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マスケット銃 - Wikipedia
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マスケット銃
南北戦争で使用されたマスケット
マスケットの発射。三十年戦争当時の再現
マスケット銃(マスケットじゅう、英: Musket)は、先込め式の歩兵銃のことである。
正確にはマスケットであり、この語だけで銃であることも意味しているが、この語が一般的でない日本では「銃」を付して呼ばれることが多い。中国では「鳥銃」という。
概要
初期のマスケットは点火機構がマッチロック式(火縄式)だった。ヨーロッパ史における初実戦はフス戦争であるといわれる。日本では火縄銃がマスケットに含まれないかのような説明がなされることがあるが、上述の通り、これは間違いである。
続いてホイールロック式のマスケットが作られたが、高価な割りに信頼性が低く、この方式はあまり広まらなかった。しかし、17世紀後半にフリントロック式の点火機構が発明されると、コスト低下や信頼性向上などの理由でこれが主流となった。
さらに紙薬莢の発明で銃の射撃間隔は短くなり、フランスで銃剣が発明されて槍の機能も兼ねるようになり、射撃時以外の防御力の高まったマスケットは軍隊の中心となった[1][2]。その後、19世紀中期には点火方式がより簡便確実なパーカッションロックとなった。
滑腔式 (smoothbore) の銃身で球形の弾を発射するマスケットの命中精度は非常に悪かったため、これを改善するためにライフリングを施したライフルド・マスケットの開発や弾の改良などが行われたが、19世紀後半に元込め式の銃が一般化するとマスケットは表舞台から消えていった。
『三銃士』などアレクサンドル・デュマ・ペールの小説で名高い銃士(ムスケテール、Mousquetaire)及び銃士隊は、本来このマスケットを支給された乗馬歩兵や乗馬歩兵部隊のことである。
アメリカ陸軍の功績章の一で、30日間連続して戦闘任務に従事した兵へ贈られるCIB(Combat Infantry Badge - 戦闘歩兵章)に刻まれている意匠でもある。
マスケット銃が登場する作品
小説
戦争と平和
モヒカン族の最後
ルナル・サーガ
ドワーフ族のうち、“炉と金属の神”デルバイの信徒が発明家としてマスケット銃を扱う。
蓬学園シリーズ
蓬学園の学園銃士隊がマスケット銃を持つ。
ゼロの使い魔
平民部隊の主力兵器や銃士隊の基本装備としてマスケット銃が用いられている。
まおゆう魔王勇者
聖鍵遠征軍の農奴軍の装備としてマスケット銃が用いられている。
映画
戦争と平和 (1956年の映画)
ワーテルロー
グローリー
ラスト・オブ・モヒカン
パトリオット
バリー・リンドン
ゲーム
エイジ オブ エンパイアIII
登場ユニットのうち、歩兵がマスケット銃を持つ。
グラナド・エスパダ
作中の職業のうち、マスケッティアがマスケット銃を扱える。
ライズ オブ ネイション ~民族の興亡~
登場文明のうち、中国の兵がマスケット銃を扱う。
シヴィライゼーションシリーズ
アラド戦記
ガンナー職が扱える銃の種類の中にマスケットがある。
コサックスシリーズ
AOEシリーズと同じ箱庭RTSで、中世から産業革命までのヨーロッパが舞台。歩兵育成所や、大使館でマスケット銃兵が雇用できる。
アニメ
雲のように風のように
素乾国の王城内にマスケット銃が置かれている。
魔法少女まどか☆マギカ
魔法少女の巴マミが魔法で召喚したマスケット銃を扱う。
漫画
HELLSING
女吸血鬼のリップヴァーン・ウィンクル中尉がマスケット銃を扱う。
ブラック・ラグーン
ロベルタがEl Baile de la muerte編で使用。
脚注
^ 参照動画:マスケットの装填・射撃
^ 参照動画:マスケットでの連続射撃(3発/46秒)
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、マスケット銃に関連するカテゴリがあります。
銃
火縄銃
ブラウン・ベス - イギリス製のフリントロック式マスケット銃。
ゲベール銃
ミニエー銃 - ライフルド・マスケット。
Long rifle
戦列歩兵
擲弾兵
竜騎兵
胸甲騎兵
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