葬儀司会「青柳司会事務所」ブログ

葬儀司会歴20年以上の青柳(あおやぎ)がお送りする
仕事の日々や寺社仏閣参拝のブログ。

福寿院十五世・無量宗典大和尚様 逮夜~本葬レポート

2021年12月30日 | 司会業
2021(令和3)年12月3日、村上市小俣・福寿院ご住職がご遷化なされ、
同月22日に逮夜、23日に本葬が執り行われました。
戒名は「無量宗典大和尚」様。
 
曹洞宗のご住職が遷化されて(亡くなって)
本葬を執り行う際、通常であればご寺院方が司会と解説をお勤めされるのですが…
諸々の事情で、此度私がお役を頂戴いたしました。
 
本葬へのご参列は何度か経験がありますので雰囲気は分かりますが、司会となると話は別。
かなりしっかりと解説を入れているイメージがありました。
先に述べた通り、私が知る限りではお寺様方以外の司会は前例がありません。
お受けはしたものの、事前打合せ日時は何と逮夜当日のみ。
資料は差定(次第)のみ、色々葬儀屋さんに聞いてみても、暖簾に腕押し状態。
はてさて、これは困ったぞ……
 
 
ご懇意頂いている曹洞宗・別教区のお寺様方に相談。
司会経験のあるご寺院からも資料を頂戴したり、専門用語やお式の流れ、細かな読み方まで教えて頂き、
何とか今回の原稿を作成して臨みました。
 
逮夜当日、お寺にお伺いすると昔馴染みのお寺様が随喜されていたので、
ここぞとばかりに諸々お伺い。
「葬儀屋さんから『青柳さんは本葬の司会経験が3回くらいある』って聞いたけど?」
と聞かれましたが、それは本葬参列回数であって司会ではないです……
 
(以下、写真は先方に許可を頂き掲載しています)

 
残雪はありましたが寒波が来る前でしたので、束の間の晴れ間で少し暖かくなってきました。
 
逮夜は早めの午後2時から。
この日は丁度冬至でしたし、日が短いので早めの開式だったのでしょうか。
「仏祖礼」という所でご導師とお見合いしてしまいましたが、それ以外は何とか滞りなく終了。
閉式後、誤りにご寺院方の控室へお伺いしたところ
「あそこは導師が説明した方が分かりやすかったから大丈夫だよ」と温かなお声を頂きました…有難い。
 
 
↑ 逮夜終了後、翌日の本葬準備。松明が2つあります。
 
 
そして23日の本葬。
ご本寺の諸上寺様のお拝(五鏧三拝)の後、午前10時より厳かに執り行われました。

 
↑ 奠湯佛事師(てんとうぶつじし)・常楽寺老師
大和尚様の旅立ちに際し、蜜湯で疲れを癒して頂く意味もあるそうです。

 
↑ 奠茶佛事師(てんちゃぶつじし)・高岩寺老師
大和尚様に香り高いお茶をお供えします。


 
↑ 秉炬(ひんこ)の大導師・諸上寺老師
いわゆる火葬の儀式。大導師様が大きな松明をかざしながら、安らかな涅槃の道へとお導きするためのお言葉を述べられます。
 
当日はご説明は割愛して構わないとのことでしたので読みませんでしたが、
予め調べていたので意味を理解しながら施行できたのは大きな収穫でした。


 
↑ 本葬が終わり、大練忌法要準備。
卒塔婆が通常の1.5倍くらい長めに感じました。
よく見ると白木のご位牌も立派です。
 
この日は問題なく全ての儀式が終了。
 
随喜されたご寺院方からは、
「花丸あげちゃう!」
「次は頭丸めて侍者してもらえばいいんでない?」
「本番一発でここまで出来れば大したもんだ」と温かなお声掛けを賜り、
ご遺族や檀家さん数名からも御礼やお褒めのお言葉、名刺の催促まで頂きました。
皆様にご満足いただけたようで、心から安堵しています。
 
今回の施行を通して、ご葬儀の司会は私一人だけではなく、
皆々様のご協力・お力添えがあってこそ無事に終えることができるのだと痛感しています。
心から感謝申し上げます。
皆様、いつも本当に有難うございます。
 
大仕事を終えて一段落…という訳にもいかず…
有難いことに本日が御用納めとなりました。年始は既に1月2日から予定が入っています。
もうすぐ当事務所も4周年。まずは月末処理を済ませて大晦日を迎えます…
 
皆様もどうかお気をつけて、良いお年をお迎えください。
 

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