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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第98回全国高校サッカー 決勝 王国復活! 静岡学園逆転V

2020年01月14日 | サッカー

全国高校サッカー選手権大会決勝。

盤石な攻守で悠々と勝ち上がってきた青森山田に対し、
伝統の個人技を軸にここまで上がってきた静岡学園。

楽しみな対決になった決勝は、
56,000人を超える大観衆の期待にたがわぬ激闘となりました。

まずは素晴らしく厳しいプレスから試合を作った青森山田が試合を支配。
11分の先制点は、
フリーキックから見事なヘッドでの美しい得点でしたね。

そして33分に獲得したPKを決めて2-0とすると、
このまましっかりと守って逃げ切るんだろうなあという空気が流れました。

しかしサッカーでよく言う「2-0は難しい」という言葉、
この日はかみしめるような展開が待っていました。

静岡学園は試合の入りでは何か精神的に押された感じが垣間見えていましたが、
0-2になって開き直りのような感覚も見え、
ノビノビと自分たちの特徴を出せるようになりましたね。

そしてリードした青森山田のディフェンスラインが明らかに下がった状態になると、
静岡学園の足技がゴール前で生きて来る展開が増えてきました。
前半は2-0で折り返しかと思われた前半のロスタイムに見事なつなぎ、突破から1点を返すと、
後半は静岡学園が試合を支配して攻め続けるという展開になり、
さすがの青森山田も劣勢の展開を強いられました。

しかし準々決勝、そして準決勝と、
同じようにリードを後半に詰められる展開を逃げきって勝ちあがった青森山田。
同じような展開をしのぎ切るかと思われましたが、
後半16分に加納が見事な反転してのシュートをサイドネットに突き刺して静岡学園が同点に追いつくと、
終了間際にはセットプレーからDFの中谷が豪快なヘッドを突き刺して勝ち越し。
そのまま逃げ切って、
静岡学園は長年の悲願だった単独優勝を初めて勝ち取りました。(優勝は2度目)

高校サッカーの国立元年である昭和52年(昭和51年度)の大会で浦和南と大激闘を繰り広げた静岡学園。
あのカズの母校でもあるこの名門が、
今年の大会は本当に光り輝きました。

ベンチには川口監督、
そして静岡学園を強豪に育て上げた”中興の祖”井田総監督も歓喜のガッツポーズを繰り返していました。

近年でも、
盛岡商、鵬翔、富山第一、星稜など、
長年その監督さんと共に育ってきた高校が悲願の優勝を果たすことが多くなってきましたが、
今年もそうでしたね。

長年の苦労が報われた瞬間というのは、
何でこうも感動を生むのでしょうか。
いい結末でした。

それにしても今大会、
選手たちのレベルの高さに驚きました。

青森山田のプレスの速さ、決定力の高さ、
その青森山田に加えて静岡学園、昌平などの足元の技術の確かさ。
驚くようなレベルにまで上がってきていることを実感しましたね。

これはひとえに、
Jユースチームに伍していくという気持ちを持ったチームが数多くあらわれ、
それが高校サッカーのレベルをあげているのではないかと思います。

年末に行われたプレミアのチャンピオンシップを見て、
青森山田が技術が本当に高い名古屋ユースを破ったのを見てその試合のレベルの高さに驚いたのですが、
この試合も負けず劣らず技術の高い素晴らしい試合でしたね。

年末に高校サッカーを写真に撮り続けるカメラマンの人の話をメディアで聞いて、
「日本のサッカーの進化には高校サッカーは不可欠」
という事をある程度意識しながらワタシもこの大会を眺めましたが、
間違いなくユースのチームと高校のチーム、
この両者が切磋琢磨していることが日本サッカーの本当の強みなんだと、
実感することが出来ました。

そういった意味でも、
いい大会でしたね。

この大会を見ていると、
『大舞台』
というものがいかに若いアスリートを成長させるかという事も、
よくわかりますね。

昨日の56,000人超の大観衆、
うらやましいぐらいの大観衆の下での試合は、
それだけで選手の頑張りを10%も20%も、
さらに引き出してくれているものと思います。

実に清々しい、
いい大会でした。

静岡学園の選手たち、
おめでとうございます!


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