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歯科技工士・岩澤 毅

仙谷由人 平成研一億円 迂回献金、指定献金、指名献金 臼田貞夫、内田裕丈

2004年10月18日 | 国会議事録
[021/052] 161 - 衆 - 予算委員会 - 2号
平成16年10月18日

○仙谷委員 午前中に、いわゆる政治と金の問題をお伺いしてまいったわけでありますが、例の平成研に対する一億円の献金といいましょうか、我々からいえば裏献金でありますが、この問題。それから、迂回献金、指定献金、指名献金と言われるような、国民政治協会を形式は通すんだけれども、実質的には金の流れは必ずしもそうではない、議員個人や派閥に入っているという問題を指摘させていただいたんですが、よく考えますと、これは、我々が議会人として誇りをかけて解明しなければならない、そういう問題でもあるというふうに私は思います。
 今まで自浄能力というふうなことが叫ばれながら、日本の議会というのは行政優位の中で来ておりますから、独自の調査権限や調査能力というものが必ずしも十分に法制度の上でもつくられていない。さらに、行政庁がそのことに余り協力をしないというようないろいろな問題がありますけれども、にもかかわらず、ここまで何年になりましょうか、ロッキード事件からでももう十五年ぐらいになるんでしょうか。延々と、石川五右衛門ではありませんけれども、くめどもくめども尽きぬ、次から次へのスキャンダルというふうな話では、政治そのものが国民の信頼を得られない。ここからの日本の政治というのは、信頼なくしては成り立たない。すべての施策が疑いの眼で見られるようでは、国民との間のコミュニケーションを通じて改革を行っていくということが成り立たないと思うんですね。
 議会は、みずからが調査能力を発揮する、自浄能力を発揮するということが必要であると私は考えております。党利党略、派利派略にとらわれないで、自民党の先生方にも、この予算委員会の名誉にかけてこのことを解明するということにしていただきたいものだなと思っているところでございまして、委員長にも、その点、重大な決意をしていただきたいと思うわけであります。
 そこで、例の一億円事件は、村岡兼造さんが昨日テレビにも出演されまして、私も拝見をいたしましたが、なぜこうなったのかわからない、こういうことを言っております。とりわけ、金の使い道、使われ方についても全くタッチをしていない、なぜこうなったのかというふうな、まことに面妖な事件であります。これを解明せずして議会の存在理由というのはないのかもわからない、そういう危機感を持っております。
 そしてさらに、先ほどから指摘をしておりました、迂回献金、指名献金、指定献金、こういう疑いの極めて濃い問題もございます。私は、ここは諸外国のように、行政庁が、とりわけ検察庁という強制権限がすべての証拠を持っていっておるわけでありますから、もう一度、法務大臣、この議会の予算委員会の調査に協力する、自浄能力を発揮するために、行政として、検察庁が収集した証拠を、協力してこの委員会に出すというおつもりにならないんでしょうか。もう一度お答え願います。

○南野国務大臣 お答え申し上げます。
 国政調査の執行に関しましては、法務省といたしましても法令の許す範囲内でできる限り協力すべきものと考えており、このような観点から、公訴事実の概要などについてお尋ねがあればお答えしてまいりたいと存じます。
 他方、捜査の結果判明した具体的な事実関係につきましては、今後、必要な範囲で公判において明らかにされるものと思いますが、その他の場面で公にした場合には、今後の捜査、公判に重大な支障が生じますことから、明らかにできないことを御理解いただきたいと願います。

○仙谷委員 私は、司法は司法の立場で峻厳に事件を立件し、処理していただきたいんでありますが、ここまで事件が、ある種証拠を握られて、そうして取り調べもされておりますのに、どうも、例えば平成研事件でいいますと村岡さんだけしか在宅起訴にならない。これは、国民だれが見てもおかしいと思っていると思うんですね。どうも、捜査とか検察官というのは、妙な思惑とか政治的な判断をなさるところかな、こういうふうに普通は直観的に感じておるんじゃないか、こんなことを感じます。
 刑事事件的に処理するのがやや難しい問題があるのかもわかりませんけれども、それならばそうとして、議会にもっと積極的に、要請があれば協力するというふうに態度を変えていただきたい、こういうふうに考えております。
 そこで、検察庁、法務省が、委員長、余り協力的でございませんので、私どもといたしましては、司直の手でちゃんと捜査を遂げて起訴をして、公判もすべしだということを我が同僚議員が告発、あるいは検察審査会への申し立てということをしておりますが、さらに加えて、院は院として、衆議院は衆議院として、この問題、日歯連疑惑、日歯連スキャンダルについて徹底的な調査をすべきだというふうに考えております。
 そのためには、日歯連の臼田貞夫さん、内田裕丈さん、この方を証人に喚問すべきだというふうに考えております。さらには、受け手でございました滝川俊行さん、自民党の事務局長さんのようでありますが……(発言する者あり)平成研の会計責任者でありますが、滝川俊行さん。それから、自民党の事務局長でございます元宿仁さん。この方々もお呼びをして、一体どのように金の授受が行われて、どのように分けられたのか、そして、その事務処理がどう行われたのか、ちゃんと解明をして、このような不透明なことが繰り返されない仕組みを考えるためにも証人としてお呼びして、我々が問いただす、あるいは証拠的書類を証人喚問のときに持ってきていただく。議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律、ちゃんとその第一条の三で書かれております。
 私は、そういう証拠に基づいたちゃんとした調査を遂げて、報告書をつくり、総括をし、どういう法律をつくればいいのかということまでも構想するのが、早急にそれを行うのが衆議院の役目だと思います。私は、諸外国の国会との比較においては、そういう点が全く欠けているのがこの日本の国会だと、海外視察をしますとよく感じます。つまり、絶えず党利党略でそのことが、やるとかやらないとか、引き延ばすとか、うやむやにしてしまうとかいうことが行われてきたのが日本の国会であります。
 それと、その種のことと、党利党略的なこともあるんでしょうけれども、事件の種類あるいは事案の種類によっては、議院が誇りをかけてみずからを剔抉するといいましょうか、えぐり出して、解明して対応策を考える、これがなければ、議会の存在理由がますますなくなると思います。
 そして、当然のことながら、村岡兼造さん、橋本龍太郎さん、そして青木幹雄さん、野中広務さん、各先輩議員、この問題にかかわった、かかわっているということが半ば公然たる事実になっておりまして、そしてその中身がわからない。この議員の方々も、あるいは前議員の方々も、この委員会に証人としてお呼びをして、はっきりと事実をお話ししていただいた上で我々がちゃんとした対応策を考えていく、このことが必要だと改めて考えているところでございます。
 委員長、今申し上げましたような方々について、証人喚問を請求いたします。あわせて、先ほど刑事訴訟法四十七条ただし書きを引用いたしましたが、院として法務省の方に、要するに迂回献金というふうに疑念の抱かれている献金の事例について、報告書を作成し、提出するように求めていただきたいと思います。

○甘利委員長 後日、理事会で協議いたします。

○仙谷委員 これは、今るる申し上げましたように、私は、この段階では極めて重要なテーマになってきたと思っております。党派を超えて、同僚議員にそのことをお訴えしておきたいと思います。
 次に、先ほど総理に、政治団体間の寄附の量的制限についてお話をいたしました。
 民主党は、現在、政治資金規正法の改正案を百五十九国会に提出して、継続審議になっている案件がございます。それは、まず一番に、寄附を受領できる政党支部数を制限すること。二番目に、公共事業の受注者や利子補給対象の融資を受けている法人から政治献金を禁止すること。そして三番目に、後援会等の機関紙等への広告を適正なものに規制すること。それからもう一点は、収支報告書等の保存期間を五年に延長し、インターネット上で公開をすること。こういう法案を提出してあるわけでありますが、遅々として、与党の方に審議に応じていただけないのか、とにかく決着がつかないわけであります。継続審議になっているわけであります。
 総理、先ほど総理は透明性を強調されましたけれども、この収支報告書等の保存期間を五年に延長する、そして、今日的にはインターネット上でこれを公開する。インターネット上の公開ということについてどうお考えですか。お答えをお聞かせ願いたいと思います。

○小泉内閣総理大臣 この問題につきましては、各党で今協議を進めていると聞いておりますし、党内におきましても議論を進めております。私がここで、こうだと言うことは差し控えたいと思いますので、よく協議していただきたいと思います。

○仙谷委員 Eガバメント、IT政府を推進されようとする総理でありますから、この程度のことは、私は、インターネットで公開をするということは当然であるというお答えをいただけるものだと思ってお聞きしたのでありますが、どうもそうならなかった。現在は、この収支報告書のコピーすらできないという状態がまだ続いているんですね。これでは、公開をしたといっても道半ばということであります。
 このたび、私どもは、この裏献金、迂回献金、指名献金、日歯連スキャンダルを前にしまして、もう少し手足を縛るようになるけれども、先ほど申し上げました政治資金規正法の改正をやらなければならない。
 具体的には、まず一番目には、政治団体間の寄附の量的な制限であります。上限規制であります。そして、迂回献金、指名献金を端的に禁止するということであります。さらには、外部監査を義務化する。こういう政治資金規正法の改正をしなければならない。
 それから、総理も何かそういうことをおっしゃったというふうに私は聞いておるんですが、寄附の銀行振り込みの義務化。つまり、現金の授受はしない、必ず一定額以上のものについては銀行振り込みでなければならないという、あるいは郵便局を使ってもいいのかもわかりませんが、振り込んで、表のお金として、ちゃんと金の流れ、金の動きがわかるようなことを政治献金を扱う場合にはしなければならない、そういうことも考えております。
 さらには、先ほどのインターネット上の公開とも深く関係があるわけでありますが、政治献金の出し入れに関しては政治活動登録番号、納税者番号制のような感じもしないでもないわけでありますけれども、政治活動を行い、そのための政治資金を集める、そのことを許される立場というのは、嫌であっても何であっても、政治活動の登録番号、これぐらいはつけて、だれかが名寄せをするときにはそれも甘受するということでないと透明化は図れないというふうに感じているところでございまして、そういう内容を持った政治資金規正法改正を行いたい、こういう提案をしておるわけでございます。
 きょうの午前中から、政治資金の透明化ということについては何回も力説をされた総理大臣でございますから、今私が申し上げた、政治団体間の寄附の量的な制限は、すべてこれは透明化の問題でございます。この透明化、迂回献金を禁止、外部監査の義務化をする、寄附の銀行振り込みの義務化をする、政治活動の登録番号の導入をする、さらには収支報告書の保存期間を五年に延長してインターネットで公開する、こういう透明化の方向に向けた我が党の提案、当然のことながら、総理は賛成をしていただけるんではないか、こういうふうに自負をしておるわけですが、総理、いかがでございますか。

○小泉内閣総理大臣 今、仙谷議員が御指摘された点についても、我が党内においても議論を積み重ねております。制限すると同時に、いかに献金をしやすいような環境を醸成するか。
 現に、個人献金を奨励する、そういう場合に、個人が自分の支持する政党、議員に、ある程度、一定額は必要であると思いますが、どの程度まで公にしたらいいのか。どの程度まで個人の、この人を応援する、していない自由を確保するのか、両面があるんです。その両面を私はよく検討していただきたいと思っております。

○仙谷委員 先ほど証人喚問を請求いたします際に、お一人、私の方で失念をいたしておりました。まことに申しわけないと思います。
 衆議院議員の佐藤勉さん、取り調べを受けたことを法務大臣の方も決して否定はされなかったわけでございまして、ぜひこの委員会にお呼びして、詳しく事情をお伺いするべきだというふうに考えます。佐藤勉衆議院議員も証人喚問をしていただきたい。委員長にお願いをいたします。

○甘利委員長 後日、理事会で協議します。

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