BLロック王子小説「ディスティニーアンダー・グラウンド-ギターとスターに愛され過ぎた王子-」

 ★過去に傷を持つ美貌のロックギタリスト遠藤麻也(まや)。運命の恋人・日向 諒と東京ドームに立つが…

★BLロック王子小説21-51「ディスティニーアンダーグラウンド」

2020-01-11 11:43:38 | ★ディスティニー21章
 いや、それ以上の冷ややかなオーラが諒には現れてくる。真樹も諒のことには触れようとはしない。
 次の公演地ではリハーサルの時にステージの音声チェックの時、諒に小声で言われた。それは例のキスシーンのことだ。
「麻也さん、今日の昼はあんまり濃厚とか長いのやめた方がいいみたい」
「えっ、どうして?」
「ここの県、真面目な県で有名じゃん、だから実はこれまであのシーンは少し引かれてたみたいなの」
「そっか…」
 本当かなと思いながらも、麻也は意義を唱えなかった。
 そして、自分が言い出したこととはいえ、
(やっぱりこのツアーが終わったら終わりかな、俺達…)
そんな気がした。
 でも、もう諒にはどう思われても構わない、あの事件さえ知られなければ…
 でも、キスシーンはあっさりだったが、その次の真樹のベースを長くしてもらったので、麻也的には助かったかもしれない。
 その日の打ち上げは一次二次とも店は貸切だった。