いや、それ以上の冷ややかなオーラが諒には現れてくる。真樹も諒のことには触れようとはしない。
次の公演地ではリハーサルの時にステージの音声チェックの時、諒に小声で言われた。それは例のキスシーンのことだ。
「麻也さん、今日の昼はあんまり濃厚とか長いのやめた方がいいみたい」
「えっ、どうして?」
「ここの県、真面目な県で有名じゃん、だから実はこれまであのシーンは少し引かれてたみたいなの」
「そっか…」
本当かなと思いながらも、麻也は意義を唱えなかった。
そして、自分が言い出したこととはいえ、
「麻也さん、今日の昼はあんまり濃厚とか長いのやめた方がいいみたい」
「えっ、どうして?」
「ここの県、真面目な県で有名じゃん、だから実はこれまであのシーンは少し引かれてたみたいなの」
「そっか…」
本当かなと思いながらも、麻也は意義を唱えなかった。
そして、自分が言い出したこととはいえ、
(やっぱりこのツアーが終わったら終わりかな、俺達…)
そんな気がした。
でも、もう諒にはどう思われても構わない、あの事件さえ知られなければ…
そんな気がした。
でも、もう諒にはどう思われても構わない、あの事件さえ知られなければ…
でも、キスシーンはあっさりだったが、その次の真樹のベースを長くしてもらったので、麻也的には助かったかもしれない。
その日の打ち上げは一次二次とも店は貸切だった。
その日の打ち上げは一次二次とも店は貸切だった。