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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第103回全国高校野球選手権 明徳、見事に剛腕を攻略。盛岡大付のマッスルパワーのすごいこと。。。

2021年08月23日 | 高校野球

昨日の甲子園は、
前日に引き続いて、
小雨は降るものの試合の進行には支障がないぐらいのもので、
ようやく落ち着いて試合ができるようになりましたね。

そんな中、
第1試合に今大会注目の明桜・風間投手が登場しました。

相手になるのは甲子園の酸いも甘いもかみ分けた智将・馬淵監督率いる明徳義塾。
今年のチームは県内のライバルである高知・森木投手攻略を目標に鍛え上げられたチームだけに、
同じ剛腕の風間投手をどのように攻略していくのか、
興味津々でした。

風間投手は初戦こそぬかるんだマウンドに自慢の速球をあまり披露できませんでしたが、
この日は指にかかった素晴らしいストレートを投げ込んでいました。
そしてこの日の最速は152キロ。

その剛球は大いなる未来を予感させるに十分なもので、
彼のこれからの野球人生に、
大きな期待を抱かせるものでした。

しかし。。。

風間投手はまだ「未完成」の部分を多く抱えた投手で、
高校時代にはまだその大器の片りんを見せたに過ぎなかったようですね。

この日の投球も、
力を込めた速球はそこそこのコントロールでストライクゾーンに来ていましたが、
変化球はどれもストライクゾーンからは大きく外れる球ばかりで、
それゆえカウントを苦しくして、
さらに速球以外で勝負することができず、
いたずらに投球数だけが積み重なっていきました。

明徳の各打者は、
「勝負は後半」とばかりに打席での粘りを発揮して風間に球数を放らせ、
気が付けば風間は6回でなんと139球も投げさせられてしまっていました。

2番手以下の投手は、
県大会ではそこそこ好投していたものの、
全国でも高水準にある明徳の打線とはミスマッチ。
7回、9回に致命的な得点を与えて明桜は敗れました。

明桜としては精いっぱいの戦いだったと思いますが、
やはり明徳の「野球力」の高さが際立った試合となりました。

この試合、
明桜が勝つには中盤までにリードを奪い(できれば2点、いや、3点以上)、
明徳の焦りを誘えればというものでした。

そのチャンスは5回の裏に訪れました。
無死から2塁打、四球、バスターヒットと続いて無死満塁。
明徳のピッチャーは左横手投げの吉村と変わっていました。

このチャンスに明桜のバッターはトップの中井。
おまけに中井は右バッターと来て、
明桜は同点、そして逆転のシナリオを描いていたと思います。

しかし中井はポップフライを上げ、
続く左バッターの土居はスクイズを試みるもサードへのフライ。
これがらくらくゲッツーとなり、
明徳は最大にして最後のピンチを抑え、
この時点でほぼ試合の趨勢は見えたといってもいいでしょう。

解説の大矢さんをして「野球はそんなに甘くない」と言わしめたこの攻撃、
明桜としては痛恨だったですね。

そして明徳としてはしてやったり。
ここまで120球前後風間に投げさせていた明徳は、
このピンチを抑えたことで大いに意気上がり「さあ、後半風間を捕まえようぜ」という雰囲気が、
ベンチの中からあふれ出ていました。

こういう展開になった時の明徳は、
やはり強いですね。
甲子園52もの勝利を積み重ねている馬淵監督の真価を発揮した、
見事な試合でした。


第2試合は最後まで目の離せない好試合でしたが、
同点を狙う7回裏1死3塁で、
監督の起用に応えた”代打の切り札”勝木の同点ヒットは見事でした。
息を吹き返した神戸国際大付は続くチャンスにエースの阪上がタイムリーで続いて勝ち越し。
青木監督が満面の笑みを浮かべて、
選手たちのたくましさをたたえていました。


第3試合は意外な結末でしたね。

専大松戸は初戦で選抜準優勝の明豊を完璧に抑えきったエース深沢ではなく岡本を先発マウンドへ。
ワタシもこの試合は岡本が先発だろうと思っていましたし、
持丸監督としては一戦必勝とはいいながら、
このチームに大きな望みを抱いていたであろうことは想像に難くありません。

「今日岡本が好投して勝つことができれば、視界は一気に広がる」
と考えても不思議ではない起用だったと思います。

その岡本は初回から安定せずに長崎商打線にとらえられ、
5回を投げ切ることができず11安打を浴びてKOされました。
その後マウンドに上がった深沢ですが、
ペースをつかむまでにタイムリーを打たれ、
チームは勢いを失って反撃することもできず、
成すすべなく敗れ去りました。


やっぱりこういう展開になった時、
関東のチームというのは反発力はないなあ。。。。。。
というのがワタシの感想です。

この試合、
一番痛かったのは投手が打たれたことではなく、
ペースをつかみそこなった時に打線が全く機能しなかったことではないでしょうかね。

5回に3点を勝ち越されて、
6回から長崎商が横手投げの田村をマウンドに送ってから、
専大松戸打線はほとんど音なし。

粘って出塁を目指すというよりも、
淡々と打席を重ねていってしまって、
気が付いたら9回って感じでした。

この日の第1試合で見せた明徳の「好投手を攻略する攻撃」を目の当たりにしていただけに、
より一層専大松戸の攻撃の淡白さが目立ってしまいましたね。

初戦のように「先行逃げ切り」のパターンにはまった時の関東のチームは力を発揮するのですが、
中盤まで劣勢でリズムがつかめない試合になった時の反発力は、
課題と言えるでしょうね。
まあしかし、これは「気質の問題」だから、
なかなか難しいかもしれませんけどね。

今年の関東勢、
こんな感じの「はまらない試合展開」で東海大菅生や浦和学院、前橋育英なども敗れ去ってしまいました。
ワタシはこの試合を見ていて「専松よ、おぬしもか・・・」とつぶやいてしまいました。。。。。
勢いに乗れば上位も・・・・・と思っていただけに、残念です。

持丸監督も、
残念でしょうね。


第4試合。
好試合が期待されましたが、
盛岡大付のエース渡辺投手が見事な投球を見せて8回1死までなんとパーフェクト。
強打の沖縄尚学を見事1安打に完封して4-0と完勝しました。

渡辺クンの見事な投球、
素晴らしかったです。

あの沖縄尚学が、
最後まで球を絞り切れませんでした。

4回に2点を先制したものの追加点が奪えず、
いやな試合展開だった盛岡大付は、
ようやく終盤の8回に小針、新井の特大の2発が飛び出して4-0.
試合を決めました。

それにしても盛岡大付。
小針クン、新井クンのみならず、
金子クンや平内クンなどの「ものすごいムキムキした体」すごいですねえ。

あの体でマン振りしてきますから、
当たれば見えないところまで行っちゃいますよね。

昨日は沖縄尚学の好投手、當山クンからなんと13安打。
まだまだ攻撃のきめ細かさなどに課題は残りますが、
「力でねじ伏せる」というわかりやすいコンセプトの打線は、
なかなか面白いですね。

次の試合は多分相手が大阪桐蔭。(もちろん近江になることもあり得ますが・・)

この「絶対王者」に対して、
力勝負を挑むなんて、
ちょっと面白いですね。

ものすごい打撃戦になったりして。
そうなったらコーフンしますね。


ということで、
さすがという試合があったり意外という試合があったり、
なかなか面白い4試合の甲子園でした。

今日の1試合で2回戦が終了。
明日からは3回戦、準々決勝・・・・・と、
どんどん大会は進んで行きます。

いったいどのチームが優勝に向かって加速していくのか、
まだまだ波乱の展開もありそうな甲子園です。




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