今回の旅は、ガイドも通訳も誰もつかず、タイの友人たちを頼っての調査行だった。その中の一夜は、バントイ村の女の子の家に泊めてもらった。
村に泊まるのは2度目で、前回は別な子の家に泊まったのだが、その時からの約束だったのを、やっと果たせたのだ(ちなみに、その2人とも、たった一度の来日の時には私の家に泊まっている)。初めて出会った時には幼い子どもだと思っていた子が、今は「母」となっていたりして、10年 . . . 本文を読む
タイ南部・パンガ州にある小さな村、バントイ村は、私にとって特別な村である。気まぐれで始めた植林で、初めて訪れた村で、言葉も通じないのに子どもたちと手をつなぎ、一緒に植林をした小さな苗が、今は背丈の何倍にもなる立派な大木となっている。
その下に立つ時、その村を訪れて見慣れた顔に出会い、言葉を交わしあい、触れ合う時、言葉では語りつくせない不思議な思いが、私の中に湧き起こる。
ここが、私のふるさとなのだ . . . 本文を読む
思い切って、マングローブの過去の植林地の調査に行ってきた。
1994年から始まった植林は、タイ南部の海沿いに10ヶ所以上(同じ植林地に3年かけて植林している場所もある)に上るため、数日で全地域の調査は無理だとは思ったが、どうしても見てこなければ、と思ったのだ。長い、長い、長い間の念願だった。
4/20-25の旅程で出かけ、中4日、すべて調査三昧の日々となった。毎日、現地スタッフに助けられて植林地 . . . 本文を読む
「人間には二つの大切な自然がある。
日々の暮らしの中で関わる身近な自然、そして、
もうひとつはなかなか行くことのできない遠い自然である。
が、遠い自然は、心の中で思うだけでもいい。
そこにあるというだけで、何かを想像し、
気持ちが豊かになってくる。」
最近、友人に薦められて読んだ写真家・星野道夫さんの本に、
このような一文があった。
アラスカに暮らす星野さんが、沖縄に向けて書いた一文で . . . 本文を読む
植林活動の10年間の記録が、本になりました。
10年と一口に言いますが、そこに辿り着くまでには、それなりに紆余曲折がありました。楽しいことばかりではありませんでしたが、ここまで継続できたことには、それなりに努力もしましたし、情熱や愛情を注ぎ、踏ん張ってもきました。
なぜ、ボランティアなんか、するんでしょう。
そこには、何があるんでしょう。
そこから、何を得るのでしょうか。
私に明確な答えがある . . . 本文を読む
昨年、植林に参加してくださったお友達のOさんから、今年は行くことができないからと、結婚式の引き出物を入れる大きな紙袋を託された。
中に入っていたのは、100ほどもあろうかという山ほどの風車。丁寧に切りそろえて枚数ごとに束ねられた千代紙とのりなど、細やかな気遣いとともに渡された風車は、ひとつひとつOさんが手で作られたものだ。「タイの子どもたちと一緒に作れるように」とのお心づかいだった。私は、これらを . . . 本文を読む
今年も11/24-28の日程で、タイ・マングローブ植林2005を行ないました。
まだ雨季が明けきらなかったため、1日目は雨に降られてしまいましたが、2日目は快晴で、事故もなく、無事に終了できたことを、まず、ご報告します。
今年は特に、1日目の植林の前に、2000年に植林した場所を全員で見学に行きました(トップページ左下画像参照)。ここは地元のスタッフのケアも良く、とても生長が良いため、地元の学生 . . . 本文を読む
「日・タイ友好マングローブ植林2005」参加者募集中!
http://www.mangrove.gr.jp/thai_2005.html
10年間継続しているタイにおけるマングローブ植林の日程が決まりました。
昨年末の津波被害の影響もあり、タイでは海外からの訪問者を待っています。
現地の彼らを励ますためにも、ご参加いただければ幸いです。
津波の被害を食い止めたと言われる海の森マングローブを、
. . . 本文を読む
さて、前回ご紹介した7種のマングローブの中でも、
一番寒さに強い(といっても亜熱帯の植物ですが)のは、メヒルギという種類です。
マングローブの世界の北限は、このメヒルギが生えている鹿児島県喜入町ですが、
その更に北、静岡県南伊豆町にメヒルギの小さな群落があり、
植林を始めた頃から、年に何度か、会いに行っています。
ここは、もちろん自然にマングローブが自生していたわけではありません。
戦後まもなく . . . 本文を読む
ヤエヤマヒルギ、オヒルギ、メヒルギ、
ヒルギダマシ、ヒルギモドキ、マヤプシキ、ニッパヤシ。
以上の7種が、日本で見られる純マングローブのすべてです。
でも、これらの7種すべてを見られるのは、日本の中でも西表島に限られています。
西表島というと、CMなどでもお馴染みの美しいドレープのような根を持つ木、
サキシマスオウノキが有名ですが、これも広い意味ではマングローブの仲間です。
今、自宅にヤエヤマヒ . . . 本文を読む