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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

『松坂世代』の時代の終焉?

2014年12月08日 | プロ野球

『松坂世代』

1998年の甲子園で、
史上空前の激戦を潜り抜けて『公式戦無敗』で甲子園を席巻した横浜高校。

そのチームの『スーパーエース』が松坂大輔でした。

すべてが規格外のこの男。
希望した横浜でもなく、あの巨人でもなく、
西武に入団したこの松坂は、
初登板の東京ドームで155キロの速球を投げて世間をあっと言わせ、
『高卒ルーキーの・・・・・』
という冠のつくほぼすべての記録やら賞やらを総なめにして、
まさに『時代を作った男』として人々の記憶にも、そして記録にも名を残す、
野球界のスーパースターでした。

この松坂が9年前、
日本球界には飽き足らず海を渡り、
その活躍の場をMLBに求めたのは、
まさに『必然』以外の何物でもありませんでした。

松坂の前には野茂やイチロー、佐々木らのスーパースターが海を渡り、
既にアメリカの地に確固たる地位を築いていました。

しかしワタシたちはこう思ったものです。

『松坂大輔なら、もっとすごいことをやってくれるんじゃなかろうか?』と。


甲子園では延長17回の激闘を一人で投げ抜き、
翌日は最終回に颯爽とマウンドに上がり味方の6点差からの”世紀の大逆転”を演出。
そして4連投となった決勝では、
まさかの『ノーヒットノーラン』で大会を締めくくってくれました。

そしてプロでも、
『松坂投げるところにドラマあり』
というドラマチックな、
いつもまばゆいばかりの光を放つ存在だった松坂大輔。


そんな松坂に触発され、
同級生たちは『この世代であること』を誇りに思っているかのごとく、
プロ野球で輝きを放ちました。

世間はこの世代を、
【松坂世代】
と呼び、
他の世代にはないレベルの高さ、きらめきをそこに見出していました。

高校を卒業した後松坂と一緒にプロに入団した選手、
3年遅れて社会人経由でプロに入団した選手、
4年遅れて大学経由でプロに入団した選手、
そして6年遅れて大学・社会人を経由してプロ入りした選手。

様々な選手たちが、
松坂というまばゆいばかりの光を放つ【巨像】の影を追いかけて、
プロの世界で自身の光を放ち、
それぞれがその存在感を際立たせてきていました。

あの横浜高校からは、
松坂のほかに捕手で主将の小山、
主砲の後藤、そして快足スターの小池などがプロ入り。

松坂と激闘を繰り広げた中にも、
巨人の村田、メジャーの藤川球児をはじめ、
チームになくてはならない選手が、
多いこと、多いこと。

ざっとあげただけでも、
投手では和田(オリオールズ)、杉内(巨人)、新垣(元SB)のSB三本柱をはじめ、
木佐貫(日ハム)、久保(巨人)、久保(DeNA)、館山(ヤクルト)、久保田(阪神)、長田(DeNA)など。

打者でも、
東出(広島)、小谷野(オリックス)、赤田(元日ハム)など、
なかなかのメンバーが揃っています。


彼らは松坂の9年ぶりの帰還を、
どんな思いで見つめているのでしょうか。


若い、若いと思っていた松坂世代も来年はもう35歳。
プロ野球選手としては、
晩年を迎える年となってきました。

活躍していた選手たちも、
一人抜け、二人抜け・・・・・・・
どんどん現役選手は少なくなってきています。

そんな彼らが見つめるマウンドの先に立つ松坂大輔。
新天地にSBを選びましたが、
その契約は仰天するほどの大型契約。

MLBに行った時も、
超ド級の大型契約で、
行く前からボストン市民の期待がMAX以上に高まっているのを感じました。

そしてMLBで彼の歯車が『逆回転』し始めた時、
ボストン市民からは容赦のない辛辣な言葉が浴びせられていましたね。

それだけの期待を背負っての契約だから致し方ないところもありますが、
同じことが来季福岡でも起こったら、
いったいどんなことになってしまうのでしょうか?!

それがとても心配ですね。

冷静に見てワタシは今の松坂に、
4年間総額15億円なんていう大型契約を全うできる力は残っていないと見ています。

いいところ10勝~12,3勝。

そんな選手がほかの選手を差し置いてチーム一ともいえる高給をもらういびつさ、
それが松坂のこれまでの”晩節”に泥を塗ることにはならんだろうか・・・・・。
そんなことが心配です。

まあ、
ライバル西武のファンとしてみれば、
年俸に見合わないプレーを見せ続けてくれた方が、
チームとしては助かりますけどね。


松坂の泥にまみれた姿を見ることで、
あの松坂世代の黄昏を、
強く感じてしまうかもしれません。

それがとても、
怖かったりもします。


だって、
あの夏…・98年の夏。

あの夏の甲子園は、
掛け値なしで『最高』だったから。

今でも試合内容すらもそらんじて言えるほど、
輝き、素晴らしい夏でした。

あの夏が遠くなった・・・・・・
そんな気になってしまうのを、
気持ちがまだ受け入れていない、ワタシです。


松坂には、
『松坂世代』と世間に言わせた責任として、
同世代で最後の最後まで、
現役の野球選手としてのプレーを全うしてもらいたいというのが、
ワタシの希望です。

『ああ、やっぱり松坂は、最後まで松坂だったなあ・・・・』

そう世間に言わせて、
そう仲間に言わせて、
現役を引退してほしいなあ。

そしてまだ現役の松坂世代の選手達にも、
ぜひもう一花を咲かせてほしい。
そう心から思っています。


『まだまだできると思うし、自分では自分に自信があります』

王さんの隣でそう言い放った松坂の目は、
まだ輝いていましたね。

来年の戦いが、
本当に楽しみです。


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