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第93回全国高校野球選手権大会 予選展望≪東北・北海道≫

2011年06月23日 | 高校野球

第93回全国高校野球選手権大会 予選展望1


【北北海道】(参加120校)
苦難を乗り越えて栄光にたどり着くのか、駒大岩見沢。2度目のVへ走るか、白樺学園。

◎ 駒大岩見沢
〇 白樺学園
△ 旭川実 旭川南 武修館
▲ 女満別 旭川大 旭川龍谷 遠軽

2014年3月での閉校が決まった駒大岩見沢に、残された夏は3回しかない。春夏12度の甲子園出場を誇るこの名門の意地が炸裂する夏になるのかが最も大きな焦点だ。安定感抜群のエース宮沢にかかる負担が大きいのが心配の種だが、佐々木部長-監督の”親子コンビ”の目は、甲子園にしか向いていない。しかし、駒大岩見沢が『誰が見ても本命』という位置に座っているわけではない大混戦の大会だ。力では他校を一歩リードするのが白樺学園。打線の破壊力は06年に初出場したチームとそん色なく、2枚看板の投手陣にも安定感があるが、大事なところで守りきれない守備陣が大きな穴となっており、ここまで今一つ安定した戦いができていない。春から夏にかけて、守備陣の底上げがなったのかが焦点だ。追うチームも多彩な顔ぶれ。連覇を狙う旭川実と昨年準Vの武修館も圏内。特に武修館は投手陣が豊富な印象。21世紀枠に上がった遠軽や監督のユニークな取り組みがチーム力を底上げする女満別らの”新顔”にも注目だ。



【南北海道】(参加131校)
エース玉熊が安定感抜群の北海。打倒誓うのは復活目指す函館大有斗か。

◎ 函館大有斗
〇 北海
△ 北海道栄 北海学園札幌
▲ 北照 鵡川 東海大四 駒大苫小牧

選抜ベスト8の北海は、2年生エースの玉熊がさらに進化を続けている。シュート気味に食い込む球とスライダーの出し入れは、センスを感じさせる好投手だ。秋、春の選抜と実績を残したチームだが、夏の本命に推すには打線の迫力が今一つと感じるところもないではない。その隙を狙うのは、エース堤口を擁して春の全道大会を制した名門の函館大有斗。エース堤口はタフな右腕で成長が見られるが、信頼できる投手が彼一人というところが、長丁場の南大会を制することができるかのカギになってくる。打線は破壊力というよりも、得点能力が高いトーナメント向きの打線だ。追うチームには切り札を持つところも多い。中でも北海学園札幌のエース尾山は、絶好調で当たれば北海道に彼を攻略できるチームは見当たらない。しかし連戦を勝ち抜けるかという観点で見ると、本命には推せない。逆に層の厚い北海道栄のほうが覇権争いには加わってきそう。ダークホースは甲子園を熟知したチームをあげる。昨年代表の北照、鵡川、東海大四に復活を期す駒大苫小牧などが絡む展開の熱い夏が繰り広げられそうだ。


【青森】(参加74校)
光星学院は春の忘れ物を取りに行く。2年連続で穴をあけられない青森山田。

◎ 光星学院
〇 青森山田
△ 八戸工大一
▲ 三沢

光星学院は、被災した直後に登場した春の選抜では、持っている力を出すことなく2回戦で敗退。しかし、このチームの潜在能力はかなり高く、狙っているのは初の全国制覇だ。そのためには、何としてもこの青森大会で、ライバル・青森山田との戦いを制さなければならない。選抜で好投を見せた秋田を中心とした投手陣の安定感は過去のチームと比較しても屈指。そしてそこに、今年は4番・田村を中心とした破壊力満点の打線が控える。川上、田村、金山と並ぶ打線は東北屈指。さて、この光星学院の独壇場を許すまいと狙いを一つに絞るのが青森山田。昨年は不覚を取ったが、その前までは6年連続出場と、夏の戦い方を熟知しているのが強みだ。 チームは今年も強力投手陣を軸にした守りの野球。エースの佐藤に左の山崎が加わり、そこにまだまだ”秘密兵器”も控えるのが青森山田流。狙いを光星一本に絞ってきているのも不気味だ。剛の光星vs柔の山田。今年も息の抜けない戦いが繰り広げられそうだ。今年の両校にはスキが全くないので厳しいとは思われるが、追っていくのは昨年代表の八戸工大一、そしてオールドファンにはたまらない名門・三沢らか。いずれにしても2強の決戦で甲子園が決まる公算が大。


【秋田】(参加50校)
群雄割拠の本命なき大混戦。抜け出すか!力勝負の金足農。

◎ 金足農
〇 本荘
△ 秋田商
▲ 大館鳳鳴 大曲工 明桜

ここ数年来続く”本命なき大混戦”の大会は、今年も継続しそうだ。夏の秋田の覇権を握るのは①大会中に波に乗る②好投手でロースコアの接戦を制することができる  という2つの要素を持ったチーム。そういった観点から眺めると、金足農が1番手ではないかと見えてくる。もともと力を持ったチームだが、何しろ結果が残せていない。”ゴールデンエイジ”と言われた世代の最後を飾る夏、優勝は譲れないだろう。『絶対勝ちたい』強い気持ちを持ち続けられるか。春の県大会でチームの底上げを見せた本荘は、ここ数年夏の大会をスルスルと勝ち上がっていく戦い方を会得して来ており、今年も本命に近い位置に陣取る。名門の秋田商は昨年春の甲子園メンバーがずらり。ここも他校にとっては何とも怖い存在だ。選抜21世紀枠の大館鳳鳴は、組み合わせいかんによっては秋に続く快進撃も。迫力は不足しているものの大曲工にはエース加藤がいる。名門の名桜は今年は下級生中心。それだけに波に乗ると突っ走っていきそうだ。


【岩手】(参加74校)
甲子園で見たい!エース大谷の花巻東。被災地の学校も絡み、どういった大会になるのか?

◎ 花巻東
〇 一関学院 盛岡大付属
△ 盛岡中央
▲ 水沢

花巻東は、菊池を擁してベスト4に入った一昨年よりも、むしろ伸びしろの大きい魅力のあるチームを作ってきた。その中心に座るのが、「来年のドラフト1位は間違いなし」と言われるエース大谷だ。入学時から大事に育てられてきたこの身長191センチの超大型右腕は、今年の夏いよいよ本格的にベールを脱ぐ。すでに春の県大会などでは『格の違い』を見せつけており、絶好調ならば打ち崩せる相手は見当たらない。打線も一昨年よりむしろいいとの評判で、投打ともに穴のないスケールの大きなチームだ。しかも中心メンバーはまだ2年生。本格化する来年を前に、今年も一足先の甲子園を狙っている。不祥事が続いて意気消沈と思いきや、どっこい昨年代表の一関学院も連覇の視界は良好だ。スケールの点では花巻東に大きく見劣りするが、何しろ負けない野球が徹底できるところがこのチームの特徴。「試合をするまでわからない怖さ」で連覇を狙う。今年こそ聖地での1勝という悲願を達成したい盛岡大付属は、エース不在がどう響くか。大会中に軸になる投手が出てくれば、じゅうぶんに覇権争いに加われるチームだ。そのほかでは、水沢がおもしろい。エースにのし上がってきた佐々木を中心に、潜在能力の高い選手が並ぶ。打線の迫力も増してきており、初の夏となるか。


【山形】(参加55校)
大型バッテリーの”地元チーム”酒田南がリード。山形中央の横山は3回目の甲子園狙う。

◎ 酒田南
〇 日大山形 山形中央
△ 鶴岡東
▲ 東海大山形 羽黒

会田-下妻の大型2年生バッテリーを擁する酒田南を本命に推す。これまで酒田南は、レギュラーメンバーのほとんどを関西中心の”野球留学生”で占めていたが、学校の方針転換で一転今年のチームは”地元ばかり”の構成となった。その第1期生として、今年は全く別のチームになって県内の強豪に立ち向かう。エース会田と下妻のバッテリーは2年生ながらすでに”超高校級”の称号を頂く好バッテリー。しかし選手層が薄いのが難点で、彼らの八面六臂の活躍が優勝のカギ。対抗するのは2校。まずは昨年春夏連続の甲子園出場を果たした山形中央。その時のエース横山がデンとマウンドに控え、2季ぶり3度目の甲子園を狙っている。1年間不調を伝えられ続けた横山の復調がすべて。復調できなければ早い段階での敗退も考えられるが、昨年の夏の調子を取り戻せば本命に躍り出る。名門の日大山形も今年のチームには自信を持つ。打線は県内屈指の破壊力。投手力が上の二校に比べるとまだまだというレベルだが、トータルに考えると”最も甲子園に近いチーム”と言えるかもしれない。この3強を追っていくのは、やはり名門と言われるチームではないかと思われる。鶴岡東、東海大山形は派手さはないが戦い方を知っており、復活を期す羽黒とともに目が離せない。その他では山形工、鶴岡工あたりと、県内屈指の北村山・加賀の右腕に注目だ。


【宮城】(参加78校)
波乱含みの≪復興大会≫。復興にふさわしいチームの台頭を望む。

◎ 東北
〇 東陵
△ 古川学園
▲ 東北学院

あえてひとこと言わせてもらう。仙台育英の県大会出場には、ワタシ個人としては反対だ。「野球部員が被災した店舗に盗み目的で集団で押しかけ、逮捕(送検)された」このニュースには耳を疑った。仙台育英というチーム、ワタシはその野球のスタイルが好きで、問題が多いことは承知の上で応援していたのだが、今回の県大会、彼らが勝って甲子園に出場したとしても、県民が応援できるのであろうか。
この事件はれっきとした刑事事件。部内で起こった暴力事件や喫煙などの類とは、全く違うと思っています。
県大会は、調整の間に合わなかったチームの多い大会になると思うが、全力のプレーで野球ができる喜びを表現してほしいと思っていただけに、残念でならない。春の選抜で東北高校に送られたあの大きな拍手と歓声、彼らはどう思って見ていたのであろうか。
復興にふさわしい【応援するに値する】チームの台頭を切に望む。


【福島】(参加87校)
全国制覇を視野に入れた聖光学院。県内55連勝はどこまで伸びる?!

◎ 聖光学院
〇 日大東北
△ 光南
▲ 学法石川 学法福島

聖光学院は、エースの歳内、芳賀という2本の安定感抜群の投手と力のある打線で、狙いは全国制覇一本のチームだ。そして、それを達成する一番のチャンスが今年のチームとみているが、果たして震災の影響はどうだったのか。そのあたりが知りたいところだ。歳内は一時調子が上がらなかったそうだが、夏に向けて徐々にペースが上がってきたという。彼が本調子なら、まず県内に敵はいない。『県大会は通過点』と考えても何らおかしくはない。春の県大会が中止になったことで打線の底上げがどこまでできたかが焦点か。実戦経験が少ない中であえて対抗馬を探すとするならば、やはり日大東北の名前が上がる。いかんともしがたかった力の差は、一冬を越してどう埋まっているのか。夏にかける意地を見せたい。学法福島は秋の東北大会出場。崩れにくいチームという印象がある。光南は昨年の決勝で聖光学院に敗退したくやしさを持つ選手が多く、リベンジに燃える。いずれにしても【聖光一極】の時代が続くのか、それともどこかが風穴を開けるのか。震災の復興から立ち直ろうとするチームの動向とともに、注目される大会だ。

 

 


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