日々のスケッチ

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報道規制と善意の愛国者

2016-03-01 13:50:42 | あれこれ放談

ツイッターを始めて気づいたことがある。

私は以前から
朝日新聞や報道ステーションやNEWS23の報道姿勢について
このブログで何度も批判してきた。
ツイッターでもその種のつぶやきを度々している。
すると私のツイッターのようなフォロワーもほとんどなく過疎っているアカウントのツィートにも反応がある。
最初は世の中には同じように不快に感じている人がたくさんいるんだなと単純に思った。

しかし、時に報道ステーションや朝日新聞でもまともな事を言うこともある。
私の基本方針は是々非々なので当然ほめる。
すると不思議なほどに反応はない。
まぁもともと過疎ったツイッターだから誰も反応してくれなくても当然だと思っていた。

そんな時に、例の高市総務大臣の電波規制発言だ。
政府にあんな発言をさせてはいけない。
言論弾圧の始まりだと焦った。
いかに朝日新聞や報道ステーションやNEWS23が怪しからんと言えども、
国が検閲まがいの事を行い最終的に報道自体をさせないなどということが許されて良いわけがない。
ツイッターでも同様の趣旨のツィートをした。
反応はなかった。
まぁ私のツイッターは過疎っているので当然だ(笑)

そこで、他の人達はどんなツィートをしているのかなと軽い気持ちで見て回って驚いてしまった。
誰も彼も政府の言う通りだ偏向報道をしている新聞や番組はどんどん規制すべしという意見で溢れているではないか。
怖くなった。

この人達は中国や北朝鮮のように国が全てを統制するような体制を望んでいるわけではなかろう。
もちろん国を滅ぼそうと画策しているわけでもない。
ただ、反日的で自虐的で左寄りな報道を腹立たしく思っているのだ。
その不満が政府による懲らしめを支持させてしまっている。
その意味で彼等は善意の愛国者と言える。

しかし、よくよく考えてみよう。
政府の規制は極端に反日的で自虐的で左寄りな報道だけに留まると思うか?
一度規制を許してしまったら、
それは政府にとって都合の悪い全ての言論に拡大されるに決まっている。
これまでの歴史がそれを証明している。
自分達は愛国者であり政府の支持者だから、
自分達の言論は自由が保証されるなどと考えているのだとしたら、
それはあまりにも楽観的すぎる。

言論の自由や報道の自由が認められているということは、
誰でも自分の主張を述べられると同時に誰もがそれを聞かない自由も保証されているということだ。
朝日新聞が気に食わなければ産経を読めば良いし、
報道ステーションやNEWS23が嫌ならフジや日テレを見れば良い。
そうやって取捨選択の自由が保証されているということだ。
その自由は絶対に守らなければならない。

たとえ気に入らない報道機関であっても非国民だと糾弾する集団心理には気をつけなければいけない。
政府が真っ先に利用するのはそうした善意の愛国者達なのだから。