かつて『Tipo 33/2 Stradale』(ティーポ33/2ストラダーレ)という伝説のアルファロメオがありました。
1960年代後半に、レース用として開発されたティーポ33という車の、公道仕様だったのですが…
名匠フランコ・スカリオーネ氏のデザインによるこのスポーツカーは…
「史上最も美しい自動車」としてその名を挙げる人も多い、幻の名車です。
そのデザインを「現代的に解釈した」という新型スポーツカーが、このほど発表になりました。
その名もかつての「走る芸術品」と同じ『アルファロメオ 33 ストラダーレ』です。
基本デザインは、アルファロメオ・チェントロスティーレによって行われたとのこと。
ボディー製作は、戦前からアルファと深い関係のある、ミラノのコーチビルダー…
『カロッツェリア・トゥーリング・スーペルレッジェーラ』です。
これはヤバいくらいカッコいい。もし実車を見たら、一撃でやられちゃいますね。
ちなみにフロントグリル周りや、エアインテーク(空気導入口)、リアビューの形状など様々な部分が…
1台1台、オーダーメイドでカスタマイズできるそうです。
自分なら、フロントグリルの盾の形を、少しクラシックな雰囲気にしてもらって…
リアのアルファロメオのロゴの下にも、マークのバッジを追加してもらうかな…などと夢想。
パワートレーンは、BEV=バッテリー式電気自動車の、フル4WDバージョンと…
3リッターV6ツインターボのガソリンエンジンで、後輪のみを駆動するバージョンがあるとのこと。
BEVバージョンのカタログスペックは、750馬力以上、0-100㎞加速2.5秒以下、最高速度は不明。
フル充電での航続距離は最大772km(最もスパルタンなモードで450km)。
V6エンジンバージョンは、650馬力、0-100km加速3.0秒以下、最高速度は333km/hとなっています。
変速機はZF製8段AT(DCT)だそうです。
ブレーキはブレンボ製で、カーボンセラミック製ディスクを備えた、フライバイワイヤ式のもの。
足回りは、前後とも電子制御式のフルアクティブサスペンション。
ボディ構造は、マセラーティMC20から流用したカーボンモノコックに、アルミ製Hフレームを組み合わせたもの。
私なら、絶対的な速さよりドライビングフィールと音をとって、ガソリンエンジンのバージョンがいいなあ…。
(日本の公道ではどうせその違いは実感できないし、サーキットでフルに性能を引き出せるほど若くもない)
なんて言っても、意味ないですけど。
なにしろそのお値段は、100万ユーロ(日本円で約1億6千万円)以上とされていますからね。
しかも、1台1台がオーダーメイドによる一点ものなので、カスタマイズの仕方によっては…
本体価格200万ユーロ(3億2千万円)越えの個体も出て来るとのこと。
国際IT企業、国際金融グループや、メガファーマのCEOとか、石油王とか…
それでなければ、どこかの国の独裁者とかがオーナーになるのでしょう。
生産予定の世界限定33台のすべてが、発表と同時に成約済みとなったらしいですし。
ちなみに納車は、来年の12月を予定しているそうです。
もしも今後、東京モーターショーが開かれたりするのなら(怪しいけど)1台ぐらい来日しますかね。
いずれにしても、アルファのガソリンエンジン搭載車としては、最後のレジェンドになるのではないかと。
生きているうちに、そして日本経済がいよいよ本格的にダメになったり、大震災がやって来たり…
なにより、明らかに戦争に向けて歩みを進めているこの国が…
(メディアにマインドコントロールされた大衆が、いずれ自らそれを望み始めることでしょう)
戦火に見舞われる前に、一度でいいから、この目で実車を拝見してみたいものです。