今年の地方予選、
週末の土・日にピークを迎えました。
昨日は11地区で決勝が行われ、
残りは数地区。
そんな昨日の日曜日、
各地の決勝はまさに『死闘』続き。
最も注目されたのは、
広島大会の決勝。
決勝のカードは瀬戸内vs広島新庄
一般的にあまりなじみのない決勝のカードかもしれませんが、
両チームのエース、
瀬戸内・山岡、新庄・田口は全国的にも注目度の高い投手。
山岡が148キロ投げれば田口は147キロ・・・・・
なんて報道が躍り、
『両投手が投げ合ったら、いったいどんなことになるんだろうか』
とワタシはひそかに期待していました。
しかし同時に、
『広陵、如水館をはじめ、夏にはものすごく強い学校がひしめく広島だから、そう上手くはいかないだろうなあ』
という思いも。
毎日広島大会の結果をドキドキしながら眺めていると、
瀬戸内は準々決勝でセンバツ出場の広陵、準決勝で昨年代表の広島工を破って決勝に進出。
対する新庄も、準々決勝では盈進を、準決勝では如水館をそれぞれ下して決勝へ。
いよいよ2人の剛腕による頂上決戦が、
現実のものとなりました。
山岡、田口ともに170センチそこそこの身長ながら、
速球の威力には目を見張るものが。
この左右両剛腕の投げ合い、
地元広島だけではなく、
全国の高校野球ファンの注目を集めていました。
しかし決勝まで連戦を強いられてきた疲れが心配。。。。されましたが、
そんなことどこ吹く風の快投を見せてくれました。
昨日は『高校野球サイト』でイニングごとの得点をチェックしていましたが、
何回まで行ってもスコアボードにはゼロ、ゼロ、ゼロ・・・・・。
どこまでもゼロ行進が続きました。
それはあたかも、
斎藤(早実)と田中(駒大苫小牧)の両エースの投げ合いのよう。
いや、
その試合でも両校1点ずつは、
取り合っていましたね。
伝説の松山商vs三沢の、
太田幸司と井上の投げ合いのようでした。
(お~そういえば、代表を決めた京都の福知山成美、キャプテンは太田幸司さんの息子ですってね。注目を集めそうですね)
ワタシは個人的には、
昭和53年の仙台育英・大久保と高松商・河地の投げ合いが頭に浮かびました。
そんな【球史に残る】投手戦は、
延長15回でついに0-0の引き分け。
両投手とも、
相手についに、
得点をやることはありませんでした。
すごいですね。
実際この目で、
見てみたかったです。
再試合は1日間をおいて明日行われます。
ここまで来たら、
両投手ともに最後の力を振り絞って、
悔いのない投球をしてほしいと思います。
さて、
それから嬉しいニュースもありました。
あの石川、星稜が6年ぶりに代表を決めてくれました。
大先輩である松井秀喜が国民栄誉賞を取ったその年に、
久々の”聖地帰還”も決めてくれました。
土曜日にはあの箕島が29年ぶりの甲子園を決めています。
ひょっとすると甲子園で、
あの伝説の箕島vs星稜の対決、
あるかもしれません。
そうなったら、
オールドファンは涙を流して喜び、
球場に駆け付けますよ!!
甲子園に住む高校野球の神様、
時々粋なことしますから、
ひょっとすると・・・・・なんて思っています。
そして、
地殻変動の多かった今年の地方大会ですが、
『流れを止めてなるものか』
と土壇場の逆転で伝統を守ったチームもいます。
福島・聖光学院と栃木・作新学院。
聖光は7年連続の夏。
作新も3年連続の夏です。
聖光は9回2死2・3塁から追いついて延長でサヨナラ勝ち。
作新は9回2死無走者から死球のランナーを出すと、
盗塁、タイムリー、盗塁、タイムリーとたたみかけて一気に逆転。
積極果敢な『小針野球』の真髄を見せてくれました。
『絶対に負けてなるものか』
という強い意志を感じさせてくれる常連の甲子園出場でした。
神奈川では準決勝。
まずは横浜が桐光・松井を攻略した勢いに乗って東海大相模にコールド勝ち。
完全にチームが一皮むけて、
今年のチームも”全国屈指”の強豪に変身を遂げています。
そして第2試合では、
今季限りで勇退を表明している土屋監督の桐蔭学園が、
平塚学園にまさかの逆転サヨナラ負け。
土屋監督の監督人生の終焉となりました。
気迫を感じさせる熊谷投手の平塚学園は、
98年に『無印』から一気に初栄冠を勝ち得たチームと、
雰囲気が似てきましたね。
横浜にどう挑んでいくでしょうか。
西東京では決勝が行われました。
神宮球場は満員札止め。
立ち見も出る大盛況の中、
『都立の夢』をかけて日野が王者・日大三に挑みましたが、
その分厚い壁に跳ね返されました。
日大三はエース大場が盤石の投球。
初戦から5試合で5人の先発を使う層の厚さを見せた日大三の投手陣。
準決勝でそのトリを務めたエース大場は、
この決勝でも余裕綽々の投球。
3年連続の夏を射止めました。
大場を中心に、
釘宮、萩野などの投手陣が盤石の体制を作れるのであれば、
日大三の戦力は全国でも屈指だと思われます。
2年前のスーパーチームにどこまで近づけるのか?
大願を胸に抱いて臨む夏になりそうです。
選抜優勝の浦和学院、
昨夏優勝の大阪桐蔭。
この全国屈指の強豪も、
ライバルたちの包囲網をはねのけて夏の甲子園にもやって来ました。
やはり強い!!
と感じさせてくれる両チームです。
特に大阪桐蔭は、
今年なかなか勝てなかったライバル・履正社を一蹴する試合運びは、
さすがのひとこと。
連覇を狙い【優勝候補】として臨む夏になります。
それにしても、
近畿は地殻変動が激しすぎましたね。
奈良は桜井高校、兵庫は西脇工業。
無印どころではありません。
今年については、
ワタシの頭の片隅にもなかった学校です。
それだけに、
素晴らしい快進撃ですね。
滋賀では藩校の流れをくむ、彦根東。
京都は福知山成美。
和歌山は箕島。
このところ、
いやずっと長い事、
強豪が力を発揮してそのまま代表を掴むケースが多かった近畿で、
今年は何が起こったのでしょうか。
それだけ各校の力が上がってきて、
上位と目される強豪も安穏とはしていられなくなったということでしょうか。
各校の戦いぶり、
楽しみですね。
さあ、
49代表の集結まで、
あと数日。
天候が安定してくれることを祈りつつ・・・・・
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外野席までビッシリ埋まり、立ち見まで出た試合は記憶にありません。あの、2006年の三高-早実決戦もこれほどではありませんでした。
強豪私立対都立の星、という分かりやすい構図でマスコミが報道したこともあるでしょうが、ここ数年の両校の対戦ぶりが高校野球ファンに知られているからでしょう。
これはもう、私立だ都立だではなく、西東京の新たな看板ゲームと言ってもよいのではないでしょうか。
試合は日大三高が先取点、追加点、だめ押し点を取り、無四死球無失策で二塁も踏ませない完璧な勝利でしたが、日野高・池田投手の、緩急を使いとコーナーを突く中盤のピッチングもまた見事で、さすがの三高打撃陣も攻めあぐねていました。
初回からあのようなピッチングをされていたら、試合の流れはまた違っていたのではないでしょうか。
チャンスを確実にものにする打線、打撃戦に持ち込ませなかった大場投手のピッチング、正に投打がかみ合った三高に一日の長があったのだと思います。
一方、日野高の引き締まった試合運びもまた素晴らしいものでした。
特に九回表の、森君・佐々木君のあわやホームランという大飛球をフェンス際まで追いかけてのセンターの好捕には、三高側スタンドからも思わず拍手が沸いたほどでした。正に"敵ながら天晴れ"です。
来年はどんなチームを作り上げてくるのか、楽しみに待ちたいと思います。