ウグイスカグラが一輪だけ咲いた。私にとってこの小木は、生きていてくれるだけで嬉しい。（詳細省略）
卜伴が咲いた。鮮烈な赤である。
妻が最後に買った苗木だった。真夏に妻が逝ったとき、庭は雑草が覆い覆っていた。庭など、どうでもよかった。ようやく落ちついた秋口、草を刈ったら、草に隠れてこの幼木鉢があった。
草の保護がなければ枯れていただろう。雑草が守った椿である。名札に［椿・卜伴］とあった。妻は、この花を見ることができなかった。
徳島へ持って来た。この花の赤は、彼岸花と同じく、私に死を感じさせる。
花：卜伴椿
花器：信楽 四代目高橋楽斎［旅枕］
この水仙とも40年近いつき合いである。旧宅から一緒に来た。標準の日本水仙が終わったあと、つまり今ごろ、咲きはじめる。拙宅にある水仙は、2種類のみである。この水仙の品種（名前）を知らない。
花器：備前 藤原謹［方形筒首］