、各時代ごとに、Quedlinburgで残っている建物の写真と、その他ハルツ地方で残っている建物の写真とにちゃんと分類して出ているので、実にわかりやすい。
時間がうまく合わなかったこともあるけれど、もっと早くここに来ればよかったかも。

あ、でもそんなことしたら、展示に出ていた写真の建物を、全部見に行くなんてことをしそうで、おまえはなんの調査団だ?という感じになっちゃうよなf(^_^;

博物館を出てから、もう一度町を一回り。
今日は月曜なので、ようやくあちこちの店が開き始めている。

ホントはホテルから駅までシャトルを出しますよ、みたいなことが宣伝に書かれていたんだけど、裏庭にホテルの車がないので、チェックアウトの時に一応訊いてみたら、タクシーを呼ぶか、歩いて行くしかないという。
あ~、だったら歩いて行く。時間も余裕だし。

結局、もと来たのと全く同じ経路をたどって、駅まで。

来たはいいけれど、切符売り場の窓口は全部閉まっている。
ホームにある券売機で買えということか。
行き先のボタンを押して買うと、ちゃんと行き先と乗換駅が印刷されて出てくる(笑)

エレベーターもエスカレーターもないので、Halberstadt行きが出るホームまで、スーツケースをえっちらおっちら担いで階段を下り、また上る。
すごい田舎に来るとこれだから辛い。

ホームについてもまだ30分ほどあるので、久しぶりにウォークマンを取り出して聴いていると、なんだかほっとする。
というか、日本にいるときと同じく、ベルリンにいるときは電車の中で聞いていたので、全くなんの雑音もなく堪能するのはとても久しぶりの気がするのだ。


Halberstadtで乗り換えてすぐ。
Wernigerodeの駅はちゃんとエレベーターがあって、Quedlinburgよりも都会だった(笑)
ホテルも物凄く綺麗だし、申し分ない。
旧市街からちょっと離れているとは言っても、たいした距離ではない。

ただ、予想していたとおり、旧市街はQuedlinburgに比べたら新しすぎて、つまらない。



一番の目玉と言うべきRathausもいまいちな感じだし、メインストリートも木組みの家が並んでいると言っても、今更びっくりするような代物ではないし、何よりもすっかり観光地化してしまっている。

ホテルでもらったバウチャーに、朝10時半からの見学ツアーの割引券があったけれど、ほかの時間帯はないのかツーリストインフォメーションで訊いてみたら、やはり毎日10時半だけなのだという。
その代わり、今日は20時から夜警ツアーがあるというので、それに参加することにする。
日本人だ、と言うと日本語のパンフレットをくれたので、ドイツ語のもくれ、とふんだくる(笑)

とりあえずどこかに座って、もらったパンフレット類を読みたい。
何よりも、今日は昼抜きにしようと思って、朝思いっきり食べてきたはずなのに、物凄くおなかが空いてきた。

でも、どの店もなんかいまいちだなぁ。
と思いながらぶらぶら歩いていると、今朝、木組みの家博物館で写真が出ていた19世紀の木造建築を発見。



さらにその向かい側を少し行った辺りに、馬の首がつきだした建物。
鍛冶屋の建物だそうだ。



通りの向こうの山に、さっき電車の中からも見えた、城が見える。





そんなこんなでうろついているところ、Schlossbahnがやってきた。
ヴェルニゲローデ城へいく観光電車だ。
あとで乗ろうと思って時間を見ていると、係のおばさんが色々説明してくれる。
や、まずは今何か食べたいんだ、と言ったら、あそこもここも食事できるところはいっぱいあるから、あと出来てね、とパンフレットをくれた。

結局、最初に旧市街のメインまで出たところにあったレストランで、食事。
が、食べている途中で、そこいらを飛び回っていた蜂が、ビールのグラスに飛び込みやがった!!
くっそ~、まだ1/3くらい残ってたのに…(T_T)


それでもパンフレット類を読んだことで、大体の感じはつかめた。
特に、さっきSchlossbahnのおばちゃんがくれたパンフレットに載っている地図は、とてもわかりやすい。
今日はまず、城まで行ってみよう。
でも、さっきのSchlossbahnよりも、市庁舎の裏から出ているBimmelbahnの方が経路的に効率が良さそうだ←裏切り者。

行ってみると、ちょうど列車がやってきたところ。
往復で切符を買って乗り込む。
つーか、すでに15時半なのに、帰りの最終は17:05と出ているのが微妙だ。

運転手のおじさんの説明が聞き取りにくいので、所々寝ながら城に到着。



じりじりと日が当たって、暑い。
それに帰りまでにあと1時間ちょっとしかないところ、50もの部屋がある城の内部と博物館の見学、なんてちょっと無理だろう。





なので城には入らず、庭から景色を眺め、金を払わずには入れるところを全て歩き、最後にカフェでビールを飲む。
この庭からちょうど見える、アンテナがびよ~んと立ったところがブロッケン山だろう。

帰りは来たときと別の入り口を通る。
ここはまさに古い城っぽい。





Bimmelbahnの乗り場に戻ってみると、来たときには「この便はありません」とばかりに沢山貼ってあった黒いテープがすっかりなくなっている。
もしかして最終ももっと遅いとか?
だったら博物館を見てくればよかった。
かといって、今からまた行っても、それはそれで時間が足りない。
まぁ、いいや。旧市街に戻ろう。

夜警ツアーまではまだまだ時間があるが、さっき変な時間に昼食をとってしまったので、どうせなら一通り、町中を見てしまうことにする。
こんな時にも、さっきもらった地図が大活躍。
旧市街の見所20カ所が乗っている。
日本のガイドブックよりも遙かに便利。

おかげでSchiefes Haus(シーフェス・ハウス/傾いた家)や、



Kleinstes Haus(クラインステス・ハウス/最小の家)だけでなく、



Wernigerodeで一番古い家まで見て回ってしまった。



まぁ、一番古いと言っても、Quedlinburgに比べたら、これではあまり面白くはないけれど。

その代わり、壁の漆喰部分がはがされて、どうやら修復中らしい家なんかがあって興味深い。



隙間から、中の骨組みが垣間見える。



もちろんほかにも、ガイドブックに載っているようなところ、載っていないけれど面白い建物、色々あったりはする。








でも、ホント、裏通りに入ればここもフリーハンドで描いたような家並みだけど、やはりQuedlinburgには負ける。
家の特徴からして、100~200年くらい新しい。
道路も石畳とはいえ、これはどこからどう見ても綺麗に作り直してある。
最初にここに来たら、結構感動するんだろうけれど、いかんせん、すごいものを見てきてしまったからなぁ。
町としてはあまり面白くない。

そして驚いたことに、18時になったとたん、あっちもこっちもレストラン以外は皆、店じまいを始めた!!Σ( ̄□ ̄;
ホントに全部閉まっちゃうので、唖然とする。

と、そんな中、HSB(ハルツ狭軌鉄道)の店を発見!
さっきパンフレットを見ていた中で、19日にブロッケン山までの特別列車が走ると書いてあったのだ。
ダメ元で聞いてみよう!
…と聞いてみたら、やはり全部売り切れだとf(^_^;
でもほかの列車は走るし、そっちは予約不要だという。
じゃあ、あとは天気と成り行き次第だな。


あまり歩き続けていても疲れるので、軽く食事をしつつ時間をつぶす。
Rathaus前の噴水に、怪しげな風体の若者がたむろしてビールを飲んでいたりして、なかなか雰囲気がよろしくない。

7時半を過ぎて、夜警のおじさんが現れた。



いつもあんな若い連中がたむろしているのか訊いてみたら、そんなことはないという。
今日は特別、力を誇示しに現れたようだ、と。
8時近くになってようやく、警察も彼らを広場から追い出した。


昼間はあんなに暑かったのに、雲が出て、風が冷たくなってきた。
夜警のガイドツアーは、Rathausの周りをぐるっと回りながら、色々と説明するだけなのだが、何しろその説明が長い。







正面から右の脇にかけて説明するだけで30分くらい経っている…f(^_^;

だんだん暗くなってきてよく見えない上に、気温がどんどん下がってきて、ただでさえ聴いてもよく理解できないのに、より一層集中できない。

結局、延々、2時間ですよ。
ここもQuedlinburgも、町のガイドは年金生活のおじさんたちだから、時間も余力も有り余っているらしい(笑)

夜、部屋でネットに繋いでみるが繋がらない。
部屋番号と、自分の名前と、出発日を入れれば繋がるはずなのに。

もういいや、明日で。
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