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公認会計士試験学習用ブログ
(あくまでも自己の利用を意図)

制度会計上、費用性資産の評価基準として取得原価主義が採用されている理由の説明

2010年12月29日 18時22分39秒 | 財務会計
取得原価主義とは、資産を取得時の支出額に
基づいて評価する考え方をいう。

制度会計上、費用性資産の評価基準として
取得原価主義が採用される理由は、まず
未実現利益の計上の排除に求められる

すなわち、制度会計上、収益は原則として
実現主義に基づき
、企業外部の第三者に
対して財貨または役務を提供し、その対価
として現金または現金同等物を受領した
時に認識すべきとされ、未実現利益の計上
は排除されている。ここで取得原価主義に
よれば資産の時価が変動した場合であって
も、時価に基づく評価替えは行われない
ため、評価益が計上されることはない。
評価益は未実現利益であるため、取得原価
主義は未実現利益計上の排除を費用性資産
の評価の側面から支えているといえる


また、取得原価主義の採用理由は客観性や
検証可能性の確保にも求められる。

制度会計上開示される情報は、利害調整や
投資意思決定に資するために、客観性や
検証可能性を充たすものでなければ
ならない。
取得原価主義によれば第三者
との取引における価額に基づく評価が
行われるため、費用性資産の評価において
客観性と検証可能性が確保されるのである


1取得原価主義の意義
2未実現利益の計上の排除
3測定数値の客観性および検証可能性