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真実はひとつ ~コードギアス~

コードギアス考察ブログ

クロヴィス殺しについて思う動機の不純

2012-10-23 21:05:09 | コードギアス
クロヴィス殺しについて思う動機の不純 
(ネタバレがあるので全部視聴してから見てください。)







ルルーシュ「また外交の道具とする気か。お前は、何故俺達が道具になったか忘れたようだな」
「そう、母さんが殺されたからだ。母の身分は騎士公だったが、出は庶民だ。
 他の皇女たちにとっては、さぞや目障りな存在だったんだろうな。」
 しかし、だからといってテロリストの仕業に見せかけてまで…。母さんを殺したな…!」


これね
実際は、マリアンヌを敬愛していたり、ルルーシュナナリーの身を案じている皇族ばかりだったんだよね。
クロヴィスはヴィ家を絵に描くほど愛していて、「生きていて嬉しいよ」は本音だった。
しかし、ルルーシュは不完全な情報しか持っていないのに、思い込みで決め付け、一族殺しを始めてしまった。

両親のことも「思い込み」には違いないけど、
両親は、ルルーシュが父親を憎み「ブリタニアをぶっ壊す」動機(あくまで動機で行動のことは指さない)になるだけの「言動」をしていたし、それは「事実」としてあった。(シャルルがV.V.から遠ざけた裏の「真実」があったけど)
ルルーシュを衣食住、命すらも自分が与えた弱者とし、母親の件を取り合わなかった上に、
取引材料としてゲンブに引き渡し、その日本に侵攻した「事実」が。
こんなんじゃ、皇族が上から与えられるだけの弱者ならば、皇位継承権なんていらない、
無力な屍のくせに生きてるって嘘をついて、何もしない人生なんてただ生きているだけの命なんて
緩やかな死と同じだ。だから、もう自分に嘘はつきたくない!となるだろう。

一見、メイド付きの優雅な生活に見えるクラブハウス暮らしも、実は貴族に返り咲きたいアッシュフォードに利用されてるだけで、いつ用なしにされ、捨てられるか分からない危うさの中で生きている。
アッシュフォードの保護がなくなり、兄妹で暮らすことになれば、身元がよりバレやすくなり暗殺される危険性も増えるだろう。ゴミのように扱われることに憤怒し、自分の人権を求めるのは当然だ。


しかし、巻き込まれた皇族兄妹達は、敵にみなされる「言動」を何かしていただろうか?そこに「事実」はあっただろうか
「テロリストの仕業に見せかけてまで母さんを殺したな!」ってそれはただの思い込みで感情論で決め付けてるに過ぎない。


ナナリー「ユフィ姉さまと昔話でもしたんですか?」

ルルーシュ「ナナリー」

スザク「うん。二人の話も出たよ。仲、良かったんだってね。」

ナナリー「はい。」

ルルーシュ「そうだな。ユフィとは。」

スザク「ユフィって呼んでたんだ。」

ルルーシュ「ふ。兄弟だからな。別におかしくない。」

ナナリー「コーネリア姉さまがお母様を慕ってらして。」

ルルーシュ「妹のユフィも一緒に俺たちの離宮に来てたんだ。」

 (サウンドエピソード STAGE 21.534より)

ルルーシュには兄妹と楽しく過ごしていた記憶がちゃんとあり、マリアンヌを慕っていた姉コーネリアの記憶もあった。
じゃあなぜ、疑心暗鬼になり憎しみに染まってしまったのか?
ブリタニアは皇族貴族共に血に寄生する人種だし、
庶民の母親が殺され、母を愛してると思っていた父親が実は本当は酷い人だったことを目の当たりにし、
(キムタカ絵で両親がいい雰囲気のところをルルーシュナナリーが覗いてるほほえましい絵がある)、
人間不信になったのかもしれない。
でも、それだけでは、ただの人間不信だ。疑心暗鬼だ。殺す動機としてはゆるすぎる。

神の島回で、ユフィが、「マリアンヌ様はお姉さまの憧れだったから…」と言ったときに、
ルルーシュは空を仰ぎ見ていた。

ルルーシュは、マリアンヌを慕っていたコーネリアも、初恋になるまでふれあったユフィも、
兄妹からの心配も愛情も、勝手に憎しみで塗り替えて、思い込みで殺しをしている。
自分中心で狂気的としか言いようがない。
思い込みで命を無駄にするほど無意味なことないんだから、兄弟においては確信が掴めるまで決め付けるべきではなかったと思うんだ。
まぁ、感情的になって憂さ晴らしで貴族に腕立て伏せギアスかけるようなやつだしな…あはは…笑えないな。


でも、
ルルーシュは、その思い込みとは別に、クロヴィスが母親殺しに関わってないってわかっても殺したんだよね。
どのみち皇族兄弟は殺していくつもりだったのが、下の台詞で分かる。

ゼロ「そう、クロヴィスが死んだからですね。私が殺した。彼は最後まで私におもねり、命乞いをした。イレブンを殺せと命じたその口で。」
ユーフェミア「だから兄を殺したのですか?」
ゼロ「いいや。」
ユーフェミア「では、なぜ?」
ゼロ「あの男がブリタニア皇帝の子供だから。そういえば、あなたもそうでしたね。でも今は…」  (本編より)


目の前で子供やスザクやC.C.が殺された怒りもあっただろうから無意識に前者も理由に入っていたかもしれないけど、
一族殺しをして皇帝を引き出す計画があったから「クロヴィスの行動が何であれ」殺していくつもりだった。
弱肉強食の皇帝の元にいる限り、お前らも同じ敵だ、みたいな感じなのだろう。

でも、ユフィはもちろん、虐殺皇女のコーネリアは話を聞きだすだけで殺さなかったことから、
途中経過で色々思い出し踏みとどまるものがあったのだと感じた。
クロヴィスのときは最初に感情的で勢いづいたときに、狂気的に犯した殺人だと思っている。




しかし、このクロヴィスはルルーシュたちが命を散らせる原因を作った日本人を
憎んでいたというらしいから、なんとも皮肉ですね。
でも、散らせる原因って…ブリタニアが攻め込んできたからなんだけどね。
さすがクロヴィス的考え。


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