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青色日誌

還暦を超え、子育てもひと段落。さて!

営業

2007年12月04日 | ビジネス
先日思い出した、学生時代空白の時期!でのバイトの話。
昨日もひょんな事からこんな話になったわけだが、
今、知り合う皆様には、余り語った事がないあの頃の話。

・・・長文が流行り?なので負けずに行きます!?

そのアルバイトは「営業」のアルバイト。
訪問販売の当時極めつけ「教材販売」
現役大学生と言う肩書きを武器に、中学生のお宅を訪問。
子供と母親並んで玄関に座っていただき、
現状の勉強の不安を聞き出し、やや不安を増幅させ!
そして救世主現るとばかり教材を売ると言うストーリー。
決して「詐欺」ではないのだが、当時は、
布団・印鑑・教材の訪問三悪といわれていた程
やり方によっては、強引な商法で有った。

アルバイトといっても、社員と営業活動は全く同じ。
夕方5時から9時までが勝負の営業。
営業車から降ろされ、夏ならまだしも、真冬の街中をさまようのは
結構辛かった思い出。それを支えていたのが
完全歩合制の給料。ようするに金で釣られていた。



想定される会話を、ロールプレイング(ゲームではない)で
鍛えられる。アルバイトも例外でなく、
その最中は何時間会社に居ようが一銭にもならない。

この時、まとめて採用になった同期は女性も含み20人程。
しかし2ヶ月もしない間に残ったのが私とA君のたった2人。
やめる理由は金にならないからと言う単純な物。
実は私も始めの2ヶ月は、交通費しか貰えず、
何のためにここに通って、夜中に街中をさまよっているのか、
矛盾を感じつつ居た時分でもあった。

やがて一軒目の契約を頂く。上記で強引商法と記したが、
決して自分がそういうことをしたつもりは無く、
今でもその売ったお宅は場所もしっかり記憶に残っている。
参考書・問題集に当時流行りだした「添削指導」と、
「電話指導」を引っ付けた物であり、ちゃんとやれば
実力はつくのであるから決して悪い物を売っていた訳ではない。
現実、お客様から高校合格をし、御礼をしていただいた事や、
友達を挙って紹介くださった「上客」もいらっしゃった。

A君と言うのは、随分横着な奴で、言うなれば暴走族上がり。
私とは実にタイプが違い、余りにも違いすぎる為か逆に気が合った。
彼の場合、明らかに強引商法であり、私には真似が出来ない。
現実、彼の契約ペースは、私より倍近い速さだったが、
彼のキャンセルペースは、明らかに私の5倍はあったか。
営業マンには色々なタイプが有るものだ。と、
営業の「いろは」を初めて知った時の頃であった。

スランプに陥った時など、他人の営業を見てみるのも
勉強経験の一つと、A君と二人で営業をした事もあった。
彼が主導権を握り話を進めるのを目の当たりに見たとき
「めちゃくちゃな進め方だなぁ!」と思った事も有ったが、
彼の強引なまでに判を押させるそれは、ある意味圧巻。
見習わなければと思わされたシーンでもあった。

逆に私が主導権を取って話をしている時、A君は言った
「めちゃめちゃ丁寧だなぁ。判押すチャンス逃しそう」と。
お客さんが納得しているのに、自分自身が納得できていないと、
最後の「契約お願い」の一声が恐くて言えなかった表れであった。
ただ、それはそれで、キャンセル率が非常に少なく、
感謝率が非常に高い結果を得ることに繋がっていた。

こんな事があった。営業キャンペーンで、
ある目標値まで売ったら「沖縄旅行」がプレゼント!と言う物。
静岡が本社だったと思ったが、一応全国に拠点があり、
我々もそれに参加する事が出来た。が、確か我々の手取りにして
20万円程。当時とすれば随分沢山売らないとかなわない
高いハードルをクリアすれば。と言うものだった。

A君と二人、結構真剣だった。「社員には負けたくない」と、
妙な対抗意識があったような気がする。
売れないときは、契約手柄は折半と言う事で、終日二人で周り、
私が説得をさせている横から、タイミングよく子供めがけ
「頑張ろうな!○○君!」と彼が声をかけ、母親が
「本当に頑張るの○○?」というや私が
「大丈夫ですよ!!」という連携プレーで
確か売り上げベースでは360万ほどだったと思うが、
2人で手取り各々20万獲得することが出来たのであった!



初めての沖縄!心ときめかせ着陸した空港に出迎えに来たのは、
そこの会社の沖縄支社の社員君たち。
そして「夕方迎えに来ますので」とホテルを立ち去り、
海にでも・・と行こうとしたのだが、残念ながら雨。
国際通りを、A君と社員たち男ばかりで散策。
実につまらなかった記憶がある。
余談ながらその雨は、台風が近づいていた為であり、
このとき私は生まれて始めて飛行機に乗り、大揺れにゆれた為、
今の飛行機嫌いに繋がっているのである。



夕方沖縄支社の社員が迎えにきてくれた。
てっきり私とA君は、食事に行く物だと思ったら、
なななんと、沖縄で2時間営業をしてから食事だと言うではないか!
そんな事聞いていないぞー!とは私と彼。
どうやら社員は周知されていた様で、正にはめられた感。
ただ、旅費食事代等一切不要なだけに、全面降伏で言うなりだった。

「真面目な話でハブがいますから気を付けて」と
沖縄の夜の住宅地に放たれる。流石にまいった。
それも、小さな地図一つ、中学生がいる場所しか
記されていないような地図一枚しかない。すごく不安。
実に渋々といった感じだったが、営業活動を始める。

本土復帰から10数年後と言った頃であったろうか、
話をさせていただくお宅の親御さんが、必ず「内地の方ですか?」と
尋ねられるのが印象的。「こんばんわ」の一言から違うらしい。
あるお宅では、「内地」という理由から
話をさせていただけなかったという事も経験した。
何となく凄く悲しい気持ちになった思いも、痛烈に憶えている。
日本の歴史を学んだ気がしたのであった。

そんな事で、モチベーションは下がる一方。
強行契約を得意とするA君も、散々な結果で
うなだれ一日目を終える。その後食べた食事は
全くといっていいほど憶えておらず、オリオンビールの味も忘れた。

二日目、もともとそんなに大きくない台風だったが
北上したものの、台風一過とはならず、どよんだ沖縄の空は最悪。
A君と、次は必ず彼女を連れて、完全リクレーションで来よう!と
意を決した事を憶えている。

天候に関係なくお迎えの車がやってくる。
一応、「名古屋の優秀な社員ご一行」という名目で
沖縄営業所に「派遣」されているらしいので、
名古屋の支店長も「なんとか契約をしてこい」と躍起だ。
何かと必ず「ただで連れて来たんだからせめて一軒でも!」
と言うのに閉口!そういう言い方はやめてもらいたい!

こういう回想録だと、大抵起死回生、二日目は何とか一軒契約に・・
という流れであるべきなのだろうが、全く歯が立たず惨敗。
途中からA君と合流し、それでも意地で件数を回るが、
明らかに敬遠されているのがよく分かる。
まぁそれより最後に書こうかと思っているが、
お客様の立場に一つも立たず、ただ自分の為に売ろうとする姿勢が
敬遠された結果であると、今、若かりし自分を戒めるのである。

最終日、帰る日であったので、流石に営業は無かったが快晴。
社員で泳ぎに行った奴もいたが、飛行機に乗る間も少ないその時に
泳ぐ気もせず、ホテルで時間を潰す。
そして見事に冴えない沖縄旅行は、更に最悪の幕切れを迎える。



名古屋行きの便が、台風で飛ばず、
とりあえずなんとか福岡まで向かう事となる。
そう、一昨日昨日と沖縄近くにいた台風が、
その日、なんと名古屋近くを通過していたのだった。
行きに揺れる飛行機初体験の私は、実に憂鬱!
こんなはずではなかった!

そして福岡までたどり着くと、なんとまぁ飛ばなくても良いものを
「何とか飛ぶことが出来る事となりました」と ・・・。
名古屋空港行きの飛行機は福岡を飛び立つ事が決まり、
正に決死の覚悟で乗り込んだその飛行機、
「私の飛行機嫌い」を決定付けるには余りにも十分な揺れ方で
飛びつづけるのでありました・・・アーメンだよ!






営業とは実に奥が深く、ご覧の貴兄の中で、十分私より
経験が豊富な方もいらっしゃるかと思う。が、
わたしも、音楽とは違いこれについては、一応プロ。
この経験を改めて思い出し感じる事なのだが、

やはり、お客さんの立場に立ってこそ営業は成り立つ。
こんなあたりまえの事を時に忘れる事が有る。
この会社の標語に「あとは上司の責任」という標語があった。
見た目、上司が何でも責任を取るよ、と言う良い標語に見えるが
実のところは、何でもいいから売って来い!
トラブルがあっら、上司が言いくるめてやるから
(要するに、強面の幹部社員が何としてでもキャンセルは阻止する)
と言った、実に支点のずれた指導であった事も記憶に残る。

前述した通り、子供のために、良い商品だからという本質が無く、
「出来の悪い子ども宅は、親も出来が悪いからそこを狙え!」
などと言う愚論を、営業の打合せで支店長自ら語っていたのも
書いていて次々思い出す、実に嫌な思い出でなのでもある。


今自分の置かれた立場を顧みて、我が社を眺め見たとき、
私自身は勿論、営業諸君がお客様の役に立つ商品、
サービスを提供し、お客様に喜んで頂けているかどうか、
見直してみたいと言う気にさせられた、思い出話であった。

そのお世話になった会社、残念ながら
私が社会人になり辞めた数年後に倒産したと聞いた。



最後まで(4000文字)お読みいただきありがとうございました。
ちなみに写真は全てイメージです!
決してプロペラ機で沖縄に行ったのではありませんので・・



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私から謝礼が出るとかという訳では有りませんが。
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8 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (キーニョ)
2007-12-05 00:23:06
奇遇ですねエ。

私もそのバイトやったことありますよ。

お母さんが納得してハンコ押したのに
後でお父さんがキャンセルしたと言う・・・

いい勉強になりました!?

>内地の人の話は聞かない・・・

との体験談。重いです。

たとえこのように又聞きであるにせよ
深く私たちも考えなければいけませんね。
返信する
興味を持って読ませていただきました。 (おくろっく)
2007-12-05 02:31:38
いまではご存知の仕事をしてる自分ですが
30歳から数年間、営業職をしました。

栄から名駅、そして郊外。
ホテルやレストラン、デリバリーや喫茶店。
食材屋のしがない営業マンではありましたが、
「街を変えたる!」
という気概と若さがありました。

それはたった数年間でした。 が、
人間的に自分が最も成長した時期だと思います。
人生が野球なら、あれがビッグイニングだったなと。

営業というのは、ひとを成長させてくれるシゴトだと
いまでも思っています。
モノを売っているうちに、いつしか
自分自身の売り、について考えるようになる。
自分って何だ。何がダメか。何がチャーミングか。
全部自分に帰ってきて、たたきのめされる。

また、ほんの駆け出しの頃には
上司にこんな助言をされたことがあります。
「お客に営業しながら、上司にも営業してみい。
会社とお客、どっちも幸せにせなあかんのや。
それがホンモノの営業マンだと思わんか」 と。

すべからく経済活動はこうあるべきだな、と
この言葉によって悟らせてもらったことが
そのままそれ以来、自分の信条となりました。
そしてずっと現在の自分に至っている気がします。

あ、コメントも「長文」になってしまいました...。
返信する
キ~ニョ君 (あおやき)
2007-12-05 08:56:36
最後まで読んでいただきありがとうございました。

そりまた奇遇ですネェ。
あの頃は結構流行りのバイトだったんですかね?
となれば、あの苦労も良くご存知の事と。

今の営業マンの基本は、貴君もここで
学んだのですかね。

忙しい毎日、ガンバって営業してください!
返信する
おくろっくさん (あおやき)
2007-12-05 09:02:59
最後まで読んでいただきありがとうございました。

少なくともこのお二人だけにでも読破
いただけたとすれば、書いた甲斐がありました!

人間四重半ばになるといろいろな経験をしますね。
回顧録ばかりにならぬ程度に、色々な経験談も
ここで書いていこうかという気にもなりました。

しかしその上司の方も良い事を仰られる。
営業経験豊かな方でいらっしゃったんでしょうね。
今の私にも勉強になります。

>あれがビッグイニングだったなと・・・

いやいや、人生も野球も9回終了まで
良くも悪くも何が有るか分かりません!
お互い頑張りましょうね。
返信する
深いですね。 ()
2007-12-05 13:17:31
よくそんなバイトされてましたねぇ~

悪い意味じゃありません。

あの忙しい学生時代に。凄い事だと思います。

私なんかは、余裕もなく、せいぜい〇ルスぐらいのものでしたから。





これでも「営業」を一年ぐらい体験した身として、営業の大変さは痛感しているつもりです。(力説は出来ませんが)

私には出来ませんでした。

ある意味、別の営業をしてますが…自分の技術を売る事は楽しい事です。

なんでも苦労の上、快感、楽しさがなければ続かないと思います。

返信する
丼君ねぇ・・ (あおやき)
2007-12-05 18:17:47
きみきみ、きみと私は
いったいどこのクラブにいたのかな?
A大の青星さんは出来たみたいだけど!

現役の時にこんなバイト
出来る訳が無いじゃないですか!
このブログの最上段を見てよね。
これ以上言わせないで!

そう、ス○ングやっていなくて、
大学にいた時の話!ね!
返信する
Unknown (flatwound)
2007-12-07 14:35:42

そうか、バイトは「〇ルス」と思っていたので、読んで不思議に思っていたのだが、理解できました。
返信する
flatwoundくん (あおやき)
2007-12-07 19:23:14
そうです。そのとおりです。

変に納得しないように

それと、楽器を忘れたというコメントが
意味不明だったと思いますが、
深い突込みをしないようにね・・・。
彼には!(だれだ)知られたくないので
返信する

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