葬儀司会「青柳司会事務所」ブログ

葬儀司会歴20年以上の青柳(あおやぎ)がお送りする
仕事の日々や寺社仏閣参拝のブログ。

弔うということ

2018年05月31日 | 司会コラム
すっかり毎月のブログ(コラム)になっております。

私事ですが、5月29日は9年目の結婚記念日でした。
今年は夫婦で月岡温泉に宿泊し、素敵なひとときを過ごせました。
今後とも何卒宜しくお願いいたします。

さて、そんな記念日のなか五頭連山で行方不明になっていた親子らしきご遺体が発見されたとのニュースが。
服装や体格から大凡…とは言われておりましたが、本日身元が判明したそうですね。
切なさと、何とか見つかって良かった…という気持ちが混ざり合ったような、何とも言えない思いになりました。
お二人のご逝去に、心からお悔やみ申し上げます。

切ない、といえば。
いままで私自身が経験したなかで一番切なかったご葬儀は、妊婦さんでした。
私がまだ駆け出しの頃。
とある女性が交通事故に遭い、お腹の中にいたお子様と共に命を落とされました。
もうすぐ出産を控えていたそうです。
旦那様は精神的にとても喪主は務められず、お父様(妊婦さんの義父様)がお務めになりました。
詳細は控えますが、司会を務めているこちらも見ているだけで切なくて、陰でこっそり涙した記憶があります。

誰もがこんなに切ないご葬儀は務めたくないでしょう。
ですが、残されたひとの為にも「弔う」ことは大切で必要な時間だと思います。

受け売りですが…
『弔う(とむらう)』とは…『訪う(とぶらう)』こと、そして『問う』こと。
死者の思いを訪れ、問い尋ねて聞いてあげること。
お葬式で、故人のお人柄や思い出話を語り合うことにも、そのような意味合いがあるようです。

宗教や宗派によって考え方は様々ですが、亡くなられたひとを思い出して悲しむ時間はとても大切。
自分自身の心を見つめ、整理する時間にもなるからです。
大切な人の死は、受け入れ難く思い出したくない程つらく感じるかたもいらっしゃるかもしれません。

今すぐは出来なくても、いつか前を向いて人生を歩いていけるように…
そんなお手伝いが少しでもできるよう、頑張りたいと思います。
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