SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

スーパーボウルLIII 『おいっ お前はエベレットか‼』

2019年02月05日 | NFL

【SUPERBOWL LIII】 ~アトランタ~


ニューイングランド ペイトリオッツ 〇 13-3 ● LAラムズ                                                    

NE  0 0 3 10 - 13
LA  0 0 3  0  -  3


今年のスーパーボウル。
試合は最初から最後まで、
ペイトリオッツの守備コーディネーターの素晴らしさばかりが目立ち、
「経験があるというのは、こういうことなんだな」ということを強く感じた試合となりました。

何しろ大舞台が未経験のラムズ。
HCですら2年目の33歳、QBも3年目、RBも4年目と、
とにかく毎年のように大舞台を経験しているペイトリオッツとの差は、
最初から最後まで顕著でした。
それでも今季ペイトリオッツを上回る13勝3敗で駆け抜けてここまでたどり着いた勢いを武器に、
一気に頂点を狙っていましたが、
HC,QB,RBともに経験不足を露呈して「何もできず」の状態では、
勝ち目はなかったですね。

ラムズファンとしてこういうことは言いたくはないのですが、
「ここ30年ぐらいで見たスーパーボウルで、一番面白くない試合だった」という感想です。

守備のすごさで魅せる「玄人好みの試合」と言えるのかもしれませんが、
とにかくラムズサイドから見ると、
ふがいなさばかりが目立つ試合となってしまいました。

特にQBのゴフ。

3年目の若きQBは、
3年前のドラフトでいの一番の指名を受けてラムズへ入団。
そこから英才教育が施されて昨季からはエースQBとしてチームの中心に君臨。
今季は4600ヤードを超えるパスを投げまくって32TD、レーティングも100超えと、
まさに「まばゆい輝き」を放ってスターへの階段を上り始めました。

しかしながら、
シーズン後半あたりから、
前半戦とは全く違って得意のパスがあまり決まらなくなったという印象を受けていましたし、
攻撃が機能しなくなったのを強く感じて、
プレーオフの戦いも心配していました。

そして迎えた昨日。

ランニングゲームが全く機能せずに止められ続け、
苦し紛れにパスを選択するという悪い流れの攻撃の中、
彼のパスの精度はまさに「テリブル」の状態。

レシーバーの選択の悪さからパスの精度から、
とてもシーズンで大活躍を見せたというプレーではありませんでしたね。

そして中盤ぐらいからは相手ディフェンスラインのプレッシャーもきつくなり、
苦し紛れにサックを避けて”投げ捨てる”ことも多く見受けられました。

それでも昨日の試合、
ラムズの守備陣がシーズンに見せたことがなかったような素晴らしいファイトを見せて相手に点をやらず終盤まで試合の興味をつないでくれましたが、
何しろ攻撃陣がああも見事に何もできずにいると、
試合の興味自体も全く盛り上がってきませんでした。

何というか、
点数は離れていない(あるいは同点だった)ものの、
全く「逆転(勝ち)のにおい」っていうものが、
漂ってきませんでした。

しかしこういう苦境の試合、
大試合ではありうるものです。
そういう試合の相手は、
何しろ相手も名うてのディフェンス陣を持つチームばかりなんですから。

こういう時、
リーダーシップをとれるQBがチームを鼓舞する姿、
そして冷静にパスを通して局面を打開していく姿、
それこそが”QBの見せ場”そのものです。

昨日のペイトリオッツのブレイディはまさにリーダーたる姿を見せてくれました。
そして伝説のQBと言われるモンタナ、エルウェイ、ファーブ、エイクマンらの”レジェンドQB”は、
大舞台のチームが本当に苦しいときに素晴らしいプレーを見せてくれて、
そのリーダーに乗せられ、
RBもWRもOLも、
すべての選手が一つの意思をもって、
まさに見事なハーモニーを奏でて芸術のように動くのというが、
NFLの一番美しく、そしてファンが熱狂する瞬間だと思っています。

そしてファンは、そういうフランチャイズQBのプレーに夢を乗せて、
「おらがチームの大将」としていつまでも心に残すのですよ。

しかし昨日のゴフ。
相手のプレッシャーに逃げまどい、
さっさとパスを投げ捨てたり通るはずのないパスを投げてみたり。。。
ハドルの中でも、
『俺が何とかする』の気概よりも、
チラチラチラチラとベンチばかり見て、
「どうすりゃいいのよ~~~~~」
と叫んでいるように見えました。

そんな姿を見ていてワタシ、
思わず一言。
「おめ~はエベレットか!!!!」

古ーいラムズファンなら、もしかしたらわかってくれるかも。
NFL屈指のパス能力を持ちながら、
サックを恐れて逃げまどい、
その姿を「チキン」とインタビュー中にキャスターからののしられ、
放送中に彼の胸ぐらをつかんで喧嘩を打った男。

ラムズファンからは、
「そんな気合があるんなら、試合で見せてみろよ」
と言われて、
晩年(?)には先発が発表されるや、
競技場には控えQBの名前を連呼する声が響き渡り、
彼がピッチを去る時に大歓声が起こったという「伝説の」QB。

ちなみにエベレットがラムズのQBだった時に、
ライバルの49ersのQBはあのジョー・モンタナ。(のちにはこれも伝説のQBスティーブ・ヤング)
そりゃあ、
QBの「気持ちの」差は本当に大きかったですよ。

昨日のゴフを見ていたら、
何だかエベレットに被るところばかりで、
あのいや~な感覚を、
思い出してしまいました。

シーズン16週目に負傷をしたエースRBのガーリーも、
結局は今シーズンは負傷から完全に復活したとはいえず、
ほとんどロングゲインはありませんでしたしね。

これまですべての成功を手に入れてきたマクベイHCも、
一度これまでのことをリセットしてもう一度、
チームを再構築する気持ちがないと、
来年は今年のようにはいきそうもないですね。
ラムズのハイパーオフェンスに対する各チームの対策が、
ピタリとはまる試合が増えてきましたからね。

まあそれでも、
最後の最後まで楽しませてくれた「夢のシーズン」であったことに、
間違いはありません。

これからはあの新スタジアムができますから、
マクベイHC、ゴフQBのERAが、
まだまだ続いていくことになるでしょう。

安定した強豪になって、
ペイトリオッツ王朝からラムズ王朝へ、
時代を変革してほしいですね。

お疲れさまでした。

また来季、
素晴らしいシーズンがNFLに訪れますように。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あのマッチが・・・ | トップ | オリンピックのチケット概要... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

NFL」カテゴリの最新記事