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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

PFP(パウンド・フォー・パウンド)  世界最強のボクサーに山中、井上!

2016年04月21日 | ボクシング

ボクシングの世界タイトルマッチと言えば、
年末とGWというのが、
ここ数年の定番になっています。

このGWにも、
井上尚哉、八重樫東のダブル世界タイトルマッチ、
そして内山高志の防衛戦なども予定されています。

カード的にはワクワクするようなものではないのですが、
やはり日本が誇る世界チャンプたちの防衛戦は、
注目に値するものですね。


さて、そんな中、
アメリカの権威あるボクシング誌である【The Ring】が毎年発表している、
PFP(パウンド・フォー・パウンド)のランキングに、
今年は日本からWBC世界バンタム級の山中慎介と、
WBO世界Sフライ級の井上尚弥の、
ふたりの世界チャンピオンが選ばれました。

ちなみにランキングは、
山中が8位、井上は9位です。

これは実は凄いことです。


現在ボクシング界は、
かつてのように世界チャンピオンが無条件に尊敬されるということがなくなった、
チャンピオン乱立の状況です。

かつてとは違い階級が実に細分化された上、
団体も4団体が乱立。
17階級で4団体なので、
それだけで68人もの世界チャンプが存在するということで、
更に最近はそのうえ、
各団体の各階級でも『スーパー王者、正規王者、暫定王者』など、
『なんじゃこりゃ、訳が分からん・・・・・』
なんて状態になっていたりするわけです。

世界チャンピオンと名のつく人だけで、
現在では100人ほどもいると思われ、
世界チャンピオンという肩書だけでは、
『世界に名前も知られないし、食っていくことすらできない』
という状況すらも生んでいるというわけ。

日本のボクシング中継でも、
”暫定王者”なのに”暫定”ということは隠して『世界チャンピオン、世界チャンピオン』と連呼してみたり、
『世界チャンプの権威もへったくれも、あったもんじゃねえ・・・・・』
状況を生み出しているわけです。

ボクシングの大ファンでもない限り、
ただ世界チャンピオンになったというだけで、
顔と名前・・・・・一致しないでしょ、一般の人は。

田口選手、河野選手、高山選手、田中選手、木村選手。

この人たち、
昨年・今年にかけて”世界チャンプ”だった人たちばかりですが、
顔と名前の一致する選手、
何人います?

そしてその人たちのファイトスタイル、
一般のボクシングファンじゃないけど言えるって人、
いますかね?

ほとんど皆無なんじゃ・・・・?

なんだかそんな『無名戦士』の地位が普通になってしまっているのが、
今のボクシング界ですね。

そんな中で、
パッキャオ、メイウエザーなんて名前は、
知っているでしょ?

要するに現在、
ボクシング界で名を成していこうと思えば、
やっぱりラスベガスを中心にした『本場』に出ていってファイトすることが、
求められているというわけです。

世界に出て行って活躍すれば、

テニスで錦織がやったように、
卓球の各選手がやったように、
ラグビー日本代表がやったように、
女子日本サッカー代表がやった様に、

十分に世間の注目を集めることができるというわけです。

しかしそのためには、
世界と戦う力を秘めていなければならないことは当たり前。

そういう意味からは、
このリング誌のPFPのランキングに名前が載ったということは、
『世界のボクシングファンから注目される』
ということと同義で、
大変に価値の高いことだと思われるのです。

パッキャオだって初めはアジア中心に戦う軽中量級の1チャンプだったのが、
世界にその戦いの舞台を移したことで、
どんどんスーパースターへの道を上って行ったというわけです。


今回PFPのランキングに載った山中慎介は、
先月10度目の防衛を果たして王者に君臨するチャンプ。

しかしながら年齢的にもベテランの域に入って、
戦い方にもややピークアウトの匂いも感じさせているため、
残念ながらこれから『本場に戦いの場を移して』とはいかないと見ています。

山中が完全にピークだったと感じられた2年前ぐらいは、
『世界に戦いの場を移して、羽ばたいてほしい』
と懇願していましたが、
今は『日本の中で、具志堅の持つV13の記録の更新を狙っていってほしい』という気持ちに、
変わりました。

山中チャンプは、
山中チャンプの道を行ってほしいと思っています。

これは内山チャンプにも同じことが言えます。

かつてPFP10位に顔を出したこともある内山チャンプですが、
年齢的に新たなことに挑戦するよりも、
こちらも国内でワタシ達を熱狂させるファイトを見せてほしいと、
思っています。

しかしこの二人のベテランチャンプと違い、
井上尚弥チャンプには、
『来年はPFPの1位を狙ってほしい』
『名実ともに、”世界のイノウエ”に駆け上がってほしい』
と強く思っています。

デビュー当時から『天才的』と言われる凄いボクサーでしたが、
『天才的』から『的』を取るファイトをしたのが一昨年末のナルバエス戦。

世界タイトル戦28勝1敗の『生きる伝説』ナルバエスをわずか2Rで鮮烈KOした試合で、
世界中のボクシングファンから『あのイノウエというボクサーは、どんな奴だ?』
と大注目を浴びる存在になりました。

そして、
現在のPFP1位、
要するに『全ボクサーの中で一番強い』と言われている、
”ロマゴン”ことローマン・ゴンザレス選手と、
『いつかはやってみたい』
”本気”で言い放つに至り、
この対戦こそが現在、
世界のボクシングファンが待ち望んでいる戦いとなりました。

そのために井上は、
『まだ見ぬ超強豪』から、
アメリカに戦いの舞台を移して『本物の強豪』ということをアメリカの、いや、世界のファンに見せつけなければいけません。

その前哨戦として、
この5月8日にタイトルマッチが組まれています。

相手はランキング1位の指名挑戦者ですが、
勝敗の興味はほとんど語られていません。
『井上が勝つに決まっている』
と思われているから。

試合の興味は、
『いったい井上が、何Rでどんな倒し方をするのか』
ということだけに絞られています。

そしてこの結果を持って、
いよいよアメリカに戦いの主戦場を移していくと考えられます。

現在はPFPの9位ですが、
そんなところにとどまっているようなボクサーではありません。

日本人がいまだかつて経験したことのない高みへ、
必ず上って行ってくれるに違いないボクサーです。

世界を舞台に活躍する、
野茂、イチロー、松井、マーくんらのMLBプレーヤー、
中田、本田、香川、岡崎らのサッカープレーヤー、
テニスの錦織、ゴルフの松山・・・・・・・・・。

彼らがどんなに日本人の気持ちに刺激を与えてくれたか。

それに匹敵する期待をしてしまう、
いや、それ以上かもしれない。。。。。。

井上尚弥への期待は、
本当に高まっています。


去年のパッキャオvsメイウエザーの激突、
ボクシングにな~んも関係ない一般の日本人、
しかも『今まで海外のボクシングなんて、見たこともない』日本人が、
口角泡を飛ばして、
その戦いの様子を語り、見守りましたよね。
『世紀の一戦だ!』って。

その【世紀の一戦】の片方が日本人だったら・・・・・・・・・
考えただけでも、血沸き肉踊ります。

断言します。

『井上尚弥は、世界のスーパースターになる素質を十分に持ったボクサーだ』ということを。

そんな思いを強くしている、
ゴングが待ちきれないワタシです。


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