家を建てるなら鉄骨構造(旧 日本伝統建築に魅せられる)

木造建築=情緒? 維持管理にコストが大である

2009/02/11うだつの町並み①

2009-02-11 21:30:12 | 旅記録
うだつ(卯建)は建築用語で「宇立」とも書かれる。平安時代は「うだち」とよばれたが、室町以後うだつと訛った。本来は梁(うつばり)の上に立てる小さい柱のことをいった。そののち、切妻屋根の隣家との間についた小さい防火壁で、1階屋根と2階屋根の間に張り出すように設けられているものもうだつと呼ぶようになる。本来、町屋が隣り合い連続して建てられている場合に、隣家からの火事が燃え移るのを防ぐための防火壁として造られたものだが、後には装飾的な意味に重きが置かれるようになる。自分の財力をアピールする為の指標として関西地方を中心に商家の屋根上には互いに競って立派な卯建がつけられた。江戸時代中期頃に造られるようになったという。

設置するにはそれなりに費用も要し、比較的裕福な家に設けられることが多かったことから、慣用句として使われるうだつがあがらないの語源となっている。うだつがあがらないとは、仕事などで成果が出ず、先の見込みがない状態を言う。ただしこの語源には諸説がある。

今日、うだつのある街並みは少なくなっているが、徳島県美馬市脇町や岐阜県美濃市など一部の地域では、うだつを地域の象徴的な存在として保存に努めている。 また、長野県のJR東日本青柳駅では、2002年の駅舎改築で、うだつをデザインした駅舎が建設された。徳島県には道の駅藍ランドうだつがある。