悲しい色やね / 上田正樹
淀川を遡る様に走る小豆色の電車。
車窓を流れ行く工場群をぼんやりと眺めながら、昨夜のことを思い出していた。
『終電乗り過ごしてしもた、どうしよう?』
つぶらな瞳に見つめられ、返答に困ったその刹那・・・
『明日も仕事やし、タクシーで帰るわ』
あれで良かったのかも知れない。
冴えない40男。ましてや妻子のある身だ。
彼女にはもっといい男が現れるに違いない・・・
センチメンタルな気持ちが、青春の日を過ごしたあの町を求めたのかもしれない。
電車はもうすぐ、西院に到着しようとしていた。
淀川を遡る様に走る小豆色の電車。
車窓を流れ行く工場群をぼんやりと眺めながら、昨夜のことを思い出していた。
『終電乗り過ごしてしもた、どうしよう?』
つぶらな瞳に見つめられ、返答に困ったその刹那・・・
『明日も仕事やし、タクシーで帰るわ』
あれで良かったのかも知れない。
冴えない40男。ましてや妻子のある身だ。
彼女にはもっといい男が現れるに違いない・・・
センチメンタルな気持ちが、青春の日を過ごしたあの町を求めたのかもしれない。
電車はもうすぐ、西院に到着しようとしていた。
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