トム&バサル タラアトハルブst
調査日2010,5,24
看板の英語・アラビア語表記では、トム&バサルであるが、
ロゴキャラクターのみをアラビア語で表現すれば、
トゥーム&バッサル (ニンニク&タマネギ)
となるのか。
店舗は、タラアトハルブstの、フェルフェラファストフード店のトイメン付近、エバーグリーンビルの横。
以前ここはサブウェイもどきのサンドイッチ屋だったところだが、あまり流行っていなかった。
このコシャリ屋になったのは、昨年後半から今年の頭くらいだったか。
入り口すぐ右のところに、上部にアラビア語のみの価格表、
そして、蓋に価格が書かれた持ち帰り用カップのサンプル数種が置かれたレジがあり、
一見、持ち帰り専門店のように見えるが、左奥にテーブル席がある。
店内で食べる場合は、席についてから注文し、帰り際に支払いというシステムのようだ。
持ち帰り用サンプルカップを見ると、一番小さいものに3,5LEと書かれ、強気の価格設定が感じられる。
アブータレクの3LEカップの3分の2程度か、半分かといったもの。
とりあえず、中に入ると、オシャレ風のあまり広くないスペースはほぼ満席状態。
店員を呼びとめ、
「ワスタ!(中)」
と注文。
周囲の客の食べているものから察するに、空腹な男では少ない量と察せられたが、
初めての店の場合、私はその店における「普通」のものを注文することにしている。
テーブルの調味料では、塩とクミンが別々の容器にあった。
これはコシャリ店にはあまりない調味料の置き方である。
客は、それぞれの好みによって、自由に好きな量を振り掛けることができるわけであるが、
残念なことに、容器がチャチで、蓋を開けると、中蓋も一緒に取れてしまうようなシロモノであった。
これでは、注意深くない客では、調味料がドサっとコシャリにかかってしまうという事態が発生することであろう。
また、シャッタとダッアの容器は小洒落たガラス容器なのだが、これが実に使いにくいもので、特にシャッタの場合、内容量がいっぱいの状態だと、上部の油部分しかふりかけられない。
水は透明なプラ容器に。
コップは、プラカップが運ばれた。
周囲の客を見渡すと、コーラ類(缶)を注文している者が多く目に付いた。
これは、この店の客層がエジプトにおける中流層以上であることを示すものである。
客が多かったということもあるが、コシャリが届くのにかなり待たされた。
この店は、客の見えるところでコシャリが盛り付けられない。
もともと違う業種の店舗を活用した店で、地価の高いタラアトハルブstであるがゆえに、
盛り付けスペースを設けられなかったのか、はたまた、気取ってあえてクローズドキッチンにしたのか定かではないが、コシャリ専門店で出てくるのが遅いというのは宜しくない。
漸く運ばれてきたコシャリは、コシャリとサルサソースがセパレートに。
コシャリの器は皿の上に載せられているので、正確には三枚構成。
オリジナル容器はコシャリ タハリールの影響か。
混ぜる前にそれぞれ味見。
:シャッタ
前述のように、使いにくい容器でかつ私の席に置かれた瓶は油分しか出なかった。
かなり辛目。
それだけではわからないので、隣の席の瓶を取り寄せ、シェイク後試す。
辛いのは相変わらずであったが、ある程度の深みもあり、まあまあ。
;ダッア
ラムーン・ニンニク分が感じられ、なかなかの出来。
:パスタ類
流行っているということもあり、合格レベル。
:豆類
小さいコシャリ(ワスタ注文だが)ということもあるが、豆類の比率は高かった。
塩・クミンはブレンドされていないので、そのまんま。
ソースをすべて振りかけようとすると、溢れてしまうので、スプーンでくぼ地を作成してから振り掛け。
面倒である。アブータレク地階のシンプルな深皿形式の方がよっぽど良い。
ソース皿の底には、ニコチャンマークが出るようになっている。
そういう遊び心もありだとは思うが、それよりも、実用性を優先して欲しいものだ。
:お会計 6LE
味は良く、豆類が多いとしても、あの量で6LEはコストパフォーマンスが悪い。
アブータレクの地階スーベルなら2杯分の値段である。
「タラアトハルブstにおいて、席について食事ができる所」
という限定条件では、安い店になるわけで、それゆえに客付きもあるわけだが、
このあたりで純粋にコシャリを食べたければ、
私なら、少し歩いて、アブータレクかタハリールに行くことをお勧めする。
:まる評価
味自体はB評価だが、コストパフォーマンスおよびサービス・什器類などを加味すると、
B-