中国メディア・光明日報は3日、中国で深刻な社会問題となっている喫煙問題について「なぜ禁煙することが難しいのか」とする記事を掲載、禁煙が難しい原因と、禁煙には段階的なプロセスが必要であることを紹介した。 記事は、今年の全国人民代表大会(全人代)と全国政治協商会議の「両会」において、会議場、執務室を含むすべての屋内での禁煙を禁止する「煙のない両会」が提唱されたことを紹介。タバコの危害が世界でもっとも深刻な公衆衛生問題の1つになっているとしたうえで、タバコの「魅力」について論じた。 まず、喫煙量が増えて止められなくなる原因について紹介。タバコの主成分であるニコチンが中枢神経に作用して喫煙者に快感を与え、大脳がそれを「体にいい行為」と認識、再度喫煙することで再びその快感を味わうよう指令を出すとした。 また、ニコチンは摂取し続けることで耐性ができ、喫煙の量や回数を増やさないと快感が得られなくなるうえ、一旦摂取を止めると無気力、情緒不安定、あくびなどといった症状を引き起こすと解説した。 記事は続いて、なかなかやめられない喫煙をやめる方法について紹介。米FDAでは禁煙用薬物が数種類認可されており、禁煙成功率がある程度高まっているとする一方、6カ月以上の禁煙に成功する例は4分の1程度にとどまり、残りは再び喫煙者に戻ってしまうとした。 そのうえで、「米国の科学者がトウモロコシから抽出した成分で作った製剤をタバコのフィルターに1滴垂らすと、タバコの煙に含まれるタールやニコチンを約33%吸収する効果がある」と紹介。これを用いて段階的にニコチンの量を減らしていく禁煙方法の効果が欧米にあり、中国にも製剤の製造技術や段階的な禁煙の理念が入ってきているとも伝えた。 記事は最後に、喫煙は喫煙者のみならず副流煙を吸う周囲の人にも危害を及ぼすと説明。「中国は世界最大のタバコ生産、消費、被害国であり、毎年140万人が喫煙に関係した疾病で死亡している」としたうえで、全国の喫煙者に対して「命を大事に。タバコから離れよう」と呼び掛けた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF) 【関連記事】 日本人は「バカ」、中国人は「賢い」・・・中国で異色の「日本礼讃」 中国は「肺がん大国」になりかねないぞ! 「北京での生活は、戦場にいるようなもの」の声も 中国で新たな「ビジネスチャンス」か?・・・「自転車」に需要高まりの兆し 「人類は日本人を阻止できない!」との声も・・・中国で「田んぼアート」が再び話題に わが国から伝わった漆器、日本で「すごいこと」になっていた・・・中国驚愕
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