今日は、父を築地の国立がんセンターに連れて行って、検診をしてきました。
4年前にした、皮膚がん手術の予後のルーティンです。
お昼は19階のレストランでカキフライ。
父は久しぶりに栄養のあるまともな物を食った、と喜んでいました。
コロナは回復したのですが、このところ食欲がまったくなかったと。
看病をしてくれた息子に、わがままをいったり振り回したりしたせいで、体調を崩させてしまったこと…
父なりに、かなり気に病んでいた、というのもあるようです。
その帰りに、母の入っている老健に荷物を届けて…それから妻も合流して食事をしたのですが。
途中でぽつりと、父がペッピーノさんのことを口にして…
「この車はタクシーより椅子が硬いけど、不思議と乗り心地がいいし、疲れないな」と。
確かに先日、実家から脱出して家に帰るとき、妻の運転で初めて、動いている状態でリアシートに座りましたが…
思った以上に、リアシートの乗り心地がいいな、という感想を持ちました。
座面の角度や、硬さ、シートバックの角度などが、人間工学を考えてあるのか、絶妙な設定になっている。
それと、座面の両サイドに使われているアルカンターラ生地が、お尻の位置がずれるのを防いで…
自然なホールド性を与えているようです。
(アルカンターラというのは、日本の東レとイタリアのENIが共同開発した、スエード革風の人工繊維です)
そうしたもののおかげで、長く座っても疲れにくく、腰が痛くなったりしないシートになっているようです。
アルカンターラはフロントのシートサイドにも使われていて、やはり横方向のホールド感に貢献しています。
そのおかげでフロントシートも、フルバケットでないのにしっかりホールドされて、居心地がよく、疲れない。
というのは以前からわかっていたのですが、後席の居住性も想像以上によかった、ということです。
そういえば箱根に4人で旅行して、リアシートに長時間お年寄りを乗せたときも機嫌よく過ごしてもらえました。
また、途中で曲がりくねった急坂の林道を下ってきたときも、不安なく景色を楽しんでもらえたのは…
私の運転がうまいから、と自画自賛(笑)しましたが、後席の居住性とサポート性が良かったから、もあるのかなと。
最近自分でも後席に乗ったことで、ペッピーノさんの、もう一つの美点をはっきりと認識できました。
イタリアは、北にアルプス山脈が壁のようにそびえたち、半島の中央をアペニン山脈が背骨のように貫いているため…
全体に山がちで、しかも西海岸は入り組んだ海岸線が続き…
加えて自然保護の観点から、トンネルを掘ってバイパス道路を通すのに規制が厳しいので(州にもよりますが)…
お国柄として、曲がりくねったワインディングロードが多いのです。
そのためイタリアの車は、中低速でのコーナリング性能と、横Gがかかったときの乗員のサポート性に…
特に重点を置いた設計思想になっているんですよね。
車は、それが生まれてきた風土によって、性格が変わる。
伝統的に「コーナリングマシーン」とされてきたアルファロメオは、その典型的な例です。
それにしてもペッピーノさん、本当に文句をつけるところの少ない、いい車。
ジュリアやステルヴィオなど、現行のアルファと比べると、ボディがコンパクトで取り回しがしやすいし。
パワーも必要にして十分で、シグナルスタートや高速の合流でもストレスがないし。
いい買い物をしたなと満足してます。
昨日の深夜、ここまでアップしましたが、おまけ動画を付けて再アップします。
1960年代にツーリングカーレースで大活躍した、105系アルファロメオ(通称ジュリア)の、最終進化バージョン…
1750GTAmがレストアされて、ベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットを走るオンボード映像です。
ヒストリックカーレースで、往年の名車たち…ポルシェ911のナローボディー版などと…
ガチでバトルを繰り広げるさまは、エキサイティングです。どうぞ。